BMWカーボンパニアケース蓋 サフェ入れ

bmw51 先日塗っておいたスプレーパテが完全硬化したので全体を研磨しています。

スプレーパテの特徴は非常に研ぎ易い!と言う事があって、#120でザクザクと削れてくれますし、全体が均一な硬さなのでラインを出し易いと言うメリットがあります。一度使うと誰もが気に入るようなパテです(ただし材料費やマスキングなどのコストが上がってしまいますが)。

bmw52 その後#180→#240と均したらよく脱脂清掃をして今度はサフェーサーを塗る準備をします。

振動で取れてしまったスペーサーは新たにアルミ板から作ろうかと思いましたが、割れたりした訳では無いので今回は自重しておきました。と言うか持っているアルミ板が1ミリまでしか無かったんですよね(あれはもっと薄いのです)。

bmw53 と言う訳でサフェーサーを塗布します。使ったのはいつものSTANDOXシステムフィラーで、時間を掛けてタップリ7コート塗っておきました。フチにも掛かるようにしています。

bmw54そしてスペーサーですが、こちらが中々凄い事に(笑)。

着けばどの道見えない物ですが、さすがに気分がよく無いので1コート目を塗った後に筆で延ばしてまずは穴を全て埋め、さらに何コートか塗り重ねてあります。

こちらは元々本体に接着剤で着いていたのですが、これは元に戻さずこのままの状態で塗装し、最後に薄い両面テープを貼って取り付けておこうと思います。恐らくは蝶番が直接蓋に当たらないように少し浮かせる為だけのスペーサー的な物なので、強度(接着剤)は必要無いと思います。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。ちなみに工場一階が粉だらけになっていますので一旦休憩として全部清掃した後、先に他のご依頼品を本塗りしようと思います。

どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMWカーボン製パニアケース蓋 下準備

bmw45先日エポキシプライマーサフェーサーを塗布しておいたBMW R1200RTに装着予定の社外品薄型カーボン製パニアケース蓋です。この後熱を掛けて完全硬化させたら全体を#240のダブルアクションサンダーでサンディング(足付け処理)をします。

standox6 今回ポリパテとして使うのはこちらのスタンドックススプレーフィラーで、所謂「スプレーパテ」と呼ばれる物です。通常ヘラ付けで行うポリエステルパテを今回はスプレーで塗ってしまおう!と言う算段です。

局所的に激しく凹んでいた部分には既に軽量エポキシパテで処理してあるので、後は全体の基準となるラインを嵩上げしたいんですよね。ヘラで塗っていては埒が明かないと言う感じです(それくらいボコボコなのでして・・・)。

bmw50見た目はサフェーサーに似ていますがそもそも樹脂が全くの別物で、充填される膜厚も桁違いです。通常使うスプレーガンが1.0mm~1.5mmですが、場合によっては2.5mmくらいの口径で塗ったりします(スプレーパテ用のSATAは以前間借りしていた工場に置いたままでした・・・)。ちなみに今回はシンナーで希釈してIWATA1.5mmで塗っています。

スプレーパテの良いところは、塗って艶が出た時に低いところを確認して、そこだけ局所的にたっぷり盛る!みたいな事が出来る事です。ヘラ付けのパテでは塗りながら見た目でどこが低いとかは判りませんし、そんな微妙に盛る事は出来ませんので。ちなみに使った量は600ccで、8コート塗りました。

上手くいけば次はウレタンサフェーサーとなり、ようやくいつも通りの作業になりそうです。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMWカーボン製パニアケース蓋 下準備

bmw41 先日塗っておいた軽量エポキシのZ-1パテは、常温で一日置いてある程度固め、その後60℃40分(実際は100℃くらい)の熱を掛けて完全硬化させました。

bmw42  少し前に、NBロードスターのヘッドカバーでこのパテを試した時にはとても削り易いと感じたのですが、実はそれは塗ってから熱を掛けて直ぐの作業だったのでそうだったみたいです。通常使う#120では中々削れないので(と言うかカーボン本体の方がみるみる削れていってしまって・・・)、#80を使っての粗研ぎとなりました。その後クッションパッドを着けた#120でペーパー目を均しています。

bmw43 序にエッジの立ったフチも削っておきます。FRP製品は型から抜いた後に余分をカットするのですが、大抵は切ったそのままなのでこれがちょっと不自然なんですよね。

bmw44ちょっと判り難いのですが、外側と内側の角を面取りしてあります。純正部品などの金属・プラスチック製品はこういったフチが滑らかなので同じ様にしておくと後で自然に見えるのです。

standox4 そして今回使うのはこちらのSTANDOXのエポキシプライマーサフェーサーです。久しぶりに使うのでちょっと調べてみたらどうやら廃盤になっていたようで、現在は3:1の物にモデルチェンジしていました。まあどちらにしても使っている人は少ないと思いますが・・・。

順番的にはサフェでは無く「パテ」になるのですが、今回の作業ではちょっと下地が信用出来なかった事もあって、ポリエステル(パテ)に移る前にもう1工程でエポキシを使っておきたかったのです。

bmw45エポキシ樹脂の特徴としては分子間の結合がとても強固と言うことで、その性能はポリエステル(パテ)やウレタンの比ではありません。ただ耐侯性が良く無いので(カーボン製品がボロボロになるのはそのせいです)、使うのはもっぱらこういった下地に限られます。

