BMW R1200RT パニアケース等 本塗り

bmw428こちらもお待たせしました!BMW R1200RTのパニアケース等パーツ3点、無事本塗り完了しております。画像はサフェーサーをダブルアクションサンダー空研ぎで粗研ぎしているところです。

bmw427その後#600→#800で水研ぎを行い、最後に足付け用の副資材で全体を研磨します。

このカバーは裏側も若干フチの部分が見えるのでそこbmw430も塗れるように足付け処理~マスキングしてあります。一斗缶に乗せて塗っているのはそこも一緒に塗っているからですね。

bmw429ミラーカバーとサイドトップカバー も同じ様にサフェ-サーを研いであります。

bmw431 そして本塗り完了です。色はレクサス純正色の「エクシードブルーメタリック」(カラーコード:8U1)で、車体全体をこの色にオールペンされているらしいです。

bmw432 ミラーカバーは少し前にご依頼頂いて塗ったばかりなんですよね。

bmw433来週半ばくらいには完成出来る予定です。もう少々お待ち下さいませ!

BMW パニアケース蓋 本塗り

bmw416 先日全体を艶消し黒に塗り終わっていたイタリア製のBMWパニアケースの蓋です。塗膜が完全硬化したのでいよいよプレスラインより上部分の本塗りに入ります。

bmw417こういった「艶あり」と「艶消し」の塗装を組み合わせる場合、 塗装屋的には本当は艶ありの白から塗りたいのですが(色々楽です)、塗装の品質的に言うとこの順番で間違いは無いのでご安心下さいませ。ただ本当に面倒で・・・(苦)。

bmw418 今回ご指定頂いている白はBMW純正色のALPIN WHITEⅢで、比較的濃い白ですから隠蔽性も悪くは無いのですが、それにしても黒の上にこれを塗るとなると結構なコート数が必要で、そのせいでブツ切りマスキングのラインはかなり汚く仕上がってしまいます。塗装を経験した事のある方ならよく判りますよね。

なのでこういった場合、白が完全隠蔽した時点で一旦マスキングを剥がし、エッジをペーパーで軽く研いでガタガタを落としたら再度マスキングをしなおし、エッジ部のみをもう一度白で塗り直します。この場合はもう膜厚を付けたく無いので使うスプレーガンは口径の小さいエアーブラシを使います。ただしミストで肌を荒らすと今度は艶引けの原因となるので希釈するシンナーを揮発性の遅いものに変えたりとドライコートになり難いようにします。まあよく判らないですよね(笑)。要はやり方は一つでは無く色々とあるのです。

bmw419 そしてベースコート(白)の見切りラインが綺麗に出来たらさらにマスキングを少しずらし、いよいよクリアーの塗装です。

bmw420ベースコートのイメージとしては結構薄く感じますが実はそれなりに厚みがあるので、今回のような被塗物のど真ん中でブツ切りにする場合は若干マスキングラインをズラして滑らかな継ぎ目になるようにします。プレスラインのエッジがもっと尖っていれば目立たないのですが今回はそこがはっきりしていないんですよね。それの対応策です。

bmw421 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。クリアーはいつも通り2コートで塗っています。

bmw422 フチのマスキングはクリアーを塗った直後に剥がすと流動して滑らかになってくれます。貼ったまま固まってしまうとカミソリみたいになってしまいますからね。

bmw423ここはパニアケースの側面でプレスラインが何も無いところですが、近くで見ると結構な段差が出来ているのが判ると思います。ただ尖ってはいないですよね。もう、かなり手間を掛けていますので・・・(苦笑)。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ!

BMW R1200RT パニアケース等 サフェ入れ

bmw412 こちらも大変お待たせしております。BMW R1200RTのパニアケースとミラーカバー等部品三点は作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

まずは傷が付いた箇所を削り落とします。順番としては#120→#180→#240→#320→#400をダブルアクションサンダーで、エッジなどは手掛けの#240~#320、最後にアシレックスブルー(青い布状の物です)で足付け処理をしておきます。この時点では全体の足付けでは無くサフェーサーが塗られる箇所のみでOKで、とにかく足付け処理がされていない箇所にはサフェーサーは塗らないように、また#240よりも粗いペーパー傷には必ずサフェーサーが被るようにします。

bmw413 小物はほぼ全体を、パニアケースは60%くらいサフェーサーを塗ります。「どうせなら全部塗ってしまった方が」と思いそうですが、とにかく2液ウレタンサフェは研ぐのも大変ですから、理由も無く範囲を広げて塗る事は全く無意味です。まあ怪しいと思ったら塗ってしまいますけどね(今回は大丈夫です)。

bmw414 プラスチック素地が出ている部分にはプラスチックプライマーを塗布し、徐々に範囲を広げて(またはその逆に)サフェーサーを塗っていきます。全部で6コートですかね。

bmw4152液ウレタンサフェーサーは自動車補修塗装の下地としては必須の下地塗料で、自家塗装などで使われるラッカーサフェーサーに比べるとその性能は雲泥の差です。ただししっかり熱を掛けて硬化させてあげないとチヂレなどを生じたりするのでその辺が難しいんですよね。上手く使えばパテを使う場面もかなり減らせるのでヘヴィー自家塗装ユーザーにはお勧めかもですね。軟化剤を入れたりして柔らかくも出来ます。

これと並行してキーボードのパネルも一緒にサフェーサーを塗っています。そちらも続けて紹介しますね。引き続きもう少々お待ち下さいませ!

