オーディオフロントパネル塗装 完成

amp25 大変お待たせしました!自作オーディオアンプのフロントパネル塗装、遂に完成となります。

こちらは元々一枚のステンレス板に穴を開けただけの物で、それにオーナー様が指定したロゴや文字をデカールで作成して塗装し仕上げました。一応最初の状態も紹介致しますね。

amp4ネックだったのは小さな文字の配置位置で、こればかりは言葉や文では理解出来ませんから、今回は透明のフィルムに文字を配置した物を用意していただき、それに合わせてデカールを貼っていきました。オーナー様としてもこちらを用意されるのが大変だったと思いますが、それだけに仕上がった物には愛着が湧くと思います(以前紹介したIKEA効果です)。

amp26 デカールの段差は残っていますが何も知らないでこれを見たらまさかこれが手作り品だとは判らないと思います。「どこで買ったの?!」なんて言われたら嬉し過ぎますよね。

amp27今回のデカールに使ったインク(リボン)はまさしくオーナー様から御指定頂いた「ゴールド」でして、これの他にシルバーや白、青や赤などなども可能です。塗装程色の表現は出来ませんが、好きなデザインを手軽に作成出来るのは小物の塗装においては非常に重宝しています。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

オーディオフロントパネル 本塗り

amp21 こちらも大変お待たせしました!自作オーディオアンプのフロントパネルもクリアーを塗って本塗り完了です。今回のテールランプの塗装に途中から合流して一緒にクリアーを塗りました。

amp22 元々はステンレスの無垢板で、それに黒を塗って各文字部分にデカールを貼り、タイミングが来るまで一時保管しておきました。と言うかこれ単体でクリアーまで塗装すると採算を合わせるのが難しいので(既に危)、出来る限り他の案件と一緒に作業するようにしてコストを下げています。それでも世間一般的に考えると結構高いお金になっていますが、モックアップのような試作品を、しかも実用レベルで作るとなるとそれなりに大変な事なのが判って頂けるかと・・・。

amp23 小さい文字に関しては最初の頃は市販のインレタ(=インスタントレタリング)を使っていましたが、フォントの種類やサイズが決まっている事と、需要が無くなってしまった為かこの世から姿を消してしまいました。時々ネットオークションで在庫品が出ると買い漁っていましたが、今はマイクロドライプリンターのお陰で手軽に作れるようになりました。自体やサイズはオーナー様が用意してくれたデザインに近い仕上がりに出来ているかと思います。

amp24ただデカールの場合は「台紙」の厚みがあるので、よく見ると文字の部分は一段高くなっています(このページの一番上の画像が判り易いかと)。シール程の厚みは無いですが、塗装屋の見解としてはやはり塗装で行った方がフラットな仕上がりに出来ますのでその点ではちょっと不満です。まあここを気にされるようでしたら完全硬化したクリアーを研磨してもう一度クリアーを塗れば低減出来ますし、そもそもそこまでを気にするかどうか・・・といった所ですかね。

それではこちらも完成までもう少々お待ち下さいませ!

オーディオフロントパネル デカール貼り

amp13 そしてこちらもお待たせしました!オーディオアンプのフロントパネルですね。厚み10ミリのステンレス製です。

素地調整は先日済ませておきましたので、最終の脱脂を行ったらプライマーを塗布しいよいよ本塗り開始です。といっても今週はベースコートまでとしてデカールを貼り、クリアーは後日別件の塗装時に一緒に塗るようにします(STANDOXは時間が開いても大丈夫との事ですので念の為)。

amp14  ベースコートの黒を塗り自然乾燥させます。裏側はマスキングしてあります。

amp15 いつものデカール貼りは一階の現場で行いますが、さすがにここの所の猛暑だと集中力が落ちてしまいますので部品は一旦二階に上げ、クーラーの効いた作業場でじっくりやらせていただく事とします。ヨドバシオンラインで購入したクーラーは思った以上に良く働いてくれるので助かってます(別にどこで買おうと一緒ですがとにかくクーラーでさえ職場から出ずに買えると言うのが衝撃的でして・・・)。

amp16 先日作成しておいたデカールを水に浸して台紙を取り外します。

amp17デカール自体にも糊はついているのですが、それだけだと密着性が弱いのでこの場合は専用の接着剤を使います。定番のマークセッターですね。多分アルコール系(水性と溶剤系の中間みたいな感じ)だと思います。デカールを貼る箇所に予め垂らしておき、水を浸した綿棒で位置を整えたら再度上からマークセッターを垂らして固めます。