元々この塗料を使うきっかけになったのは、古いベンツの新車塗膜で下地からクラックやらチョーキングが発生していた物に、本来なら問題のある塗膜は全部剥がさなければいけないところを、(お金が出ないので)仕方無しにこれで封じ込める!みたいな効果を狙っていて、万が一下地で何か問題が起きてもこの層があれば抑えられるんじゃ・・・といった事を期待しています。まあ無駄に終わるかも知れませんが(苦)。

ちなみに本来はこのままウェットオンウェットでスプレーパテを塗り重ねる予定だったのですが、さすがにここまでタップリ塗ってしまうと異種塗料間での硬化速度や伸縮率の違いでクラックやチヂレが生じる恐れがあるのでそれは止めて、一旦熱を掛けて固める事にしました。本当はそれが出来れば「強制乾燥→研磨→脱脂」の工程が1度で済むので早かったのですが、さすがに色々とやり過ぎだろうという事で(笑)。

と言う事で、また作業進行しましたら紹介させて頂きます。どうぞ今しばらくお待ち下さいませ!

BMW カーボン製パニアケース蓋 下準備

bmw33 こちらも大変お待たせしました!BMW R1200RTに装着予定の社外品薄型カーボン製パニアケース蓋も作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

まずは裏側のマスキングですね。飛び出た金属製のフック部分も傷が付かないようガムテープで補強しておきます。

bmw34 ちなみに今回の作業では色々と試す予定で、予め熱を掛けてブリスターなどが出ないかを確認しておきます。出来の悪い(失礼を申し訳御座いません・・・)ファイバー製品の場合、樹脂の浸透が悪く内部に空洞が出来ていて、熱を掛けるとそこが膨らんで大変な事になるケースがあるのです。板金塗装屋さんなら判りますよね。私も何度も煮え湯を飲まされて来ました。

と言う事でガッツリ100℃で30分程熱を掛けておきます。

bmw35 幸いにしてブリスターは出なかったのですが、何だか余計にボコボコが酷くなったような気が・・・(苦)。

ちなみにブリスターが出た場合はマイナスドライバーなどで抉って表面の層を剥がしパテを充填します。少々強引な感じがしますが、本塗りが終わった時にブリスターなんて出たらもう立ち直れませんので、予め大きめのストレスを掛けて問題は出し尽くしておく方が結果的に楽です。

bmw36と言う訳で全体を#120のダブルアクションサンダーで研いでみました。削れていない部分が凹んでいる箇所で、比較的湾曲したパネルでこれはちょっと信じられない光景ですよね。

bmw37 しかもダブルアクションサンダーの振動で蝶番部分のプレートが剥がれました・・・(酷)。

外れたプレートの裏を見るとちゃんと接着剤で付いているみたいですが、試しに他のもヘラを差し込んでみたら簡単に取れてしまいました。ただこれがあると作業の邪魔だと思っていたのでこれはむしろ歓迎です。

bmw38 凹んでいる部分には本来ペーパーの面は当たらないのですが、これからパテを塗るので足付け処理の為にそこも削っておきます。

bmw39 最初に使うパテは先日社外記でも紹介したZ-1パテです。非常に軽くて密着性は良好、そして凄く高いパテです(笑)。この量で国産のポリパテが1缶買えるかも知れません。

bmw40まずは凹みの激しい部分にパテを塗ります。

本来であればここで60℃以上の熱を掛けるのですが、最初の段階で熱を掛けた時に変な動きが見られたので、とりあえずこの時点では熱を掛けないようにしてある程度固まってからしっかり熱を掛けるようにします。イメージとしては板金して絞りが足りない(延びてしまった)高張力鋼板みたいな状態でしょうか。とにかく極力自然な状態で形が定まるようにしておきます。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

BMWパニアケース用カーボンプレート 下塗り

bmw25 先日一回目の下塗りを終えていたBMWのカーボンパニアケースに装着予定のプリプレグカーボンプレートです。最初の下塗りでは20個くらい巣穴が空いていましたから、念のためもう一度下塗りをしておきます。

最初の下塗りではタップリクリアーを塗っていますし、また筆指しもしているので当て板を使って平らに研いでおきます。

bmw26下塗りの為にクリアーを作るとなるとコストが上がってしまうので、手の空いた時に下地処理をしておき、別案件でクリアーを塗る時に一緒に塗らせて貰います。

bmw27 あれだけ空いていた巣穴も大分埋まってくれたようで、クリアーもタップリ塗らなくて済むので比較的綺麗に塗れました。が・・・

bmw28ちっ(いや、すいません。笑。でも今度こそはと思っていて本当にそんな感じでして・・・)。

でも今回はこの一個だけで済んだので次こそはこのまま本塗りに行けると思います。
ただこの穴、恐らく一回目に筆挿ししているところだと思いまして(そのフチのラインが少し膨らんでいるので)、となると底無し巣穴の可能性がありますから、今回は押し込むように筆指しをしておいたので多分次こそは大丈夫だとは思います。

来週からは本体のカーボンパニアケースも作業着手する予定ですのでどうぞもう少々お待ち下さいませ!