MAZDA MX-5 Engine Cover

road103 マツダのユーノスロードスターのヘッドカバーです。どうやら海外だとMX-5と言う車名で呼ばれているようで、タイトルはそちらに合わせています。

road104 ロードスターのヘッドカバーはかなりの数をご依頼頂いていますが、その中でもこちらは色々やっておりますので内容を纏め改めて紹介させて頂いてます。

road105 通常ここにはタイミングベルトカバーがあるのですが、整備性を高める為かカバーとなる部分がカットされてベルトが剥き出しになるようにしてあります。今回は結晶塗装に加えこの部分を綺麗に磨いてヘアーライン仕上げとし、さらに腐食の進行を遅らせる為にクリアーの塗装を承っています。

ちなみに金属の腐食はクリアーのみでは止められません。そもそもクリアー(透明)である事は防錆顔料が含まれていない事ですから、それでは防錆のしようが無いのです。あくまでもアルミ素地表面が直接空気に触れないようにして酸化の進行を遅らせる程度です。

road106塗装した後に金属素地を磨くのは気を遣うので、先に粗削りをして腐食を取り除いておきます。

road107 さらに全体にサンドブラストを掛けて酸化したアルミ素地表面を一皮剥きます。

road108 サンドブラスト完了です。凹み文字内の塗装も取れました。

road109 その後リン酸を使ってアルミ素地表面を化成処理してこの後に塗るプライマーの密着を高めます。

road110 そして防錆効果のある金属用のプライマーを塗布します。

road111 ホースパイプ部も一緒に結晶塗装してしまっても構わないのですが、そこからオイルが染み出す等気にされる方もいらっしゃいますので、そこはプライマーを塗布した後に艶消し黒を塗っておきます。

road112 先ほど黒く塗ったパイプ部分をマスキングし、全体に結晶塗装専用の塗料を塗布します。

road113 その後140℃~170℃程度の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。結晶目はその過程で形成されます。

road114 今回の結晶塗装は青に加えメタリック(パール)感も出しています。

road115 さらに今回は凹み文字部分の塗装も承っています。通常これらの文字は凸状なので塗装後にそこを削ればアルミ素地が露出されて光輝かせる事が出来るのですが、凹み文字の場合はそれが出来ません。

road116 結晶塗装表面は凸凹しているのでマスキングテープがくっ付き難く、中々厄介です。

road117 こんな感じでマスキング完了です。

road118 同じようにMAZDAの文字部分もマスキングをしました。

road119 その後周りを養生し、白を塗布します。

road120 白は結晶塗装では無く、通常のSTANDOXのベースコートカラーです。折角の結晶目が埋まら無いよう極薄膜に留めます。

road121 側面部分を#400までのダブルアクション目で均します。

road122 その後はひたすら手研ぎで、最終は#800で仕上げます。クリアーを塗るのでコンパウンドで磨いたりはしません(むしろ剥がれ易くなってしまいますし)。

road123結晶塗装に塗った部分をマスキングし、最初に 密着剤を塗ってからクリアーを塗布します。

road124 再度80℃程の熱を掛けてクリアーを硬化させて完成です。

road125 通常のブルーでは無く、塗料中に混ぜたパールによって何とも言えない色の変化を感じられます。

road126 凹文字部分も色が着いてよく目立つようになりました。

road127 結晶模様もしっかりと表現出来て、全体に均一な目に仕上げられたと思います。

road128ペーパーを掛けてクリアーを塗ったカット面です。元々かなり腐食が出ていましたが、それらは綺麗に除去し、さらに今後アルミ表面が酸化する進行を遅らせられると思います。

尚、こういった施工例も大分数を増やす事が出来ましたので、もう少ししたらそれぞれをカテゴリー毎に分け、さらにはサイトページ自体を新たに作ろうと思っています。画像自体は既にある物を使えるので、土台さえ出来てしまえばhtmlページよりもwordpressの方が断然楽なんですよね。空いた時間があればせっせと種を蒔いて今後に活かしたいです。

ロードスターヘッドカバー結晶塗装 完成

road14こちらもお待たせしました!NBロードスターのヘッドカバーは「濃紺ベースに、凹み文字を濃い赤」 で完成となります。

road238ロードスターのヘッドカバーは元々未塗装なのですが、それだけにある程度年代が経った物は表面に腐食が出てしまっています。今回は全体に軽めのサンドブラストを行っておきました。

road16 濃紺は青に黒を入れて作っています。

road12凹んだ文字部分は一つ一つマスキングをし、ここは通常のSTANDOXベースコートで塗装しています。ただ紺の上にいきなり赤を塗っても隠蔽し難いので、一旦白を塗ってから赤を塗っています。

