アテンザフロントグリル&ロアグリル塗装 完成

atenza47 こちらもお待たせしました!マツダアテンザの純正フロントグリルとロアグリルも完成となります。といっても一緒に御依頼頂いている他の部品がまだ完成していないんですけどね。ただ纏めてとなると凄い画像数になってしまうので先に紹介させて頂きます。

atenza48 同じアテンザオーナーなら判ると思いますが元々は未塗装のプラスチック素地状態で、表面はザラザラとした梨地になっています。あれをそのまま塗っても艶は出ませんのでこの部品は結構大変なのです。

atenza49 ただ梨地の目は比較的細かいタイプなのでサフェーサーでは無く「二度塗り」で対応しています。これと一緒に御依頼頂いている内装のウィンドウスイッチパネルなどはその梨地目が粗いのでそれらは通常通りサフェーサーで下地を平滑にする処理をしています。

atenza50 こちらはバンパーロアグリルです。同じ様に二度塗りで仕上げています。

atenza51 フロントグリルに比べればサイズも小さく形も単純です。色は(恐らく)ボディ同色のジェットブラック(カラーコード:41W)で塗ってあります。

atenza52表からだけで塗ろうとすると綺麗な肌を作るのは難しいですが、裏からも同じ様に塗る事で奥まで綺麗に仕上げられます。磨き処理はしていませんので全て塗りっぱなしの状態です。

その他フォグカバーや内装パーツも作業進行していますので後ほど紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

アテンザフェーエルキャップ 色作成

atenza42マツダアテンザのフェーエルキャップの色を作成しています。ディーゼル車なので給油時にガソリンと間違えないようにとキャップ自体をこの色で塗装してしまいます(しかも艶々に)。

「まさか自分の車で間違える事はないだろう」と思いきや、アテンザは見た目はガソリン車ですから人に給油して貰う場合はあり得無い事ではありません。

私がガソリンスタンドでアルバイトをしていた時、新入りの高校生の子が「軽トラックだったから」と言う事で軽油を給油した事がありました。幸いにしてエンジンを掛ける前だったのでタンクの中だけで済みましたが(勿論ドレンから全て出して入れ替えました・・・)、そうでなければ整備工場行きだったかも知れませんので・・・(まあガソリン車に軽油はまだマシですよね。その逆は相当マズイらしいですので)。

一応塗装完成後にはシールで「DIESEL」の文字も入れる予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

アテンザ内装パーツ 素地調整

atenza42 こちらもお待たせしております。アテンザの内装パーツも作業着手しておりますので御安心下さい。

内装パーツの殆どは表面がザラザラとした「梨地」で、このまま色とクリアーを塗っても艶のある仕上がりにはなりませんので下地処理として「研磨→プライマー塗布→2液サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程が必要となるのです。これが本当に時間が掛かる作業でして・・・。

atenza43 実は下地処理は二日間に渡って作業されていました。今回は他にもサフェーサーを塗る部品があったので一気に纏めて作業をしています。

atenza44 こちらはフロントバンパーに付くフォグカバーです。こちらも内装パーツ同様、表面は梨地になっているのでやはりサフェーサーで平滑な下地を作ります。ちなみに画像に写るフェーエルキャップはこちらも艶々で御依頼承ってます(笑)。

atenza45 よく脱脂をしてプラスチックプライマーを塗布したら続けてサフェーサーを塗布します。この部品は見た目以上に表面が凸凹しているので(前回苦労したので良く覚えています)サフェーサーは結構塗り込んで6コート程塗ってあります。といっても殆ど削り落としてしまいますけどね。

atenza46サフェーサーを塗るのは良いのですが、当然この後には「研ぎ」の作業もあるので大変です。大体ここまでが下地作業の30%で、残りの70%が「サフェ研ぎ」の時間に費やされます。2液のウレタンサフェーサーは完全硬化すればそれなりに固く、ラッカーサフェーサーのように#800で軽く研げると言う訳ではありません。最初は#320から始めないと肌が落とせなかったり、いつまで経ってもラインが出て来ないという事になるのでかなりしっかり研ぐ必要があるのです。勿論#320の目のままでは傷が深すぎるので、その後は#400、#600、#800といった均しの為の研ぎ作業も必要で、慣れるまではちょっと気が遠くなると言うか何と言うか・・・。

ただコツさえ判れば途中の工程は簡略化出来る所もあって、例えば今回は空研ぎ#320→水研ぎ#600~#800として「#400」の作業を省いています。これは空研ぎペーパーと水研ぎペーパーの特徴の違いからですね。全て空研ぎで行うとするとやはり#400の研ぎは省けないのですが水研ぎは結構広い範囲をカバーしてくれるのです(その分深い傷が入る時もありますが)。

