iPhoneカバー デカール仕様

 現在本業の方でマイクの塗装をご依頼頂いている案件ですが、既にデカール貼りを終えておりまして、明日クリアーを塗ったら日記の方でご案内する予定です。どうぞもう少々お待ちくださいませ。

尚、その際に余ったデカールを使ってテスト的な事もしておりまして、先にこちらを紹介したいと思います。

 使うのは以前買っておいたiPhone5Sのクリアーカバーで、「今更5Sかよ!」と思われそうですが、これしか手元に無かった訳でして・・・。

 ちなみにスマートフォンのクリアーカバーは時々塗装しておりまして、ただそちらは業者さんからのご依頼なので当ウェブサイトでは紹介しておりません。

またそちらはデカールでは無くUVプリントで、段差なども気にせずクリアー一度塗りのみでの「単に塗るだけ」といった仕様で行っています。

 カバーの裏側をマスキングし、表面はアシレックスオレンジ(#1300相当)で足付けしておきます。

ちなみにこのままデカールを貼ると白濁り(ペーパー目の曇り)が残りますが、これの対応策としてはベースクリアーを塗れば大丈夫です。と言うか実用する物は必ず足付け処理をしないと後で塗装が剥がれますから、この辺の気の遣い方が飾り物と実用品での大きな違いかも知れません。見た目も勿論重要ですが、それは強度ありきの事ですので。

 カバーの素材はPC(ポリカーボネート)で、そのまま塗っても塗料は密着しませんから、本塗りの前には必ずプラスチック用プライマーを塗布します。さらにその後ベースクリアーを塗ればペーパー目は消え、またこの後のデカールの密着もすこぶる良くなります(今度実際に碁盤目テストもしてみます)。

ちなみに「ベースクリアー」とは顔料(色)の入っていないベースコートの事で、STANDOXだとベースコートカラレス、DUPONTだとXB165(バランサー)をシンナーで希釈した物ですかね。まさか未だにDUPONTのABバインダーを使っている所は無いと思いますが・・・(私が小僧になる時に廃止になるといって、ただXBの扱いが難しいので結局その後もズルズルとABを売り続けていたと言う経緯がありまして)。ラッカークリアーとは全然違いますので念の為。

今回は本番用にデカールを4枚作っておいたのですが、奇跡的に最初の一個で綺麗に貼れたので、「3枚も残してしまってちょっとこれはもったいないな・・・」と思い、急遽在庫していたスマホカバーを使ってみたという事です。以前から試してはみたかったんですよね。

尚、今回のデカール作成については以下ページで紹介しておりますので宜しければどうぞ↓

SHURE SM58-50マイク デカール作成&色確認

デカールの作成は塗装の付帯作業のみなので普段はこちらの社外記での紹介となりますが、色の作成と一緒だったので日記で紹介していたようです。

 位置についてはちょっとベタ過ぎますが、他に用意している物が無かったので取り敢えずど真ん中に貼っておきました。イラストの周りにラインストーン(スワロフスキー)とかを貼って囲ったりすると良さそうですね。

と言う訳で、このような感じでマイクの方も無事デカール貼りは完了しておりますのでご安心下さいませ。そちらはクリアーまで塗り終わったら改めて日記の方で紹介させて頂きます。

ちなみにですが、通常こういった「スマホカバーにデカール貼り」は余り現実的ではありません。近年は製品に直接印刷してしまう「UVプリント」が主流ですので、わざわざこのようにリスクとコストを掛けた方法はナンセンスなのです。

 ただしUVプリントでは塗装のような質感は出せない所もあって、だったらという事でクリアーで艶々に仕上げてみよう!と試しに行ったのがこちらのスマホカバーです。

以下ページで完成画像を紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

UVプリントスマホカバー クリアーコート 完成