フェラーリ458 リモコンキー本塗り

先日素地調整~サフェーサーを塗っておいたフェラーリ458スパイダー純正のリモコンキーカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けてサフェを硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

#600→#800の水研ぎでライン出しwお行い、

ペーパーが当てられない跳ね馬部分や溝等をウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って足付け処理を行います。サフェを塗った部分に何もせずそのまま色を塗っても剥がれてしまう為、必ず足付け処理が必要です。

いつものように手で持って塗れるよう芯棒に固定します。

薄っすらと素地が見える部分には一応プラスチックプライマーを塗布しておき、本塗り開始です。

まずはベースコートを塗布します。

色はフェラーリ純正色ロッソコルサ(カラーコード:300)となります。

十分に乾燥させたら、

クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

跳ね馬のエンブレムが嵌る部分はクリアーが入り過ぎないよう、スプレーガンの向きに気を付けて塗装しています。

裏側からも塗る事で、フチや穴の周りもしっかり色とクリアーが行き渡ります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリ458 リモコンキー サフェ入れ

先日お預かりしておりましたフェラーリ458スパイダー純正のリモコンキーです。

ダブルアクションサンダー#180である程度の塗膜を削り落し、その後#240の手研ぎで全体を均しました。

その後ウォッシュコンパウンドとナイロンブラシを使って細部の足付け処理を行います。

跳ね馬が嵌る部分は無用に膜厚が増えるのを避ける為、マスキング用の詰め物を作成します。市販の熱可塑性樹脂をリモコンキーカバーを100℃程の熱湯に浸け、

指で押し込んで余分を取り除きます。

冷めて固まったらピンセットで外します。

その後よく脱脂清掃し、先ほどのマスク型を嵌め込みます。奥までは押し込まず、少し浮いた状態にしておきます。

ボタンのゴムが嵌る箇所もサフェが入り込むと装着出来なくなる恐れがある為、丸めたマスキングテープをピンセットで押し込んでおきます。

プラスチックプライマーを塗り、続けてサーフェサーを4コート程塗ったらマスク型を外し、最後にもう1コートを全体に塗っておきます。バツ切り部分の段差を均す為ですね。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうっぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリ458 リモコンキー塗装承ってます

先日到着しておりましたフェラーリ458スパイダー純正のリモコンキーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

一見すると悪い状態では無いように見受けられますが、

全体的に小傷と、

純正品特有の歪(凸凹)が生じていますので、いつものように「研磨→プライマー塗布→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を整えてからの上塗りとします。

色はフェラーリ純正のロッソコルサ(カラーコード:300)で、またクリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。

早速分解もしました。跳ね馬は表から外そうとすると傷を付けたり折ったりしてしまう為、裏から穴を開けて温め、両面テープの粘着力を弱くしたらポンチで押し出すようにして外します。穴は最後に両面テープとアルミテープで塞ぐので使用上問題は無く、むしろ跳ね馬を破損すると替えの鍵は数十万円するのでこの方法としています。

塗装するのはカバーパネルの2点のみで、ついでに電池は新品に交換しておきます(こちらは無料サービスとなっております)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

フェラーリ458リモコンキー塗装 完成

 大変お待たせしました!フェラーリ458スパイダーのリモコンキーカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々はいつものようにロッソコルサな赤のリモコンキーだったのですが、

こちらのような配色にご希望されまして、

 その様に塗装を施しました。

 使用した色は、

・黒・・・STANDOX MIX571(原色黒)

・白・・・フェラーリ純正色Bianco Avus(カラーコード:100)

・シルバーフェラーリ純正色Argento Nurburgring(カラーコード:226689)

の3色となります。

 白いラインは幅が5ミリで、シルバーのラインは0.7ミリとなっています。

 今までのストライプライン入れはいつも表側のみだったのですが、今回はこちらのボタン側にも、

 さらに表と裏でストレートにラインが繋がるようになっています。

ただこれが予想以上に難しく、今回は途中でどうにもならないかもと思いました。

 サイズが小さければ小さい程、またラインが細ければ細いほど塗り分けの見切り部分の粗が目立つので、本来なら最後にシルバーを塗りたかったのですが、それだとラインが綺麗に引けないと言う事で、シルバーを一番最初に、さらに最後にもう一度シルバーを塗り直すと言う方法で行っています。

