ギター 穴埋め&塗装 完成

guitar2 大変お待たせしました!ギターのピックアップ部穴埋め&表面のみ部分塗装も本日完成となります。

guitar3 ある所にある筈の物が無くなると随分とスッキリして見えるかと思います。

guitar4 良く見ると元々あった小傷の跡は判りますが(そちらはラッカーパテでの対応ですので)、元の状態からするとかなり良い感じに仕上がったと思います。今回はブリッジを外さずでの対応でしたがそれも言われなければ判らないと思います(言われたとしても外してみて初めて判るくらいだと思いますが)。

guitar5元々結構塗り込んだのと磨き処理をした事で肌は殆ど無く鏡のような感じです。ただし素地調整の作業は限られているので所々にウネりや跡は残っていますけどね(それをするにはやはり全部外して全面研がないと取れませんので)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

 

ギター 磨き処理

guitar19部分的な塗装「スポットペイント」はマスキングや塗り方の関係上、通常よりも仕上がりは悪くなりがちです。途中でマスキングを貼りなおしたりベースコートを暈したり、スプレー方向にも気を遣わないといけなくクリアーも最後はシンナーで何段階かに希釈しながらの塗装となるので色々と忙しいのです。ゴミは付き易いですし肌も荒れ易いので塗装後の磨き作業は必須となります。そもそもクリアーを暈した部分の磨きは必要ですからね。

ちなみに膜に付くのはゴミツブと言うよりは「細かい繊維」lのようなものなので、それによってクリアーが表面張力によって盛り上がってしまうので如何にも何かが付きました、と言うような状態で留まってしまうのです。ゴミ自体が突起していると言う事では無くクリアーが突起して固まってしまうんですよね。

なのでそれを最初は当て板と#1500程度のペーパーでしっかりと平らに研いであげ、それを#2000→#3000で均しその後数種類のコンパウンドとバフで磨いてあげればゴミが付いていたとは判らない仕上がりになります。ただし勿論その中には色のついたゴミもあるのでそういった物はクリアーが固まる前に取り除いてあげなければなりません。なので本塗り時には手が届く箇所にそれ専用のツールを常備しておくのが基本です。業界ではお馴染みの「スピナール」ですね。

画像は#3000の均しまで完了した状態で、ペーパーを当てた範囲は随分と大きくなってしまっていますがこの後の磨き処理で艶々にしますので問題はありません。と言うか既に艶々になっていますし組み付けも終わっていますので。

それでは週明けに撮影して改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

 

ギター 下準備

guitar11先日穴埋めまで終わっていた所の続きとなります。木を埋めただけではツライチと言う訳にはいきませんから表面を平滑にして塗装が出来る下地にしておきます。

まずは表面のエポキシ接着剤を削ります。幅が狭いので大きいサンダーは入りませんからこの場合はミニサンダーを使います。奥の物は優れ物でシングルアクションとダブルアクションがスイッチで切り替わります。左のはギアーアクションでシングルとダブルの良いとこ取りみたいな感じのサンダーですかね。サイズは小さいですがお値段は大きい物に比べると逆に高くなるのです。

guitar12 そしてポリパテを塗布します。エポキシ系は強度が強いですが作業性が悪く(全然削れません)、対してポリエステル系は強度は無いですが切削性が良いので最終的なラインを出す為に使われます。

guitar13 ライン出しは主に手研ぎで、最後はダブルアクションサンダー#240でペーパー目を整えていきます。そしてさらにその周りを#320で足付け処理をし、この範囲内で「サフェーサー」を塗布します。下地塗料もツルツルした所に塗ると剥がれてしまうので足付け作業はどの工程でも必須なのです。

guitar14 そして既にサフェーサーの塗布も完了しています。埋めた穴の面積の割りにサフェーサーの範囲が大きいですが、これは徐々に傾斜を付けるグラデーションのような塗り方なのでこれくらいになるのは普通ですかね。結果、1ミリの傷でも最終的に塗る範囲は30cmくらいになるので「部分補修」はそんなに安く出来ると言う訳では無いんですよ。当然デメリットもありますし(クリアーのボカシ目は必ず出ます。それが見えるか見えないか、気にするか気にしないかです)。