BMW パニアケース蓋 本塗り(下塗り)

bmw408 大変お待たせしました!イタリア製のBMWのパニアケースの蓋はまずは下塗りの「艶消しの黒」の本塗りが完了しましたのでご安心下さいませ。

画像は本塗り前の状態で、プラスチック素地(恐らくABS)に#800程度のペーパーを掛けて足付け処理をし、プラスチックプライマーを塗ったら本塗り開始です。

bmw409 色的には同じですが一応(と言うかしっかり)ベースコートの黒を塗り、その上に艶消しクリアーを塗っています。

当初オーナー様も「そのまま艶消しクリアーを」といったご要望があったのですが、樹脂素地の場合は成型時のムラがあったりするので「そのままクリアーを塗って」と言うことは普通の塗装屋さんはしません。この状態だと綺麗に見えても直射日光に当たるとマーブル模様みたいなのが出たりしたらショック過ぎますからね。

bmw410 クリアーをウェットに塗るのは「ムラ」の防止の為で、肌を荒らしたり膜厚に差があったりすると乾燥(硬化)速度の違いから艶の無い部分と(若干の)艶がある部分が出来てしまい、それが全体的にムラムラに見えるのです。小さいと目立ちませんが大きいとこれが目立つんですよね。ボンネットを艶消し仕上げとか想像しただけで吐き気がしてきます・・・(判りまね)。

bmw411ちなみに今回はこれで終わりでは無く、この塗膜が完全硬化した後に今度はプレスラインより上側をBMWの純正色(恐らく今回の車体色)のアルピンホワイトⅢの艶あり仕上げで承っています。リスクを考えると本当はそちら側から始めたかったのですが(艶消しの上にミストが乗ったらもうお終いです・・・)、今回は元々あった細かい梨地をこの艶消しクリアーで埋めてしまおう!と言う作戦だったので先に艶消し黒の方から塗っています。これなら若干艶が消えても関係無いですからね(そもそも艶消しですので。笑)。

と言う訳ですが、塗り上がった塗膜はツルンとした艶消しの肌になっていますので、元々のザラザラよりも格段に傷も着き難くなっています。BMW純正のパニアケースは梨地ではありますがツルリとしていますので傷が付き難くなっていますが、今回のこれはちょっと爪で擦っただけで取れない傷が出来てしまう状態でしたから塗装してよかったと思います。

それでは次回は上側を艶ありのアルピンホワイトⅢで本塗りを行いますね。塗り分け部分は頂いた画像を参考にしますので間違えませんからご安心下さいませ。どうぞもう少々お待ち下さい。

BMW パニアケース蓋 下準備

bmw404 こちらはBMW R1200RTに取り付け予定の社外品パニアケースの蓋で、会社としては今日からお盆休みに入っているのですが、ちょっと気になったので先に色の確認だけしておく事にしました。まずは汚れないように裏側をマスキングしておきます。

bmw407 今回は2トーンカラーでご依頼頂いていまして、その内の下側部分については「既存のグレーに近い色味で」とご指定頂いているのですが、どうやら現状はグレーでは無く完全な「ブラック」の模様です。シリコンオフ(脱脂用の溶剤)を吹き掛けて艶を出して色見本帳と見比べてみると実は色が黒だったのが判ります。

 

bmw405並べている色見本帳は下から二番目の黒が「黒+艶消しクリアー仕上げ」の見本で、これにもシリコンオフを掛けて艶を出した状態にしていますがほぼ同じ黒なのが判ると思います。なので今回塗る色もグレーでは無く黒で対応するように致しますね。

尚、パニアケースの表面は細かい梨地になっていて、これのせいで黒がグレーに見えていた所もありますから、これの上に塗装する事によって既存のザラザラよりも質感はシットリとするので見た目の印象としては今よりも黒っぽく見えるかも知れません。ただその分傷は付き難くなりますので(現状爪が引っかかるだけで直ぐに傷が目立つ状態でした)、塗装するメリットは十分あると思います。

bmw406工程といては、一旦全体を「黒+艶消しクリアー」で塗装し、完全硬化させた後に今度はプレスラインより上側を艶有の白(アルピンホワイトⅢ)で仕上げる予定です。どうぞもう少々お待ち下さいませ!