 ちなみに表面のカバー(跳ね馬のエンブレムがある方)のカバーが若干緩いようでしたので、内部爪状に引っかかる箇所に両面テープを貼ってガタツキを防いであります(最初はホットボンドのような物がついていて、それより断然良い具合には出来ていると思います)。

 さすがに今回は作業が大変過ぎたので(精神的に)、こちらの内容は今後当分お受付はしない事でどうかご了承頂ければと思います(今まで通り片面だけの仕様であれば大丈夫です)。

 自然光下でも撮影してみました。

実際は室内の照明下よりも自然光で撮影した方が粗が判り難いのですが、写真が好きな方ならそう言う事もよくご存じでしょうし、また被写界深度も極力浅くならないようにして撮影するようにしています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

フェラーリ458リモコンキー 本塗り②

フェラーリ458リモコンキー 本塗り①

先程の①に続きます。

 0.7ミリ幅のラインを緑色のマスキングシートで行うのは色々不都合が生じたのでそれは止め、改めて市販の0.7ミリ幅の和紙タイプのマスキングテープを使う事にしました。

 以前これの1.0ミリ幅の物を使った時は糊残りが酷く、そういった事もあってその後使う事が無かったのですが、知り合いの塗装屋さんはいつもこれを使っているとの事で今回見直して採用する事にしました。

 結果としてはこのマスキングテープを使わないと今回の作業は出来なかったのでは!と言う程で、それにしても画像だと簡単そうに見えますがまさに地獄のような作業でした(苦笑)。

 そもそもこの段階ではまだ上手くマスキングが出来ているという訳では無く、しかしこれ以上は物理的にどうにもならないと言う事もあったので、今回は細部の塗り直しは覚悟の上でこのまま先に進む事にしました。

 塗装する時は鍵本体からカバーを外して行うのが当然ですが、一旦外してしまうと失敗するイメージしか無かったので、今回はこの状態のまま本塗り(ベースコートのみ)を行う事にしました。尚嵌め込んでこの状態では塗れない箇所は後に全て塗り直していて、とにかくライン入れを最優先としています。

 たったこれだけの為に丸一日を費やしてしまいました・・・。

 ストライプラインの中央部を白に塗り、

 乾いたらマスキングをして塞ぎ、

 そして黒を塗ります。

 マスキングを剥がします。

 基準となるラインが決まったので鍵本体からカバーを外しました。

この状態では細部の仕上りは全然駄目なので、ここからさらに半日以上掛けて修正を行っていきます。

 曲線状になった箇所に真っすぐマスキングテープを貼ると内側が浮く為、そこはどうしても汚い仕上りになります。

通常であれば内と外でマスキングテープを別けて貼るので対応は出来ますが、今回はこの幅が0.7ミリだったのでこうするしか無く、後から修正でカヴァーする事に決めました。

 尚今回は「黒」「白」「シルバー」の3色を同時に修正しながら塗装する為、口径の小さいスプレーガンが足りなく、普段は使わないIWATAのエアーブラシも出動して貰っています。ただこちらは手元にレギュレーター(エアーの調整をするボリュームのような物)がついていないので、トランスホーマー側で調圧しています。

 各見切りのラインはこんな感じでほぼ全て修正しました。

 またそれでも貼り方が曲線になってしまうところは、さらに細い0.4ミリ幅のマスキングテープを使用しています。

 幅は細いですが和紙タイプマスキングテープなので、引っ張っても細くなったりしないのが利点です。

 こんな感じで虱潰しに修正を繰り返していきます。

 ベースコートだけで一日以上の時間を費やしているので、じっくり腰を据えて出来るよう椅子も用意して終日ここで作業をしていました。

 各部の修正が終わり、ようやくベースコートが完了です。

画像だと見えませんが、フチまで全て修正しています。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 塗り分けの見切りライン自体は綺麗に仕上がっていますが、各部は何度か塗り重ねているので段差はついてしまっています。

 なのでこちらは完全硬化後、ペーパーを掛けて磨き処理を行うようにします。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますので、どうぞもう少々お待ちくださいませ!