ちなみに自動車で、遠く海外からやって来る車はやはりそれなりに途中でダメージを負っていたりします。最近は対策が良くなったので少なくなったとは思いますが、余り細かい点を気にしない御国だとそれはもう凄い状態です(でした)。

かといって全部をまともに直そうとすれば相応のコストが掛かりますからそんな直し方はしません。先ほど紹介したような部分塗装(スポットペイント)が多用されます。塗装屋になるとそういった補修跡も大抵の物は判ってしまいまうので逆に細かい事は気にしなくなる傾向になる気がします。よくフレーム修正された中古車を気にして乗らない方も居ますが(それが普通ですか)、板金塗装屋さんはそんな事は気にせず「安く手に入ってラッキーだった!」と思ったりします。いや私だけかも知れませんが業界の人間は日常茶飯事過ぎてそんな事は気にしないんですよね。実際私が知る(元)同業者の方々は「自分の車は雨漏りさえしなければそれで良い」という方が多いですし(当然私も含めてです)。

それではまた進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々お待ちくださいませ!

 

ギター 穴埋め

guitar3 こちらもお待たせしました。ギターのピックアップの穴埋めも作業着手しておりますので御安心ください。

ネックとブリッジは調整済みと事ですのでこちらには触れず、その他のピックアップの枠やボリュームツマミなどは塗り易いように外しておきます。

guitar4ピックアップの穴にはまず木を入れるので型を取ります。いつもの石摺り方式ですね。

guitar5 型を写したマスキングテープを木片に貼り付けそれをバンドソーでカットします。バンドソーは先日自宅からこの工場に持ち込んでおきました。

guitar6 こんな感じで粗切りです。この後ベルトサンダーなどで形を整えていきます。

guitar7 厚みは少し足り無いくらいですがこの後は接着材とパテで成型するのでこのくらいが丁度良いです。

guitar8 で、内側は接着材の付きが良いようにと足付け処理をしていたのですが、どうも塗膜がペリペリと剥がれてきたので全部剥がす事にしました。フライスとエンドミルは無いのでリューターで削りました。ただ近々クロスバイスを購入して旋盤で簡単な加工が出来るようにする予定です(それが必要な仕事が入りそうですので)。

guitar9 そして穴の周りを削ります。セオリーとしてはもっと広範囲に削って緩やかなフェザーエッジを形成させる必要があるのですが、上にはネック、下にはピックアップがあるので小範囲で収める事にします。ちなみに塗装自体もボディを丸々塗るのでは無くスポットペイントです(ただしプレスラインを利用してフロント面は全部塗る予定ですが)。

guitar10接着材を母体と木片に塗ったら穴に押し込みます。本来であればここで板を当ててバイスで固定するつもりだったのですが、溢れてきた接着材がネックの下に入り込むと厄介なのでこのままで固定する事にしました。そもそも使っている接着材がエポキシ系の構造用接着材で充填効果の高い物ですからこのまま硬化させて問題無いかと思います。

とりあえず本日はここまでで、熱を入れるのは何かの序に一緒に行うつもりです。物がギターなので余り高い温度を掛けるつもりも無く、40℃くらいでじっくり長めに掛けようと思います。

接着材が硬化したら表面を研いでポリエステルパテでラインを形成し、その後は部分的にサフェーサーで下地を整えます。まずはこの辺で一旦寝かす事にします。どうぞもう暫くお待ちくださいませ!

 

ギター穴埋め 材料

guitar2こちらもお待たせしております。もう少ししたら作業開始しますのでもう少々お待ちくださいね。

御依頼としては外したピックアップの穴埋め~部分塗装となっておりまして、穴埋めに使う木材を探していたら身近にマホガニー材?と思われる物があったのでこれを使う予定です。以前間借りしていたTACさんの前にあった木工加工屋の軒先に、「御自由にどうぞ」といったワゴンがあって、堅くてシャープな木材だったので幾つか貰っておいた物です。本来はボディと同じ素材を使うのがセオリーだと思いますがその辺については全く専門外ですし(苦)、オーナー様もそこまでは拘っていないかと思いますので今回はこれを採用しようと思っております。

もし何か御希望が御座いましたらお気軽にどうぞ!