TOYOTA TE47 2TGヘッドカバー塗装 完成

先日本塗りを終えていたトヨタ2TGヘッドカバーです。その後恒温機で120℃30分程の温度で二度焼き目を行っておきました。

凸部は最初に#120ダブルアクションサンダーで研磨し、その後は手研ぎで#120→#180→#240→#320→#400 →#500相当(アシレックススカイ→)→#800相当(アシレックスレモン)でアルミ地を光らせています。

そのままだと腐食の進行が早い為、出来るだけそれを遅らせられるようクリアーを塗っておきます。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら完成となります。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

凸部は最初に#120ダブルアクションサンダーで研磨し、その後は手研ぎで#120→#180→#240→#320→#400 →#500相当(アシレックススカイ→)→#800相当(アシレックスレモン)でアルミ地を光らせています。

そのままだと腐食の進行が早い為、出来るだけそれを遅らせられるようクリアーを塗っておきます。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら完成となります。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

比較的塗膜が残っていたので程度の良い物かと思っていましたが、腐食の上から黒が塗られていて状態としては芳しく無く、なのでサンドブラストを行ってからの塗装としています。

色は黒となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

当時のヘッドカバーらしく結晶目は粗めになるよう意識して塗っています。

実際には当時の塗装は余り綺麗では無く、とにかく厚く塗ってデロデロとしたような肌になっているのですが(この辺はフェラーリも同様です)、それは控えつつ上品な結晶目になるようにしています。

こちらのオーナー様は先日ルーフモールの塗装をご依頼頂いていて、

またその前には同車のレンズ一式の塗装もご依頼頂きました。

さらに現在は新たに入手されたライトカバーもご依頼頂いております。果たしていつか終わりが来るのでしょうか(笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂き誠にありがとうございました!

TOYOTA TE47トレノ ライトカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタTE47トレノ用ライトカバーです。こちらのオーナー様は少し前にも同製品を含めたテールランプ等レンズ一式をご依頼頂いた方で、今回新たにスペインでこちらのパーツを見つけられたとの事で、前回同様クリアー塗装の作業(と言うよりレストア)を承りました。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難うございます!

画像だと判り難いのですが、経年によって裏も表も細かい傷が無数にあり、透明感が無くなっています。

ですので今回も裏表共にクリアーを塗って透明度を上げたいと思います。

また今回は前回よりも劣化具合が激しいので、ウェットブラストの前に全体のサンディングとドライブラストも行うかも知れません。

スモークと違ってクリアー塗装のみだとちょっとした汚れもそのまま目立つ為、むしろデリケートな作業になります。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

TOYOTA TE47 2TGヘッドカバー 本塗り

先日お預かりしておりましたトヨタTE47搭載予定の2TGエンジンヘッドカバーです。最初にアルカリ洗浄槽に浸け込んでオイル汚れを除去し、その後溶剤槽に浸け置きして旧塗膜を剥がしておきました。

ワイヤーブラシで塗膜を擦ってはまた浸けてを繰り返し、ゴミを出さず(剥離剤を使わず)綺麗に除去出来ました。

全体には年式相応の腐食が出ていたので、

サンドブラスト(軽め)を行いました。

その後リン酸処理を行い、

洗浄してしっかり乾燥させたら本塗り準備完了です。

まずはプライマーを塗布します(画像撮り忘れておりました・・・)。

続けて結晶塗装用の塗料=リンターを塗布します。

結晶目は塗膜の厚さによって変わり、こちらはウェットで6コートくらい塗り込んでいます。

その後140℃程の熱を掛けて塗膜を硬化(熱重合)させると、全体に結晶目が現れます。

当時のヘッドカバーは比較的粗目の結晶塗装が施されているのでそれをイメージしています。

ちなみに一回目の本塗りでは上手く結晶塗装が出せず(結晶目が細か過ぎました)、一旦溶剤槽に入れて全部洗い流してからやり直しています。

塗料メーカーのマニュアルとしてはこの状態で焼き付けは完了していますが、これだけだとどうも柔らかい感じがするので、後日今度は恒温機で120℃30分程の熱を掛けるようにします。その後凸部を研磨してアルミ地を光らせます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

トヨタTE47ルーフサイドモール 本塗り~完成

先日サーフェサーを塗っておいたトヨタTE47のルーフサイドモール×4本です。

既に完成して発送も完了しておりまして、改めて途中工程と完成画像を紹介させて頂きます。

サイドモールは全体にエポキシプライマーサーフェサーとウレタンサフェを塗った後、60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

#600で粗研ぎし、その後#800で整え、最後に当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。心配だったひび割れは研いでみた感じでは出て居なく、この時点では止まってくれたようです。

その後よく脱脂清掃し、台にセットします。

最終脱脂処理を行い、プラスチック素地が露出している箇所にプラスチックプライマーを塗布しておきます。

サフェを塗る時は一本のアルミ板で支えていましたが、念のため2本で固定するようにしました。

まずはベースコートの黒を塗ります。

本物のメッキような塗装=メッキ調塗装の場合は、この時点で下地を艶々の黒にする必要がありますが、その上に足付け処理無しで色を重ねた場合は密着性が悪く、なので簡単に剥がれてしまう傾向にあります(碁盤目テストにガムテープを使って一升も剥がれないという結果になりません)。

