AUDI R8 カーボンパネル クリアー下塗り

本塗り準備完了

先日に旧塗膜剥離~素地調整までが完了し、ようやく塗装出来る段階まで来ました。

が、この段階では最終的なクリアーでは無く「下塗り」用としての塗装となります。

と言っても「本塗り」と「下塗り」での違いは材料ややり方が違う訳では無く、単に概念の違いなだけです。なんといってもこの上に塗られていた4回分の塗膜を、ダブルアクションサンダーを使って比較的番手の粗い#120からのペーパーで研磨~剥離してきている訳ですから、それにサフェーサーなどの下地塗装無しでいきなり本塗りは乱暴過ぎるというかちょっと現実的ではありません。

普通はここでサフェーサーを塗るべきなのですが、それだと素地のカーボン目が見えなくなってしまうのでその代わりに「下塗り用」としてのクリアーで一度塗装~完全硬化させた塗膜を作るのです。

良く脱脂をしてエアーブローをしたらいよいよ本塗り開始です。

 

クリアー塗装完了

そして下塗り用のクリアー塗装が完了です。心配していた巣穴やラインの崩れなどは無く、このまま仕上げとしても問題なさそうですが、本塗り用としてのクリアーでは無く、また仕上がりも本塗り時に比べて肌が出来ていないのであくまでこれは下地用のクリアーと言うことです。

ちなみに「肌が出来ていない」は硬化剤またはシンナーの違いも関係があり、この時点では特にレベリングを重要視していないので比較的速乾の選択にしています。本塗り時では少しリスクが上がってレベリング性の良い仕様にして塗るのが一般的です。

ちなみにそのリスクは「タレ易い」「ワキ易い」「乾燥が遅い故にゴミが付き易い」といった事が挙げられますかね。

下塗りクリアー塗装完了

想像よりラインが崩れずに出来ていたので安心しました。ただ細部まではもう少し仕上げたいのでクリアーが完全硬化したら次は砥石でさらにラインを平滑に仕上げたいと思います。もう少々お待ち下さいませ!

アウディR8カーボンパネル 旧塗膜剥離

アウディR8カーボンパネル

 年が明けての営業初日にして既に日にちが変わってしまいましたが、作業は色々進行しておりますので御安心下さい。

画像は去年から持ち越しのアウディR8のカーボンパネルで、元々ボディ同色のホワイトパールに塗られていた物です。

ある程度まではダブルアクションサンダーで旧塗膜を剥離し、続けて水研ぎで表面のラインを整えていきます。

ペーパーを巻く当て板は比較的柔らかい物を選びたくなりますが、ライン出しの場合には実は堅ければ堅い程良かったりします。今回は砥石ではなく木片を使って、最初はそれに#600を巻いて全体を研ぎ付け、その後#800でさらに同じようにして研いだら今度はスポンジ製の当て板で目消しを行い、最後に手のひらで均していきます。

 

水を掛けた状態

 で、研ぎ終わったら水を掛けてラインを確認します。元々この上に色が塗ってあったとは思えない状態にまでなってきましたね。

ただここから乾いてくるとまた残った傷が見えて来るので、さらにそういった箇所をシラミ潰しにして仕上げていきます。

 

audi2

 違う角度から見た状態です。カーボン素地の上にはクリアーが一枚残ったような状態で、ただ完全にそれだけを残せたと言う訳では無く部分的には素地が出た箇所もありますが、それでもかなり小範囲に抑えられたと思います。

また次に塗るのは下塗り用のクリアーで、それが完全硬化したら再度表面を研磨し、さらにその上に最終的な本塗り用のクリアー(クリスタルクリアー)を塗って仕上げます。

という事で次のターンで下塗り用のクリアーを塗る予定です。もう少々お待ち下さいませ!