フェラーリ458リモコンキー 本塗り①

フェラーリ458リモコンキー 塗り分け確認

先日作業前の確認をしていたフェラーリ458のリモコンキーです。

その後作業着手しておりまして、ようやく本塗りまで完了しましたので作業内容を紹介させて頂きます。

尚画像がかなり多いので(多分40枚くらいはあるのではと)、本塗り完了までは二回に分けて紹介したいと思います。

 リモコンキーカバーは比較的綺麗な状態でしたが、キーリングをを取り付ける穴の周りに多少傷があったのでそれを#800で研磨し、さらに当て板を使って全体を均して最後にナイロンブラシ&ウォッシュコンパウンドで隙間までしっかり足付け処理を行います。

 ストライプラインに入れる白はフェラーリ純正色のBianco Avus(カラーコード:100)で、シルバーはF488スパイダーなどに採用されているArgento Nurburgring(カラーコード:226689)を使用します。シルバーが明る過ぎて白に埋もれてしまうようなら別の色をと考えていましたが、実際に作って比色すると良い具合だったので予定通りとしております。

 よく脱脂清掃し、

 プラスチック素地が出ている所にはPPプライマーを塗ります。ちなみに今回の既存の塗膜はクリアーを塗っていない1コートソリッドでした。

 塗る順番は色々考えていたのですが、今回は非常に細かい塗り分けの為、極力膜厚を着けたくないのでまずは全体に黒を1コート程塗り、

 続けてストライプラインが入る部分にシルバーを塗ります。黒を塗った意味が無いように感じられますが、後で黒を塗る時に極力薄く済むようにと言う願いを込めた感じです。

 ベースコートを十分に乾燥させてテープフリーな状態になったら、

 下に敷いたカッティングマットの目盛りにセンターを合わせてマスキングテープで仮止めします。

 基準となるセンターは鍵の方を見るのではなく、下の方眼にマスキングシートを合わせて貼り付けます。色々試した結果、水貼りよりもこれが一番確実にセンターを抑えられるという結果に至りました。

また今回はカバーの表と裏のラインを合わせなければならないので、カバーパネルは一旦本体の鍵に装着しています。

 こんな感じで0.7ミリ幅ラインの位置を決めていますが、貼る位置が湾曲している為、どうしてもテープの張りに無理が生じ、0.7ミリの幅が狂ってしまう!と言う事態に。

今回使っている緑色のマスキングシートは紙では無くPP(ポリプロピレン)製の為、引っ張ると細くなってしまうという特徴があり、またコシも強いのでどうにも上手く貼れません。

まあこの辺はある程度判っていたと言う事もあり、一応予定していた市販の0.7ミリ幅のマスキングテープを使う事にしました。

に続きます。

フェラーリ458リモコンキー 塗り分け確認

 先日よりお預りしておりましたフェラーリF458のリモコンキーです。

今回はこのような塗り分けでご依頼を頂いていますので、実作業の前に各部塗り分け位置や方法などを確認しておきます。

 ストライプラインは中央の白い部分が5ミリ幅で、その両端のシルバーになる部分は0.7ミリ幅となっています。

それぞれを別けて貼ると位置がズレるので、このように転写シールを貼って

 所定の位置に合わせます。空張りだと位置を合わせられるか不安だったので取り敢えず水貼りで行いましたが、結果としては空張りの方が良いと判断しました。

 このようにして一旦はまとめてマスキングシートを貼り、

 中央を剥がします。

念の為ですがこちらは本番では無く、作業前のイメージ作りです。

 今回は片面では無く、スイッチのある裏側もご依頼を頂いておりますので、そちらも同じようにマスキングシートを仮貼りしてみます。

さらに実際にリモコンキーに装着してみます。

塗装面は湾曲している為、ラインを引くとそれに沿って曲がり、先細りのような形状となります。

むしろこれがスクーデリアのボンネットストライプラインのようで格好良かったのですが、ラインが両面となるとそれぞれが繋がらないような見た目になるので、

 オーナー様にお伺いし、今回は裏と表のラインを繋げるような形にする事にしました。

またストライプラインのマスキングはカーブする箇所でどうしても浮いてしまう為、今回はこちらの和紙タイプの0.7ミリマスキングテープを使おうかと思います。

また色についてもシルバーが余り明る過ぎると白に埋まってしまうので、予定しているArgento Nurburgring(カラーコード:226689)が大丈夫そうかも確認しておこうと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリ458リモコンキー塗装承ってます

