エッティンガーホイール用センターキャップベース 本塗り

benz215 先日スリーポインテッドスターの塗装は終えているので後はそれのベースパネルの作成となります。素材は5mm厚のアクリル板を68.5mm径にレーザーでカットした物です。

ちなみに「アクリル樹脂って塗装にどうなの?」と思うかも知れませんが、いつも塗っているテールランプのレンズがこれと同じです(厳密には押出成型とキャスト成型で違うようですが)。

benz216 土台となるアクリル板は「側面を鮮やかな赤・上面を黒」でご指定頂いていまして、赤に関しては色々考えたのですが結果としては「原色」そのままで行くことにしました。STANDOXのMIX561ですね。ちなみにカップに入っているのはフェラーリのロッソコルサ(カラーコード322)で、そこに一滴垂らしたのが原色の赤です。ただしこれ単体だと隠蔽性が悪いので、下塗りとしてフェラーリの赤を塗りその後MIX561を塗ります。

benz217 本当は先に黒を塗った方がマスキング作業は楽だったのですが、黒の上に赤を乗せると大変なので(全然隠蔽しません)先に全体に赤を塗り、側面と、角から少し食み出た部分までマスキングをしてこの後黒を塗ります。角は少し面を取ってあるので、上にベンツマークを置いた時に黒が見えたら格好悪いですから少しオーバーさせているという事です。ちなみに塗り分けの見切りラインは適当ですがベンツマークが付けば見えませんので御安心下さい。

benz218 そして最後に艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。今回は同じくメルセデスのトランクバッジと、携帯電話のクレードル(充電器)、そして先ほど紹介したBRABUSエンブレムの下塗りを一緒に塗っています。

benz219自然乾燥で一時間くらいたつと綺麗に艶が消えているので、この後熱を掛けて完全硬化させます。ちなみに明日熱を入れたい物があるのでこちらもそれと一緒に行う予定です。

トランクバッジも続けて紹介しますね。いよいよ終わりが近づいてます。

エッティンガーホイール用センターキャップ 下準備

benz184 先日塗り終わっていたスリーポインテッドスターです。これだけを見るとまさかこれが液体(ポリエステル樹脂から作ってます)だったとは思えませんよね。ちょっと塗装屋の仕事を逸脱している感がありますが、自身こういうのを仕事として出来るのが子供の頃からの夢でした。いやはや機会を頂けたオーナー様には感謝しております。

尚スターの右側にあるのはエッティンガーのホイールについていたエンブレムの土台部分で、元はベージュっぽい色でしたが隙間から見えると格好悪いので艶消し黒に塗っておきました。

benz185 そして改めて先日サンプルで作っておいた5mm厚のアクリル板に昨日塗ったスリーポインテッドスターを乗っけてみました。

benz186 このベース部分は出面の確認用として作製したサンプル品で、実際の塗装はこれからとなります。

benz187新たにアクリル板も4個(画像では3個ですが合計は4個)をレーザーカットしておきます、カット後には角を面取りし、全体に足付け処理して来週の本塗りに備えて準備をしておきます。尚トランクバッジも一緒に艶消し黒で塗装予定です。いよいよですね。

ホイールの方は来週早々に返送の手配を致します(なので最後に撮影しておきました)。ではどうぞもう少々お待ち下さいませ!

エッティンガー用センターキャップ 本塗り

benz210昨日艶有りブラックで塗り終わっているスリーポインテッドスターです。本日朝から熱を入れて完全硬化させ、午後から本塗りを行いました。ちなみに昨日の内に熱を入れなかったのは艶を極力維持したかったからで、クリスタルクリアーの場合は塗ったその日に熱を入れると色々面倒な事が起こるので一晩は自然乾燥するようにしています。夏場だったら大丈夫なのですが、まだ気温の低いこの時期だと溶剤の揮発が遅いので塗膜の表面が先に固まってしまい中から残った溶剤が出て来て表面を荒らしてしまうのです。酷い場合はワキ(極小のピンホール)も出てしまいますので・・・(この形で磨きはあり得ませんからね)。

benz212  そしてベースコートの塗布です。先ほどの状態から足付け処理はしていませんがフレームトリートメント(火炎処理)はしています。密着剤とかを塗るのもあり得ないのでやれるとしたらこの方法しかありません。ちなみにこれの効果としては密着性というよりも親水性で、結果塗料が密着するといった感じです。私的な見解ですが点というより面でくっつけている感じですかね。昔アロンアルファのCMで一滴で車を持ち上げる映像がありましたがあんな感じです(違うかも知れません・・・)。

mini157使ったのは先日も紹介したモトクロームなる塗料です。粘度が非常に低く(シャブシャブです)、希釈せずにそのまま使います。

benz213モトクロームを塗ってから出来るだけ乾燥させ、専用のクリアーを塗ったら再度乾燥させ最後にクリスタルクリアーを塗ります。

benz214塗った直後なのでメタリック粒子が戻るような感じですが、ここから硬化していくうちに金属感が戻って来ます。今見てきましたがこの画像よりは金属感が出ていますので御安心下さい(と言うか私が安心しました・・・笑)。

