エアーホーン×3 下地作業

air3エアーホーンは決して造りが良い訳では無く、「継ぎ目」の部分は上手く嚙み合っていない箇所があったりちょっと凹んでいたりしていて、このままだとそんなに目立ちませんがこれが艶々になると粗が目立ってしまうのでここを平滑になるように修整しておきます。

air1 素材は恐らくABS樹脂で、これはプラスチックの中でも比較的切削性の良い樹脂ですから削って平滑にする事も可能です。が、この製品の継ぎ目は溶着で付いていますからここを削り過ぎると外れてしまう可能性があるのでそんなに削れ無いのです。この時点で外れなくても使っている内に剥がれたりしたら大事ですからね。なのでこの時点では表面を軽く削る足付け処理程度に留めておきます。

air2 継ぎ目の処理には通常パテを使いますが、それ自体では強度が無いので今回はエポキシ樹脂を充填する事にしました。硬化性・切削性はパテよりも劣りますが(削るのが面倒と言う事です)、固形では無いので肌理が細かいですから綺麗に研げばこのまま塗れるのが利点です。こんなにイビツな形でなければ全体にサフェーサーを塗りたい所ですがそうも行かないんですよ(ディテールが悪くなりますし研げない部分が出てきます)。

air3 一回だけでは盛りが少ないので一時間後くらいにもう一度塗ります。画像だと上面だけの塗布になっていますがこんな感じで3箇所に塗っています。

やっている事はプラモデルと変わり無いですが大きな違いは「耐久性」も必要と言う事ですね。プラモデルであればラッカーパテで継ぎ目を消したりしますが、私が習った塗装でラッカーパテで継ぎ目を埋めるなんて事はやってはいけない事No.1です(無意味です)。飾っておくだけならそれでも良いんでしょうが・・・。

air4ちなみにホーンから黄色い糸が出ているのは「栓」を抜く為のものです。ホコリが奥に入るのを防ぐのに栓をしたかったのですが、後でそれが取れなくなったら困るのでナイロンラインを縛っておいています。

現在は自然乾燥でおいてあるので後日他の作業で熱を入れる時に一緒に行う予定です。結構盛りましたからちょっと長めに時間を掛けて硬化させておくつもりです。

作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

エアーホーン×3 分解~色確認

horn 大雪で外は大変な事になっていますが、幸いにして工場の中は比較的居心地が良いのでとりあえず出社さえ出来れば普通に仕事は出来ています。と言う事でお約束通り今週中に何とか作業着手出来ましたエアーホーン3個です。ちょっと複雑な内容になっていますのでまずはそれの整理からですね。

horn1 本体とその他付属品は違う色での塗装で承っていますので(ただし1つは同色です)、まずはそれらを外します。

レバーは一見取れなさそうに見えますが、これは単にシャフトが打ち込まれて固定されているだけなのでそれより少し細いポンチを打って抜きます。その際下には何か穴の開いた台を置く必要があるので今回はソケットレンチを利用しています。

horn2 ホースは抜けない内部で固定されていて分解は不可能なので付いたまま塗装する予定です。またはこれを一旦カットして最後に専用のジョイントで繋ぎ直す、と言う事も検討したのですが、オーナー様的にはホースでさえこの色のままでは許されないという事ですから余り余計な事はしない方が良いと思い止めました。このままで何とかしたいと思います。

horn3 そして各パーツによっての色の確認です。太いボトルの物を「A」とし、その他細身の二つを「B」「C」としています。

horn4 「A」は本体がグリーンメタリック、白いパーツがシルバーになります。最後でまた紹介しますがゴムホースとゴムキャップは全て黒になります。

horn5 そして「B」です。こちらはボディも同色で、色はブラックメタリックとなります。

horn6 「C」の本体はソリッドのブラックになります。horn7 付属品はこの赤メタリックです。

horn8ゴムキャップとゴムホースは全て「C」のソリッドブラックで、ただしこれらはクリアーは塗らないので艶消し(または半艶)っぽい仕上がりとなります。「そんなに柔らかい物に塗って割れないの?」と思われそうですが確かにこれは自身も何とも言い切れない所がありまして、一応オーナー様には事前にご確認済みですが多分今までの例からすると大丈夫だと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。もう少々お待ちくださいませ!

自転車用エアーホーン×3 塗装承ってます

air こちらも紹介が遅れましてすいません。先日無事到着しておりました自転車用のエアーホーン3セットです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

これまたちょっと複雑な内容でして、色の組み合わせもそれぞれ違いますので後日改めて整理して間違いの無いように紹介したいと思います。まずは作業内容の概要を。

air1サイズとしてはそんなに大きく無いのですが形は複雑です。白いパーツも本体とは違う色にする予定で、一応見た限りでは分解出来そうなのでこちらは取り外した状態で塗装します(一部ボリュームは固定の為付けたままで塗る予定です)。

問題なのはエアーホースで、これらは構造上外す事が出来なく、しかもこれが本体中央にある穴を通っています。最終的には内部に続いているのですが本体は左右の部品を最後に接着(溶着)して完成させる構造のようで、本体を壊さずにホースを外すのは物理的に難しそうです。一応付いたままで塗る事を想定していますが(なんとか出来そうです)、もし上手く行かないようであればホースの途中をカットして最後にワンタッチカプラージョイントで固定すると言う事も検討はしています(いよいよとなったら相談いたします)。

air2 御希望としては「艶々」なのですが、素地は多少ざらついた梨地気味で、またバリも結構あるのでそのまま塗るといった事は好ましくありません。ただ分解が出来ませんからあまり大きな下地作業が出来ませんので今回は目立つ箇所のみをネチネチとした手作業で行う予定です。

air3 ホーンの穴から内側をみるとばっきり分れ目が確認出来るのですが、外側はちゃんとくっ付いているようです。接着材を使ったとは思えませんから熱で溶かして付ける溶着かと思われます。ただバリなら削れば良いのですがこのように凹んでいるような場所もあるので部分的にパテ或いはサフェーサーの塗布~研磨が必要かと思われます。

air4そしてさらに難しい御依頼としては、本体とタンクを繋ぐラバー状のホースとキャップ部分も塗装を御希望となっております。

これに関しては保障が出来ない事を前提で(剥がれる可能性があります)今回お受付する事にしました。一応前例があって、以前から社外記をご覧になっている方なら判ると思います。黒電話のカールコードですね。

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意外かも知れませんが電話機の塗装依頼は結構あって(携帯電話ではありません)、主に企業様からの御依頼ですが今まで何十個も塗っていたりします。勿論カールコードも一緒に塗っています。

今年になってから以前御依頼頂いた企業様から二度目の御依頼があり、前回行った塗装も未だに問題無いとの事ですから一応は御安心頂けるかと思います。ただしゴム系素材に関しては樹脂以上に奥が深いらしいのでいつどうなるかと言うのが判りませんからその点はご理解頂ければと思います。

ちなみにこんな内容ですから費用もかなりの額になっています。恐らくこの製品自体はそんなにしないと思いますから新しい物は何十個も買えるのでは・・・と思うのですが、それは余り関係無いんでしょうね。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。まずは着手まで今しばらくお待ち下さいませ。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!