近年はペーパーなどの副資材も本当に色々な物があって、それぞれの特徴(とコスト)を考えて自分なりに工夫してゴールまでの最短距離を見つける事が塗装の面白いところだと思います。

この他にも作業進行していますが、今ようやく雨が止んでいるので今の内に帰りたいと思います(今日自転車なんですよ・・・途中雹も降りました・・・)。

アテンザフロントグリル&ロアグリル 本塗り

atenza37 こちらもお待たせしました!と言うか一緒に御依頼頂いているウィンドウスイッチパネルなどに関してはまだ全然でして、ただこちらだけ先に進行していましたのでエリシオンのフロントグリルと一緒に先に本塗りとしました。他の部品も既に作業は着手しておりますのでもう少々お待ち下さいませ。

下地処理はエリシオンのフロントグリル同様、指とヘラを使って全体を足付け処理します。エリシオン程では無いにしてもこちらの方がサイズは大きいのでやはりと言うか大変で・・・。まあ仕事ですからね。

atenza38 そして本塗り完了です。こちらはマツダ純正色の「ジェットブラック」(カラーコード:41W)で、一見すると黒に見えますがブルーパールやホワイトパールなど色々入っています。

atenza39 フロントグリルのような部品を綺麗に塗るコツは「裏から」が基本で、表側からだけでここまでの肌を作ろうとすると大抵は垂れてしまいます。垂れは「塗り過ぎ」で起こる訳では無く「流れが止まる」事で発生するのです。最後まで垂らしてしまえばそれは垂れでは無いですからね(勿論ケースバイケースですが・・・)。

atenza40 そしてバンパーグリル(ロアグリル)も本塗り完了です。先程の巨大なグリルに比べればこちらの方が難易度は全然低いです(麻痺しているだけかも知れませんが・・・)。

atenza41これもやはり裏側から塗っています。技術的に難しいと言うよりはとても塗り方が面倒で、単に一方向から塗るだけでは「柱」が邪魔をして綺麗には塗れません。スプレー塗装はちょっとした邪魔な物があるだけでその部分には塗膜が付かないので(びっくりするくらい正直に結果が出ます)、裏側から四方八方に塗ったら続けて表側も同じように多方向から塗らないと綺麗には仕上がらないのです。ゆっくりやっていると肌が馴染まなくなるので実はかなり忙しい塗装になっています。

私は使った事はありませんがもしかしたら粉黛塗装のような静電塗装ならもう少し楽なのかも知れませんけどね。電気的に膜厚の数値をセットして後は塗るだけ・・・なんて夢のような塗り方です(そんなに甘い訳は無いでしょうけどね。そもそも金属しか出来ないと思いますし)。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きますね。一緒に御依頼頂いている他の部品も順次紹介していきます。もう少々お待ち下さいませ!

アテンザバンパーグリル 梨地の下塗りのその後

atenza36先日下塗りを終えているマツダアテンザのバンパーグリルです。大きいフロントグリルの下にある部品ですね。

元々は未塗装品で、表面は若干ですがザラザラした細かい梨地でした。それをそのまま塗ると上のように中途半ぱに艶が引けたような仕上がりになります。実際は艶消しや半艶と言う仕上げでは無く、艶がある筈なのに表面のザラザラに影響されて変な艶具合に見えるのです。

一応比較の為に「塗装直後」の画像も紹介させて頂きますね。

atenza34塗り終わった直後はこんな感じで艶々でしたが、素地が悪ければそのまま仕上がりに影響されてしまうのです。

ちなみに本来であればこういった梨地は「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で平滑にする必要があるのですが、こういった形状の部品ではエアーツールが使えないので全て手作業での研磨となります。グリルとこのロアグリル二点だけで一日終わってしまいますから相当の費用になってしまうんですよ・・・。

が、今回の梨地は比較的浅く細かい目だったので、サフェーサーの代わりに上塗りを二回行う「二度塗り」の方法で対応しています。これなら研ぎの作業は行いませんからね(上塗り塗料は切削性が悪いので気楽には研げません)。

ただ塗膜を塗り重ねる事によって細かいディテールが損なわれてしまうのでどうしてもシャープ感は損なわれてしまいます。何でもこれで済ませられるという事では無く(特に内装部品のようか細かい造りの製品)、しかも梨地が粗い目であれば逆に肌がデロデロになるだけでさらに悪化させてしまいますから、この辺はよく考えて使う必要があります。楽だけをしようとすると大抵は悪い結果しか得られませんからね。

それでは作業進行しましたまた紹介させて頂きます。もう少々お待ち下さいませ!