ちなみに懸念している密着性ですが、一応テストで行ったダースベイダーでは今のところ大丈夫です。ただ万が一の事も考え予備として3個ありますから、何かあったらこちらで対応したいと思います。7個全て遜色なく仕上がっていますのでこちらも安心しました・・・(疲)。

後は土台となるアクリル板ですが、こちらは5mm厚で、やはりフチは赤で塗る事になりましたのでもう少しお時間頂戴するかと思います。どうぞ今しばらくお待ち下さいませ!

エッティンガーホイール用センターキャップ 下塗り

benz209エッティンガーホイールに装着する為に作成している68mm径のスリーポインテッドスターです。先日サフェ研ぎまで完了していたのでいよいよ本塗りを行います。ただし今回は高輝度メタリックを使って金属感のあるシルバーにするのでまずは艶有りの黒で塗装します。

benz210 下塗りといっても作業自体は艶有りの黒を塗るのと同様で、ただ塗装屋さんなら判ると思いますがこの上に高輝度メタリックを塗るとなるとさらにデリケートな塗装になります。ゴミが付くと(塗装でゴミは付くものです)通常それを磨きで処理しますが、高輝度メタリックの塗装を行う場合は塗装面に一切触れないのがセオリーなのでゴミが付くなど言語道断、と言う訳です。まあそういうのも気にしなければそこまで気を遣わなくても良いのですが、小物となるとちょっとした事も余計に目立つ訳でして・・・。なので今回は実際に納める4個以外に余分に作って一番良い物を選抜する方法にしています。余った3個は額装して工場に飾ります(笑。本気ですが)。

benz211 磨きが出来ないと言う事ですので当然足付け処理も出来ませんが、先日も説明したように「24時間以内なら足付け処理をせずにそのまま上塗りが可能」 と言う特性を利用して、ここから24時間以内に高輝度メタリックを塗装して再度クリアーを塗って仕上げます。

以上の事から塗装自体はかなりデリケートになり、さらに工程は二回分、そして材料となる高輝度メタリックは高いので敬遠されがちな塗装となります。ちなみにホイールの塗装では結構採用されていてあちらは下塗りをグレーで比較的軽めにはなってはいますが、補修となると色や質感を合わせなければならないのでどの道大変なのには変わりありませんよね。

と言う事で明日朝一に熱を入れ、その後続けて高輝度メタリック&クリアーを塗装して金属感のあるシルバーにする予定です。24時間以内に塗らなければなりませんから、このままインフルエンザを発症したり途中で事故に遭ったとしても這ってでも塗りに来ないとです(怖)。

それではもう少々お待ち下さいませ!

エッティンガーホイールセンターキャップ製作

benz205先週に引き続きエッティンガーのホイールに取り付けるセンターキャップのベース部分を作製しました。前回は厚みが1.5mmと2.0mmでしたが今回はなんと一気に5mm厚です(何故か笑)。と言うか元々イメージされていたキャップはもっと出っ張っていた物だったので2mmくらいでは全然足りなかったようですね。失礼致しました。

benz206ちなみに上の二枚の画像は前回紹介した物で、今回その工程で撮影はしていなかったので一応参考として紹介しました。アクリル板をレーザーで円形にカットし、缶スプレーの艶消し黒で塗ってフチに赤いカッティングシートを貼り付けています。これらはあくまでも完成のイメージを湧き易くする為の物で、本番ではちゃんとした塗装で行いますので御安心下さい(と言うかシール貼ったりしたら問題ですよ・・・笑)。

benz28  と言う事でベースの厚みを5ミリにしてみました。これなら遠目からでもフチの赤が良く見えます。

benz29ちなみにさらに手を加えるならば、アクリル板の側面はレーザーカット後にペーパーで研磨して多少テーパー状に傾斜を付けた方が格好良くなるかも知れません。ただレーザーではテーパーには切れませんので、予め一回り大きくカットしておき、その後手作業で削って形を整える方法になるかと思います。ご要望御座いましたら対応致しますのでご希望をお聞かせ頂ければと思います。

では引き続き宜しく御願い致します!