カワサキバリオス カウルパネル塗装承ってます

 先日到着しておりましたカワサキバリオスの外装カウルパネル一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 サイドカウルは新品なので足付け処理だけしてそのまま塗れますが、

 シートカウルについては中古部品で、

 パッと見は綺麗なのですが全体的に小傷があり、

 そのまま塗るとそれらの痕が残るので、こちらは「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を良くしてからの上塗りで承っています。

 色については、こちらのフューエルタンクを参考としてお預りしています。カワサキ純正色のパッションレッド(カラーコード:234)となります。またクリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承りました。

 ただしスタンドックスではその配合データが存在しない為、色見本の中から近い色を探して採用する事としました。

 こちらの色見本はフェラーリのロッソコルサ(332)で、これでも比較的鮮やかな赤になりますが、フューエルタンクの方はさらに鮮やかで、これはちょっとおかしいな?と思う程でした。

 ちなみに当店にはスタンドックスでは無くてPPGなる塗料メーカーのバイク用色見本帳があって、

 そこには該当の色見本が存在していました。

 それと見比べてもタンクの方がかなり色鮮やかなのが判ります。実際は画像で見るよりも、まるで透き通ったような赤になっています。これはもしかして・・・

 と思って裏を見てみると、恐らくはこれは下地のピンク(恐らくはカラーサフェ)が透けているのでは、と思った次第です。昔塗装したVWのLUPOのトルネードレッドもそんな感じでした。

 ちなみに色見本帳の中でもこれが一番近いと思ったのですが、配合データを見てみると、やはり下色に「白」を塗り、その上に透かした赤を塗ると言う変則的な3コートキャンディー塗装でした。しかもパールが入っているので使えません(今回のパッションレッドはパールもメタリックも入っていないソリッドカラーです)。

と言う訳で色見本帳の中で一番近かったのがこちらのHYUNDAIのヒップホップレッド(カラーコード:HL)で、フューエルタンクの赤に比べると濃い(黒い)ですが、パッションレッドの色見本よりは断然近いのでこちらを採用しようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ランエボX樹脂製ヘッドカバー塗装承ってます

 先日到着しておりましたランエボX(10)の樹脂製エンジンヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は結晶塗装では無く「艶ありのブルーメタリック」で、色は以前マイクやそのスタンドなどに採用した色で承っていますのでそちらも紹介をさせて頂きますね。

ゼンハイザーe945マイク塗装 完成

マイクスタンド塗装 完成

こちらの色はイハツムーブの純正色「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)で、深味がありパールが効いた私的にもお勧めな塗色となります。

近年のブルー系パールは昔に比べ、当時には無かった美しいパール原色(顔料)が採用されている物が多いので(粗めの干渉パール)、非常に綺麗な塗色が多くなったのが特徴です。

 尚今回の製品は表面に内部骨格の跡が多く出ていて、これが艶ありの仕上がりになるとさらにこれらが目立ってしまうので、今回はヘッドカバー上面の平らな個所のみサフェーサーを塗って仕上りを良くするよう承っております。

マスキング個所については、ホースパイプ取り付け部とオイルキャップ周り、後はプラグホール周りも内側とフチは塗らないでそのまま残そうと考えております。

素材を樹脂素材にしてあるのは恐らく軽量化の為で、ランエボのヘッドカバーにはマグネシウム製の物もあるのですが、そちらはとにかく腐食がし易く、当店でもいつも業者様からご依頼を頂くのですが、パッと見は綺麗でも既に剥離が始まっているので、結局新たに新品を御用意頂くというケースが非常に多いです。

ただ今回のように素材がPA(ポリアミド)だと、これはこれで塗装がし難いので(PP同様オレフィン系は密着性が悪いです)、新車ラインでわざわざこれを塗ろうと言うのは非常にコスト高となってしまうので、その結果未塗装になってしまった、と言う事だと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

デジタルカウンター塗装承ってます

 先日到着しておりましたデジタルカウンターです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 塗装するにはこのままでは対応が出来ないのですが、見える所に普通のネジで固定されているので分解はさほど難しい物では無いと思います。

尚簡単な物であれば分解はサービスでお受付しておりますが、それによって生じる破損や紛失・故障などには一切の補償が出来ませんのでご了承下さいませ。また電気製品やカメラなど精密機械は対応が出来ません。塗装を御希望の際にはメーカーや専門店にてご相談を頂ければと思います。

 ご依頼を頂いている色は「淡いピンク」で、色の参考にこちらのパッケージを一緒に送って頂きました。

 ちなみにお貸出し出来る色見本は自動車用として市販されている物のみで、今回のようなパステルカラー調の淡い色に関しては独自に色見本を作製しておりますがこちらはお貸出しには対応しておりません。