amp19デカール用の接着剤には軟化剤も含まれているので無理に力を入れると結構簡単にデカールは切れてしまいます。間違って折り目などが付いても貼り直しなのでこれらのデカールは予め2セット作って用意しておきます。今回も3箇所はやり直しました。

amp4ちなみにデカールの貼り付け位置についてはオーナー様に台紙を作って頂いていますのでそれに合わせています。上の画像は最初の頃に紹介したもので、プリントしてあるのは白い紙に見えますが実際は透明なOHPフィルムに印刷してもらっています。これを実際のパネルに合わせながら一つ一つデカールの位置を決めていくのです。なんだか凄くアナログ的で、今ならプロジェクターとかで投射してくれても良さそうな気がしないでも無いのですが・・・。

amp18そしてこんな感じでデカール貼り付けが完了です。慣れていないせいか凄いプレッシャーで胃がピクピクと痙攣していました。そんな状態なのに終わった後はひと段落とか言ってまたコーヒーを飲むので最終的には大変な事になっていまして・・・。まあでもこういう事があるので飽きずに続けていられるんでしょうけどね。慣れた作業よりも多少難しい(と言うかほぼ恐怖)と思えるくらいの方が得られる物は多いですので。

オーディオフロントパネル デカール作成

amp8 遂にこちらも作業着手となりましたのでご安心下さい。どうもこういったネチネチとした作業は日中は気が散ってしまいますから、今日みたいに雷雨で強制的に缶詰状態の日などは非常に適していますね(自転車では帰れそうもありません・・・)。

今回はデータでは無くOHPフィルムに直接印刷して頂いた物を頂いていますのでそれを今度はデータにする作業が必要です。意外とこの辺に時間が掛かるんですよね。

amp7ちなみにフォントはどうやら中国系の物のようで(見つけました)、ただそのままタイプしただけだと「字間」が非常に変ですから、文字サイズと全体の幅はオリジナルに近くしつつそれを修正していきます。上の画像は作業途中ですがこれでも大分マシになっているのが判ると思います。って判りませんか・・・。

amp9 上の文字がOHPフィルムに印刷されたオリジナルで、下の文字が紙に印刷したものです。

判り易いところで言うと、オリジナルの方は「M」の両端の隙間が狭く、また「A」の両端が広くなっているのが判ると思います。ただこのプリントアウトした方も前半(左端)に比べて後半の方で字間が狭くなってしまっているのでこの後この辺を調整しています。

amp10 そしてデータが出来上がったらそれをカット専用のPCに移行しデカールを作成する為のマイクロドライプリンターで出力します。今回の文字色は「ゴールド」で御指定頂いておりますのでゴールドメタリックのインクリボンをセットして印刷開始です(この後ドライバーの不具合なのか上手くいかず二時間掛かりました・・・。ただお陰で雷雲は見事に消えてくれましたが)。

amp11 そして無事ゴールドカラーのロゴが完成です。印刷したシートが青いのはデカール専用の物だからで、台紙は水で外れますから気にされなくて大丈夫です。

amp12ただデカールでもそれなりに段差は出来てしまいますから、本来であれば大きい方の文字は「塗装」で行った方が綺麗には仕上がるのですが、それぞれ別のやり方で行うと色味が違ってしまう事とコスト高になってしまいますので今回は全てデカールで統一しています。前回行ったフェーエルキャップのように一旦クリアーまで仕上がってから「もう一度研磨してクリアーを塗る」と言う工程を行えばさらにこの段差は軽減されますがそれもコストは掛かってしまいますしね。やればやる程仕上がりは向上しますが作業費は天井知らずとなってしまいますので(それが「最高仕上げコース」で一応対応はしています)、この辺はある程度のところで見切りをつけるのも必要だとは思います。

ちなみに上の文字はゴールドを二回擦ってその上に光沢仕上げのコーティングを行っています。文字の部分のみ3回擦っていますがズレ無く仕上がっているのが判ると思います。信じられない精度ですよね・・・(故にちょっとの事で壊れてしまいますので仕事用のは私以外には使わせられません)。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

オーディオパネル 素地調整

amp4こちらは自作オーディオアンプのフロントパネルです。作業着手しておりますので御安心下さいませ。

素材はステンレスなので比較的硬く(と言うか粘ります)、ヘアーラインも思ったよりも深い仕上げだったので#120のペーパーでは歯が立たず#80で研磨しています。

ちょっとタイミング的に他の作業と合わなかったのでとりあえずはここまでの作業で、近日中には他の被塗物と一緒にプライマーを塗る予定です。その後は各文字をデータ化してデカールを作成し、それらが揃ったらベースコートの黒を塗装、ゴールド色のデカールを貼ってクリアーの塗装となります。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!