マツダアテンザフロントグリル・スイッチパネル塗装 完成

atenza5 そしてこちらはフロントグリルです。元々は表面がザラザラとした梨地でしたが今回は「艶々」でご依頼頂いております。サイズが結構大きいだけにアピール度は高い気がします。ただ出来れば余り受けたく無い仕事ではありますが・・・(想像以上に大変でした・・・苦笑)。

atenza6 反対側からです。これもフォググリル同様にバンパーの裏側から着くタイプで、周りの部分は殆ど見えないのですが結局塗ってしまっています。取り付けて渡すのとこれ単体で渡すのとではやはり見え方(感じ方)が違うのでやり方(仕上げ方)も変わって来ます。見えないからといってクリアーがザラザラしていたら・・・ですよね。なので部品単体での仕事はどうしても敬遠されがちなのです。そしてうちはその盲点をついている訳ですが(笑)。

atenza7 これらのスイッチパネルも元々は梨地でした。ウネりも凄かったですが、サフェーサーである程度のラインは修正していますので違和感は無いかと思います。

奥にあるプレートは今回のアテンザ用では無くレクサスに取り付ける物のようですが、今回一緒にご依頼頂きました。同じ色で複数であれば割引が適用されますので断然お得です。どうぞご利用下さいませ

atenza8こういった形の物で梨地を処理するのはやはり大変ですが、それだけに仕上がった姿は何とも言えないと思います。ちなみに黒に見えますがこちらはマツダの純正色「ジェットブラック」で、ホワイトパール2種にブルーパールも入っています。画像だと殆ど解らないですが太陽光に当ててみると確かにパール感が解ります。純正色らしい色ですね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

マツダアテンザ パーツ色々本塗り

atenza10 こちらもお待たせしました!無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。全部同じ色ですが数と面積があるので結構大変です。

atenza11 色は黒に見えますがこちらはマツダ純正のジェットブラック(カラーコード:41W)で、ホワイトパール2種にブルーパールも入ってます。昨日2月4日の別府大分毎日マラソンではアテンザが誘導車?として画面に出てましたね。

atenza12 こちらは内装パーツのパワーウィンドスイッチパネルです。元はザラザラとした梨地だった物を「研磨→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」の下地処理で平滑に仕上げています。

atenza13 こちらもグリルと同色です。テロテロですね。

atenza14 こちらはアテンザでは無くレクサス用のナンバーブラケットです。今回これも同じ色でご依頼頂きました。

atenza15 そしてここまでに一体幾ら掛けているのだか少々恐ろしいフォググリルですね。部分的にメッキ感を残してその他はやはり他と同じ色のジェットブラックに塗ります。

atenza16なるほど、確かに全面メッキの状態よりもクドさが消えて引き締まった印象に変わりました。これでもかって感じが伺えますね(そもそも2セットって・・・笑)。

それではもう少々お待ち下さいませ!

マツダアテンザ 梨地下地処理

atenza3 ちょっと最近では珍しい、フロントグリル全面が「梨地」になったパーツです。梨地の目自体はそんなに粗く無いですが実物を見るまで実は何かの間違いかと思っていたくらいです。

そして今回のご要望としてはこれを「艶々」との事なのですが、この形と大きさの部品全てにサフェーサーを塗って研磨するというのは流石に現実離れしていますので(作業も費用も)、今回は梨地の目も細かいと言う事からサフェーサーでは無く1コートダイレクト(クリアーに色が付いたような塗料)を下塗りとして塗る事で対応しています。画像は既にそれが塗られた状態です。

atenza4 サフェーサーの場合は切削性が良いので「研磨」と言う作業ですが、上塗り塗料はそんな簡単に削れてはくれませんので表面を軽く研ぐ程度の作業となります。仕上がりのシャープさサフェーサーに場合に比べるとどうしても劣りますが、研ぎの作業は5分の一くらいでは済みます。と言っても1時間以上は掛かりますが・・・(これがサフェだと5時間は掛かるって事ですね。大変過ぎます)。

atenza5こちらは内装部品のパワーウィンドウスイッチのパネルになります。どの車にも付いていますが如何せんこれが梨地だと確かにチープ過ぎます。

こちらもフロントグリル同様に「艶々」でご依頼頂いていますが、こういったパーツはやはりカチっとしたラインになっていないとみっともないので、「研磨→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった通常通りの下地処理で平滑に仕上げます。黒い点々は研ぎ忘れを防止する為の「ガイドコート」ですね。使っているのは普通の黒のラッカー缶スプレーです。