road15凹んだ文字は凸文字のように削って光らせる事は出来ませんが、こんな感じで色を着ける事は出来ます。ただマスキングがかなり面倒なので凸文字を面研する場合よりも割高になりますので御了承くださいませ(作業時間が全然違います・・・)。

road17 ロードスターのヘッドカバーは見た目が似ていても微妙に形が違っていたりして、今回の物は横から何かが挿さるようになっています。尚、特にご指定頂かなくてもガスケットが着く部分には塗料は乗せませんのでご安心ください。

road18結晶塗装の上にはマスキングテープが殆どくっ付かないので、実はこういった箇所の塗装(マスキング)はかなり厄介なのですが、さすがに何回もやって来たので大分慣れたと思います。コツは左手でマスキングテープを押さえ、その手も一緒に塗ってしまう(笑)、みたいな感じですかね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ロードスターヘッドカバー 凹み文字部塗装

road10 先日濃紺の結晶塗装を行いましたNBロードスターのヘッドカバーです。先ほど紹介した凸文字と違いこちらは文字が凹んでいますので、削るのでは無く塗装で承っています。

ちなみに結晶塗装に施した塗膜にはマスキングテープが殆どくっ付かないのでとても大変です。

road11 時間が経つとみるみるマスキングテープが浮いて来てしまうので、塗装前に指でギュっと押し付けてコートし、また浮いて来たら押さえて塗ってを繰り返します。

road12 濃紺の上にちょくせつ赤だと染まらない(=隠蔽しない)ので、一旦色味の強いホワイト(VWカンパーネラホワイト)を下色として塗装し、その上に「濃い赤」として、同社VWの「サルサレッド」を塗ります。フェラーリのレッド(ロッソコルサ)が朱色寄りのレッドとすると、こちらはマゼンタ寄りの赤、みたいな感じですかね。

road13マスキングを剥がした状態です。中々良い感じでは無いでしょうか。

後二日程寝かして、先ほどのRB26エンジンパーツ一式と三菱のヘッドカバーとこちらで、完成予定は金曜日辺りを予定しております。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロードスターヘッドカバー 凹み文字部塗装

road115 日中に本塗りを終えていたロードスターのヘッドカバーです。今度は細かい作業になるので一旦二階に運んで明るくて暖かい場所で作業する事にします(ちょっと自慢です。笑)。

road116かなりアナログ的ですが、凹み文字の中を塗る場合はまさにこんな感じでの作業となります。以前作成したカット用のデータは今回の物とは文字の形やサイズが微妙に違って、ただあのマスキングシートだと結晶塗装の上には殆どくっ付いてくれないので、どの道まず最初に通常の和紙タイプのマスキングテープを貼らないといけないのです。エアーブローしただけで一発で剥がれてしまうんですよ。

road117 こんな感じで上側のマスキングが完了です。少々面倒ではありますがこれでも全然現実的で、「凸文字の上側だけを塗りたい」となるととても大変な事になります。出来ないとは言いませんがお勧めはしておりません(大変な作業と金額になりますので・・・)。

road118 そしてマスキング完了です。何とか今日中に塗れそうな時間に終わりました。流石にこれは3回目なのでかなりスピードも早くなったと思います。

road119 そして再度一階に降りて早速凹み文字部を塗装します。色は白に見えますがクリーム色っぽいアイボリーです。

road120そしてマスキングを剥がして塗装関係は完了です。結局一日掛かってしまいましたが去年から続いていた仕事だったので一気にやりたかったんですよね。ただ流石にこの時間でサンダーを回す訳にはいきませんので、カットされた断面の研磨はまた後日にしたいと思います。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

ロードスターヘッドカバー結晶塗装 完成

road68 大変お待たせしました!ユーノスロードスターのヘッドカバー、黒の結晶塗装+凹み文字塗装完成となります。

road70 凹み文字は結晶塗装を行った後で塗っていて、ただ結晶塗装は塗膜表面が凸凹しているのでマスキングがどうしても甘くなりますから輪郭は少々ボヤけた感じにはなります。

road71当初の御希望としてはこの凹み文字内部を「アルミ素地で光らせて」と言う御希望だったのですが、それを行うには恐らく今回の方法よりも相当難しい事になるかと思います。作業方法としては塗装した後に文字の周りをマスキングをしてサンドブラストで塗膜を剥がし、ガラスビーズまたはウェットブラストなどで素地をアルミ素地を光らせると言う方法になるかと思いますが、マスキングテープがしっかり貼れない以上それも出来ないと思いますし・・・。であれば最初にブラストを行って文字の内側をきっちりマスキングを・・・と言う方法になりますが、果たしてどれくらいの時間(費用)で出来るのか見当も付きませんし・・・。ただ私的にはそういった仕上がりも是非見てみたい気もしますので、どこかしらの塗装屋さん或いはブラスト屋さんに乞うご期待です(笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!