先日到着しておりました、フェラーリ458スパイダーのリモコンキーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 塗装するのは裏と表のカバーで、また今回は状態が良いのでサフェーサーの下地は省きます。

 ちなみにこの型のリモコンキーは何度か塗装していますが、今回は初めて跳ね馬の後ろにサービスホール(作業上あると便利な穴)が開いていました。

以前当店で塗った物かと思いきや、表面に製品の歪が残っているのでそうでは無さそうです(私が塗る場合は予め研いで歪を取っておきますので)。

そして肝心の塗装内容ですが、今回はこのようなデザインで承っています。

黒ベースに、5ミリ幅の白いラインを2本、さらにそのフチに0.7ミリ幅でシルバーのラインを入れるよう承っています。

黒については通常通り原色の黒を、白についてはフェラーリ純正色のBianco Avus(カラーコード:100)、シルバーはF488スパイダーなどに採用されているArgento Nurburgring(カラーコード:226689)を採用しようと考えております。

尚、同型の鍵で赤色ベースに塗装している施工例がありますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

Ferrari 458 Remoto Key

この時の塗装とどちらが難しいのかは見当がつきませんが、今回はカバーパネルを裏表共塗るので手間としては今回の方が大きいと思います。尚この時はキーリング取り付け部に傷防止のステンレスリングを取り付けましたが、今回こちらは無しとなっております。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/07/19/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E7%94%A8%E5%82%B7%E9%98%B2%E6%AD%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E4%BD%9C%E6%88%90/

これを着けなくても、傷が付き難いタイプのキーリングを取り付けたり(高いですがそう言うのがあると思います)、または丈夫な繊維で出来た紐などを使えば問題は無いと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。作業のタイミングとしてはアイアンマンカラーのメガネフレームの作業がある程度進行してからになると思いますので、まだ少し先になるかも知れません。どうぞ今しばらくお待ち頂ければと思います。

改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

Ferrari 458 Remoto Key

フェラーリ458リモコンキー塗装 フェラーリ458の純正リモコンキーです。

 ご依頼内容はこちらをスペチアーレラインへの塗装と、キーリング取り付け部の傷防止の為、ステンレスパイプをフレアー加工した物を取り付けます。

 跳ね馬のエンブレムを取り外しました。基本的にご依頼時は被塗物単体の状態にして頂く必要がありますが、破損等の補償が無くても構わないと言う事でしたらこちらで代行する事も可能です。

 元々傷が付いていた箇所も含め、旧塗膜を削り落としました。

 さらにペーパーが入り込まないフチなどにはウォッシュコンパウンド(液体状の研磨材)とナイロンブラシを使って足付け処理を行います。

 ボタンが嵌る部分には膜厚をつけないようマスキングを行います。

 跳ね馬の凹み部分には熱可塑性樹脂を使ってマスキングを行いました。詳しくは以下ページで紹介しておりますので宜しければどうぞ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/07/13/%E5%87%B9%E3%81%BF%E9%83%A8%E3%81%AE%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0/

 プラスチック用のプライマーを塗り、2液ウレタンサフェーサーを塗布しました。

 こちらはサフェーサーが固まる前に詰め込んだ樹脂を取り除き、

 見切り部分の段差を滑らかにする為、最後に薄くサフェーサーを塗布します。

 その後60℃40分程の熱を掛けてサフェーサーを完全硬化させました。

研ぐ前にはガイドコートとして黒をドライコートで塗っておきます。

 サフェーサーを#600→#800で研磨してラインを整えます。

 再びペーパーが入らない箇所にはウォッシュコンパウンドを使い足付け処理を行います。

スペチアーレラインについては前回のご依頼時にデザインデータを作製していたのでそちらを利用します。

それぞれの色については

・赤・・・ROSSOCORSA(カラーコード:322)

・白・・・Bianco Avus(カラーコード:100)

・青・・・Blu Nart MET(カラーコード:523)