マツダアテンザパーツ 梨地処理

新たなご依頼品は既にかなりの数が入って来ているのですがちょっと紹介しきれません。順次アップしていきますのでどうかもう少々お待ち下さいませ。完成納品後の画像も色々頂いているのですがこちらもちょっとマズイですね・・・。何とかしなければです。

atenzaそしてこちらはマツダアテンザのフロントグリルと内装部品のウィンドスイッチパネル4点です。どちらも表面がザラザラとした「梨地」で、これをマツダ純正色の「ジェットブラック」を艶々の仕様でご依頼頂いていますのでまずは平滑な下地を作る必要があります。梨地をそのまま艶有り仕上げにすると余計に汚くみっともない仕上がりになったりしますからね。しかしフロントグリル全てが梨地って言うのも珍しい気がしますが・・・。

atenza1 スイッチパネルは表面を#180で研磨した後、プラスチックプライマー→2液ウレタンサフェーサーをタップリ塗っておきます。梨地の状態では解かり難かったですがこの部品、かなり凸凹です。梨地にする理由の一つは成型品の歪みを目立たなくするメリットもあるんでしょうね。今の金型技術ならもっとちゃんと出来そうなものですが・・・。

atenza2で、フロントグリルはサフェーサーでは無く1コートソリッド(ダイレクトソリッド)を塗っています。1コートソリッドとは性質的には2液ウレタンクリアーと同じ物で、その中に「色」となる顔料が直接入った塗料です。見た目としてはクリアーコートした仕上がりと同じで、ただ顔料が露出している分褪色し易いなどのデメリットはあります。ただし手軽ではありますね。

ちなみに何故フロントグリルだけサフェーサーでは無くこの1コートソリッドを塗っているかと言うと、この複雑で巨大なパーツにサフェーサーを塗って全面を研ぐのは非常に大変だからです。まともにそれをやるとなるとサフェ研ぎだけで6時間くらい掛かりますから、トータルの費用はあり得えない金額になってしまいます。このグリルの塗装だけで6万円以上掛かったら大変ですので。

ただこの場合はサフェーサー程の膜厚は付けられず、また切削性も悪いのでサフェーサーで作るようなシャープな下地のラインは難しく、また膜厚もサフェ程には付けられないので極細かい梨地の場合にしか使えません。目の粗い梨地に行っても焼け石に水のような作業になってしまいます。 先ほどのパワーウィンドスイッチパネルのような凸凹した平面パネルでこれを行うと、梨地は消せても細かいウネりは残ってしまい最終的にかなり残念な仕上がりになってしまうのです。ピアノのようなシャープなラインにするにはやはりちゃんとした面が出てないと駄目なんですよね。

塗装の面白いところは状況や被塗物の状態により色々なアクセス方法がある事で、一辺倒なやり方が駄目と言う訳では無いですが、融通が利かずに時間ばかりを掛けてしまっては逆に迷惑を掛けてしまう事になってしまいます。仕上がりは最高でも常識外れな膨大な費用が掛かってしまえば、誰もそんな事頼んでいないのにって事になってしまいますので。芸術品を作っているならそれも構わないですが、やっている事が「仕事」である以上はどこか丁度良い着地点を見つける必要があると思いますので。フェラーリの保険修理みたいにフェンダー一枚の塗装で20万円も貰えればそれはもう良い仕事が出来そうですが(笑。でもそんな感じです)。