カーボンフレーム&フォーク デザインデータ化

projectm 大分前にお預かりしたカーボンフレームですが、ようやく概要が決まって来たのでいよいよ作業が再開しました。ちなみにオーナー様のご配慮によりフレームのメーカー名などは伏せての紹介となりますので全容はオープンに出来ない事はご理解下さいませ。

ご依頼内容としては、新車の状態のフレームを基本的には元の通りのデザインに、且つ随所のクォリティを高く、といった事となります。折角の新車なのに全ての塗装を剥離して下地からやり直す、といった感じですかね。

「なんだ元に戻すだけか」と思われがちですが実はこれが一番面倒(=高額)な作業で、塗装屋さんなら判ると思いますがこれはもう本当に大変です。ロゴ入れの塗装も10箇所くらいありますし・・・。

例えば上の画像では、シートチューブに紫色のラインが入ったデザインになっていますが、良く見るとjこの部分の塗装あ形など色々と宜しく無い箇所があるのでそれを修整しつつ、元と同じ様に戻します。

project4一応車体とは別にオーナー様の理想とする参考画増も頂いてますので、現車とその画像とを見比べながら車体にある既存の柄をデータ化していきます。一旦全てを剥離してしまうと画像しか残りませんから、それではまた同じ事を繰り返してしまいますので駄目なのです。剥がす前に全てをデータ化しておき、元のように復元させなければなりません。クオリティはあげつつしかもそれを3次元で左右対称に行うのでこれは中々大変です。

projectm1という事で、「データ修正→アウトプット→現車合わせ」  を繰り返して車体にあった形に整えていきます。最終的には紙では無くマスキングシートにして実際に車体に貼ってさらに修整を加えていきます。とりあえず紙ではここで完了ですかね。

project1フォークにも同じようなデザインで模様が入っていて、これもフレームと同じ様に形を整えていきます。上の画像は現在の状態ですがラインがちょっとカクカクしているのが判ると思います。参考画像と比べても何か違います。

project2ただし元々のデザインを無視しても良いという事でも無いので、とりあえずはこちらを転写してパソコンに取り込み、それを元にサンプル画像のようなラインに整えていきます。ちなみにサンプル画像の車体はこれとは全く別物なのでそれ通りに作成しても勿論形は合いません。それ故に各部のデフォルメ~再構築が必要になるのです。こういうこと、誰か代わりにやってくれませんかね・・・(苦笑)。

project3面倒なのは「3次元→2次元→3次元」といった変換が必要な事で、いくらディスプレイ上で良いデザインが出来ても実際にフォークに張ってみるとラインが合わないという事が普通に起こるので、これを何度も修整して形を合わせていきます。ちょっとこれはもう塗装屋の仕事じゃないですよ(笑)。

projectm2こんな感じでフォークの模様も出来ました。この時点でそろそろ日付が変わる時間だったのでとりあえず本日はここまでとなります。今回は時間に関してもお金に関しても特段制約は無く(恐)、とにかく良くなってくれればとの事ですのでかなりの時間を費やしています。

既に各部のロゴのデータ化は完了していますので、最終的に全てのサイズや配置が決定したらようやく旧塗膜の剥離作業となります。と言ってもそこまでにはまだまだ時間は掛かりそうですけどね。匍匐前進よろしく夜の部でネチネチと進行させていきたいと思います。