で構成されます。

 鍵の金属部分とカバーの中心とでは少しズレが生じていた為、最初にレーザー墨出し器でセンターの確認をしていたりします。

カバーのキーリング取り付け部をセンターにして見ると、若干ですが金属シャフトがズレているのが判ると思います。

作成したデータを使い、マスキングシートを作成します。

 下地処理を終え、いよいよ本塗り開始です。

 まずは最も隠蔽力の弱い白=Bianco Avus(カラーコード:100)から塗装します。

 十分に乾燥させてテープフリーな状態になったらマスキングを行います。

 キーカバーのセンターにラインを貼り付け、中央のガイド用部分を剥がします。

 再び中央をマスキングし、

 両サイドと、ボタン側のカバーに赤=ROSSO CORSA(カラーコード:322)を塗布します。

 今度は両端をマスキングし、中央にブルーメタリック=Blu Nart MET(カラーコード:523)を塗布します。

 通常はここでベースコートの塗装は終わりですが、

 細部を良くみると、カーブした箇所でテープが浮いて色がはみ出ている部分がある貯め、

 そういった箇所を虱潰しに塗装修正していきます。

 跳ね馬の凹み部分は、エンブレムを取り付けた時にも壁の部分は見える為、そこも綺麗に仕上がるよう修正しておきます。

 どれも一度には出来ないので、一ヶ所ずつ塗ってはマスキングをし直してを繰り返します。

 最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

その間にキーリング取り付け部の傷つき防止の為のステンレスリングを作製します。詳しくは以下ページで紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/07/19/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E7%94%A8%E5%82%B7%E9%98%B2%E6%AD%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E4%BD%9C%E6%88%90/

 塗膜が完全硬化し、ステンレスパイプをフレアー加工して作成した傷付き防止リングも出来上がりました。

リモコンキーは中に入れた電池を交換する際にカバーを取り外す為、ステンレスリングはそれぞれエポキシ接着剤でカバーに取り付けます。

接着剤が完全硬化し、完成です。

  フェラーリ458リモコンキー塗装

 こちらは先ほどの物とは違って最初にご依頼頂いた時のリモコンキーです。

   実際にキーリングを取り付けた状態です。

フェラーリ458リモコンキー塗装元々傷が付いていた箇所に直接キーリングが当たる事が無くなったので、これで塗装が欠けて傷になる事はありません。

フェラーリリモコンキーカバー塗装 完成

 大変お待たせしました!フェラーリのリモコンキーカバーはスペチアーレラインへの塗装で本日完成となります。

最初の状態も紹介させて頂きますね。

元々は純正のロッソコルサのカラーで、全体に傷も入っていたので下地からやり直しました。

 今回の塗色は

・赤・・・ROSSOCORSA(カラーコード:322)

・白・・・Bianco Avus(カラーコード:100)

・青・・・Blu Nart MET(カラーコード:523)

となっています。赤についても元のロッソコルサに比べると少し青黒い色味になっています。

 また今回は塗装とは別に、キーリング取り付け部の傷付き防止の為のステンレスリングの取り付けも承りました。

こちらは塗装とは別での付帯作業となりますで、作業内容については以下の社外記のページで紹介しております。宜しければご参照下さいませ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2017/07/19/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC%E7%94%A8%E5%82%B7%E9%98%B2%E6%AD%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E4%BD%9C%E6%88%90/

 跳ね馬のエンブレムは外した際にコンパウンドで磨き、元の通り両面テープで固定してあります。また取り外す際に最初に開けた穴は表側からは両面テープ、裏側からはアルミテープを貼っていますので防水面でも問題ありませんからご安心下さいませ。

 跳ね馬は窪みにピッタリのサイズとなる為、あの内側にもサフェーサーを塗っていたら嵌らなかったと思います。

ボタン側には本塗り時にゴミが付きましたが、その後の磨き処理で取れていますのでご安心下さいませ。全体的に良くみて粗探しをして頂いて大丈夫です。

ちなみにこの画像を見て少しゴムが出っ張り気味だと思い、先ほど強く押し込んでみたら少し奥まで入りました。こちらもご安心下さいませ。

マスキングに使うテープは

・一般的な和紙タイプ

・ラインテープ(PP製)

・マスキングシート(PP製)

の3種類で、それぞれにはメリットとデメリットがある為、それらを上手く使い分ける事でシャープで美しいラインに塗り分けが出来ます。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!