今回採用する3コートSPFシルバーはそういった物とは全く違い、通常通りベースコート+トップコートで行う2Kシステム(2komponent)のシステムとなるので、後でペリペリと剥がれるといった心配がありません(componentで無いのはドイツ語だからで、恐らくはそれらの技術(樹脂)が最初に確立したのがドイツだったからだと思われます)。

そしてSTANDOX原色のJLM-906を、9倍の樹脂(MIX599)で薄めたSPFシルバーです。とても目が細かいシルバーで、しかし既存のメタリックに比べて透かしが黒く、ただしそれ単体よりさらに今回のように下地に黒を塗って透かす事で金属っぽい質感に見せる効果があります(ただしムラになり易いので大きい面積には難しいかと思います)。

JLM-906:MIX599(バインダー)=1:9ですから隠ぺい力が弱く、下地の黒を透かしながら3コート程を塗り重ねています。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーには軟化剤を入れ、フルフレキシブルな仕様としています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ブース内だと全方向から光が当たっているので陰影が判り難いのですが、

照明を一か所(天井のみ)にすると、通常のシルバーメタリックでは得られない金属感が出ているのが判ると思います。

金属は塗装とは違いますが、その見た目は「正面が明るく透かしが暗い」という特徴があるので、今回はそれを塗装で表現して似せて見せていると言う訳です。

一応参考までにメッキ調の塗装を紹介しますと、

近年材料が良くなったのでこれくらいのメッキ感は比較的簡単に出せるようになっているのですが、色がブレ易いのと、下地とクリアーどちらにも殆ど密着しない為、実用性は全くと言って良いくらいありません(ですのでお受付もしておりません)。以前業者様から「PVの撮影だけ使えれば良い」という事で7本の内の2本をこの塗装で施工しましたが、やはりと言うかその後実用(!)している内に剥がれてしまったとの事で、ただ「その他の塗装は傷すら着かず素晴らしいです!」とご報告頂きました。ですのでこちらはショーケースの中で飾って楽しむ為の塗装ですね(ですので繰り返しますが当店ではお受付しておりません)。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。

塗膜構成としては、

「プラスチックプライマー→エポキシプライマーサーフェサー→ウレタンサーフェサー→ベースコート黒→ベースコートSPFシルバー→トップコートクリアー」 といった内容になります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

通常のシルバーメタリックに比べ、粒子がとても細かく正面が明るく透かしが黒いのが特徴で、

さらに下地の黒を透かす事によってコントラストを上げているのが3コートSPFシルバーの特徴となります。

全体にあった細かいヒビ割れ等は全て払拭出来ているかと思います。

こちらのオーナー様からはヘッドカバーの結晶塗装もご依頼頂いておりまして、そちらも作業が進行次第改めて紹介をさせて頂きます。

まずはこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!

TOYOTA TE47レンズ類パーツ塗装 完成

先日本塗りを終えていたTE47のテールレンズとウィンカーレンズです。それぞれバラバラで塗装していますが、撮影する際にそれだと場所を取ってしまうので、

組付けた状態で撮影をする事にしました。

そして大変お待たせしました!トヨタTE47テールランプ等レンズ類一式の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

今回は「純正の状態」が基本となりますので、スモークは塗らず、クリアー塗装のみをメインとし、一部の色褪せているパーツのみ着色としています。

なのでぱっと見は余り変わり映えはしないのですが、

無数の細かい傷で艶が無くなってしまっていた樹脂の表面が、今回の塗装で艶々になった事で、全然違うパーツに感じられるかと思います。

サイドマーカーのレンズは、新品に合わせて中古品(現車パーツ)のオレンジを濃くしています。

テールレンズはクリアーのみで、別体になっているウィンカーレンズを濃いオレンジの物に合わせて調整しています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

実物を見て頂くと判ると思うのですが、元々の素材PMMA=アクリル樹脂に比べると、透明な物に塗った高品位なポリウレタン樹脂はまるでガラスのような質感に感じられるかと思います。

ナンバー灯は汚れと傷が酷かったので、裏表両面共にクリアーを塗っています。

裏側はペーパー(研磨布)が入り難かったので、ウェットブラストを使って被塗面の研磨・足付け処理を行っています。

室内灯のカバーもクリアー塗装のみで、

こちらも裏側はウェットブラストで下地処理をし、クリアーを塗っています。

そしてヘッドライトカバーです。

前面に装着される物なので飛び石傷が酷く、ヒビが入った内部に入り込んだ汚れは除去しきれませんでしたが、

元の状態に比べると全体にあった小傷が払拭され、まるでガラスのように感じられる質感になったかと思います。

特に細かい箇所に溜まった汚れが酷かったのですが、

これらもウェットブラストで、劣化した表層を一枚剝ぐような感じで削りつつ、細部までしっかり足付け処理をしています。

文字も残り、詰まっていたワックスやコンパウンドのカスも綺麗に取り除けているかと思います。

ヘッドライトカバーは裏側もクリアーを塗装しています。

断面が黄色っぽく見えるのは恐らく樹脂自体(芯まで)の劣化で、これに極薄いスモークを塗ると青味が出てさらにガラスっぽい質感になったかも知れませんが、後からパーツを交換した際に部品毎でブレが生じる恐れがありますので、今回はクリアー塗装のみで正解だったと思います(恐らく世界中探してようやく予備品の一個が入手出来た程だと思いますので・・・)。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。また追加でご依頼頂いているルーフサイドモールも引き続き作業を進行させて頂きますので、そちらはもう少々お待ちくださいませ!