ですので今回のような色の見本となる物を一緒に送って頂き、こちらで色見本からそれに近い色を選ぶ、と言う方法となります。これであれば調色費は掛かりませんのでお勧めでもあります。

 色見本の中からそれらしい色を選び、並べて比較をしてみます。

 結果としてはこちらの最も淡いピンクが一番近い色となりました。

 こちらは入口付近の自然光で見たところで、

こちらは外の自然光で見た状態です。

当初は蛍光ピンクになるかと思っていましたが、通常の塗色で問題無いようです。

尚仕上げは「艶あり」で、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」への変更で承っております。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ジェイドハイマウントストップランプ塗装承ってます

 先日到着しておりましたジェイドの純正ハイマウントストップランプです。

こちらのオーナー様からは以前テールランプ一式と同時に同型のハイマウントランプを「レッド&スモーク」の塗装で御依頼を頂いていたのですが、今回は新たに「極薄目」のスモーク塗装とクリスタルクリアーの仕様でご依頼承りました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

「濃い目」のスモーク塗装となるとかなり真っ黒な仕様ですので殆どこの濃度でのご指定は無いのですが、こちらのオーナー様は既に何度も当店をご利用頂いておりますのでその点もご承知の上だと思います。今回で5回目くらいの御依頼でしょうか・・・。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。この度も当店をご贔屓頂き誠に有難う御座います!

フェラーリ458リモコンキー 本塗り②

フェラーリ458リモコンキー 本塗り①

先程の①に続きます。

 0.7ミリ幅のラインを緑色のマスキングシートで行うのは色々不都合が生じたのでそれは止め、改めて市販の0.7ミリ幅の和紙タイプのマスキングテープを使う事にしました。

 以前これの1.0ミリ幅の物を使った時は糊残りが酷く、そういった事もあってその後使う事が無かったのですが、知り合いの塗装屋さんはいつもこれを使っているとの事で今回見直して採用する事にしました。

 結果としてはこのマスキングテープを使わないと今回の作業は出来なかったのでは!と言う程で、それにしても画像だと簡単そうに見えますがまさに地獄のような作業でした(苦笑)。

 そもそもこの段階ではまだ上手くマスキングが出来ているという訳では無く、しかしこれ以上は物理的にどうにもならないと言う事もあったので、今回は細部の塗り直しは覚悟の上でこのまま先に進む事にしました。

 塗装する時は鍵本体からカバーを外して行うのが当然ですが、一旦外してしまうと失敗するイメージしか無かったので、今回はこの状態のまま本塗り(ベースコートのみ)を行う事にしました。尚嵌め込んでこの状態では塗れない箇所は後に全て塗り直していて、とにかくライン入れを最優先としています。

 たったこれだけの為に丸一日を費やしてしまいました・・・。

 ストライプラインの中央部を白に塗り、

 乾いたらマスキングをして塞ぎ、

 そして黒を塗ります。

 マスキングを剥がします。

 基準となるラインが決まったので鍵本体からカバーを外しました。

この状態では細部の仕上りは全然駄目なので、ここからさらに半日以上掛けて修正を行っていきます。

 曲線状になった箇所に真っすぐマスキングテープを貼ると内側が浮く為、そこはどうしても汚い仕上りになります。

通常であれば内と外でマスキングテープを別けて貼るので対応は出来ますが、今回はこの幅が0.7ミリだったのでこうするしか無く、後から修正でカヴァーする事に決めました。

 尚今回は「黒」「白」「シルバー」の3色を同時に修正しながら塗装する為、口径の小さいスプレーガンが足りなく、普段は使わないIWATAのエアーブラシも出動して貰っています。ただこちらは手元にレギュレーター(エアーの調整をするボリュームのような物)がついていないので、トランスホーマー側で調圧しています。

 各見切りのラインはこんな感じでほぼ全て修正しました。

 またそれでも貼り方が曲線になってしまうところは、さらに細い0.4ミリ幅のマスキングテープを使用しています。

 幅は細いですが和紙タイプマスキングテープなので、引っ張っても細くなったりしないのが利点です。

 こんな感じで虱潰しに修正を繰り返していきます。

 ベースコートだけで一日以上の時間を費やしているので、じっくり腰を据えて出来るよう椅子も用意して終日ここで作業をしていました。

 各部の修正が終わり、ようやくベースコートが完了です。

画像だと見えませんが、フチまで全て修正しています。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 塗り分けの見切りライン自体は綺麗に仕上がっていますが、各部は何度か塗り重ねているので段差はついてしまっています。

 なのでこちらは完全硬化後、ペーパーを掛けて磨き処理を行うようにします。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きますので、どうぞもう少々お待ちくださいませ!