液晶モニターカバーパネル&リモコンスイッチ塗装承ってます

 先日到着しておりました車載液晶モニターのカバーパネル&付属品一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 オーナー様曰く、こちらの製品は「30年近く前の世界初車載液晶テレビになります、今では超希少な品物です。一生物にするつもりです」との事で、かなり貴重な物のようです。

 部品はある程度分解されていますが、

 外すと壊れてしまうような物についてはそのままで、マスキングで対応するよう承っております。

 シボ模様の素地はそのまま残すよう承っておりますので、各部品には多少傷などがありますが、それらはそのままで塗装を行う予定です。

 ただ出来る範囲内で、抉った個所にパテを点付けで埋め込むなど、既存のシボ模様を損なわないで出来る事はしておこうと思います。

 マスキングで行う個所についてはかなり多く、通常こういった付属品は外した状態でのお受付となっておりますが、今回は仕上りが損なわれてしまう事を御理解いただいた上で対応させて頂く事となりました。

 分解出来なくもなさそうですが、無理に外して割れたりしたら大事になるので、何とかマスキングで対応したいと思います。

 こういったシールも剥がすと再利用は出来ないのでマスキングで対応します。

 また横のボタン部分にある「PUSU」の文字も再現するよう承っております。恐らくですがこちらは塗装で対応出来ると思います。

 ボリュームツマミはこの状態で基板ごと塗り潰してしまう方法で行います。水は使えませんし粉も出せない為、ギザギザの谷の部分の足付けはブラッシング程度で、今回は密着剤に頼る部分が出てくると思います。

 こちらの小さな白いボタンも同色の塗装で承っております。

 色はこちらの内装部品の茶色の近似色と言う事で承っておりまして、クリアーは「艶消し」でご指定を頂いております。ご依頼内容も作業も、以前施工したセルシオ内装パーツの塗装に似たような感じですね(まさか今回もセルシオでは・・・と)。

 そしてこちらは先ほどの液晶モニターのリモコンのスイッチです。塗装するのは下の2個で、

上のスイッチの文字を下に移植する、といった内容となります。

それだけ言うと結構簡単そうですが、これも中々手間の掛かる作業で、まずそれぞれの文字をデータで作成して白のデカールに印刷、下のスイッチを黒で塗装し、デカールを貼って最後に艶消しクリアーでコーティングします。

フォントは一から作るとかなりの手間とコストが掛かってしまうので、今回は似たようなフォントを探して対応しますが、余りに違うと他のボタンとの違和感が大きくなってしまうので、何とか似た物を見つけたいと思います。

ちなみにこちらの日記では紹介していないのですが、これと同じような感じで非常に高額なイヤフォンのロゴを、黒から青メタリックに変更するというご依頼を承っています。10万円以上するイヤフォンに、さらに10万円以上のコストを掛けて塗装を行うなんて事は一般的には中々理解されない事だと思いますが、今回の御依頼と同様、需要はあるんですよね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

フェラーリ458リモコンキー塗装 完成

 大変お待たせしました!フェラーリ458スパイダーのリモコンキーカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々はいつものようにロッソコルサな赤のリモコンキーだったのですが、

こちらのような配色にご希望されまして、

 その様に塗装を施しました。

 使用した色は、

・黒・・・STANDOX MIX571(原色黒)

・白・・・フェラーリ純正色Bianco Avus(カラーコード:100)

・シルバーフェラーリ純正色Argento Nurburgring(カラーコード:226689)

の3色となります。

 白いラインは幅が5ミリで、シルバーのラインは0.7ミリとなっています。

 今までのストライプライン入れはいつも表側のみだったのですが、今回はこちらのボタン側にも、

 さらに表と裏でストレートにラインが繋がるようになっています。

ただこれが予想以上に難しく、今回は途中でどうにもならないかもと思いました。

 サイズが小さければ小さい程、またラインが細ければ細いほど塗り分けの見切り部分の粗が目立つので、本来なら最後にシルバーを塗りたかったのですが、それだとラインが綺麗に引けないと言う事で、シルバーを一番最初に、さらに最後にもう一度シルバーを塗り直すと言う方法で行っています。

 ちなみに表面のカバー(跳ね馬のエンブレムがある方)のカバーが若干緩いようでしたので、内部爪状に引っかかる箇所に両面テープを貼ってガタツキを防いであります(最初はホットボンドのような物がついていて、それより断然良い具合には出来ていると思います)。

 さすがに今回は作業が大変過ぎたので(精神的に)、こちらの内容は今後当分お受付はしない事でどうかご了承頂ければと思います(今まで通り片面だけの仕様であれば大丈夫です)。

 自然光下でも撮影してみました。

実際は室内の照明下よりも自然光で撮影した方が粗が判り難いのですが、写真が好きな方ならそう言う事もよくご存じでしょうし、また被写界深度も極力浅くならないようにして撮影するようにしています。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!