自転車用ダイナモハブ 調色

先日下準備をしておいたダイナモハブと一緒にお預かりした色見本用のハブです。

まずは似たような色を簡易的に作り、方向性を確認します。

ちなみにハブと一緒にお預かりしたトップキャップですが、どちらも同じ色の設定だと思いますがそれぞれ色が違っているのが判ると思います。塗装もそうですが、着色アルマイトで色を合わせるのは難しいのかも知れません。尚今回はハブの方を参考にして調色を行います。

「簡易的な色の作成」と「調色」との大きな違いは、実際にスプレーガンで色板に塗装する事で、これによってスティックで見ていた時とスプレーした色との違いが判ります。簡易的に作っておいた色がこの時点で全く違う!と言う事もあり、ここで改めて使う原色を変えたりして色を調整=調色していきます。

 ハブ本体の方は着色アルマイトなので塗装とは全然違いますが、今回は彩度の低い色なので何とか近い感じに出来たと思います。

また念のため、それぞれクリアーを塗って確認もしておきました。

この2枚の色板はそれぞれ同じ色ですが、その上に塗るクリアー=艶によって全然色の見え方(明度・彩度・色相)が違ってみえるのが判ると思います。

使った原色はこれらの種類で、黒をベースにブルー・バイオレット・グリーン・極細目のホワイトパール(MIX836)を使っています。

当初は色を表現している素材が金属(アルミアルマイト)と言う事で、メタリックや粗目のパールを使いましたが、結果的に一番細かい目のパールが近かったです。

また今回は今後の追加依頼に備えてタッチアップ用塗料もご用命頂きました(単品では扱っておらず、塗装を御依頼頂いた方のみの対応となります)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

コペン内装パーツ8点塗装承ってます

先日到着しておりましたダイハツコペンGR LA400Kの内装部品一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容はダイハツ純正色の「マタドールレッド」(カラーコード:R70 )の艶り仕上げで、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様で承っています。

これらの部品は既に塗装が施されていますので、下地作業は足付け処理のみ行っての上塗りとなります。

こちらも水圧転写のカーボン柄にクリアー塗装が施されていますので足付け処理だけでOKです。

こちらはクリアー塗装無しのベースコートのみですが、ツルツルとした平滑な素地なのでこちらも足付け処理のみで大丈夫です。

ただこちらのモニター枠と、

メーターフードは素地がザラザラとした梨地なのでそのまま塗ると艶が引けたような仕上りになってしまいますから、こちらは「二度塗り」での対応とします。一度何かしらの色(赤系)の色でクリアー塗装まで仕上げ、再度足付け処理を行ってもう一度上塗りをする方法ですね。梨地の凸凹が大きい場合には通常通りサーフェサー塗装→研磨が必要ですが、今回はサラッとした凸凹なので2度塗りで大丈夫という訳です。

参考までに以前この方法で行った案件を紹介します。

こちらのNCロードスターのフォグランプベゼルも今回と同じくらいのサラサラな感じで、

通常通り上塗りを行うとこの様な感じで艶が引けた仕上りになりますが、

さらにもう一度塗る事で艶々の仕上りになります。

逆に梨地の凸凹が大きい場合としては、

こちらのアドレスVのマフラープロテクターのようにザラザラが強いと2度塗りでは残ってしまうので、

「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行う必要があり、

ただ作業時間は倍以上掛かってしまうので費用も大きくなってしまうという訳です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!