スマート内装パネル サフェ入れ

先日お預かりしておりましたスマートの内装パーツ5点の内の3点です。

シフトコンソールパネルは表面がザラザラとした梨地の為、まずは#120~#180のダブルアクションサンダーで、フチや細部は#180~#240の手研ぎで研磨します。

インナーハンドルはそのまま上塗りを行う予定でしたが、よく見ると(触ってみると)素地が凸凹していて、これが艶あり仕上げになるとそれが余計に目立ってしまう恐れがあった為、こちらも同じように研磨してサフェを入れる事にしました。

今回の樹脂パーツは塗料との密着性が悪いPP(PA)と思われますので、足付け処理がし難い谷の部分などにはガスプレイマーを使って火炎処理を行っておきます。

ガスプライマーの使用についてはこちらの記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

その後プラスチックプライマーを塗り、続けてサーフェサーを塗布します。

ある程度ラインの成型をしたいので、サフェはウェットでしっかり6コート程塗っておきました。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分ほどの熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スマート内装パーツ塗装承ってます

ちょっと前に到着しておりましたSmart 451の純正内装パーツです。こちらのオーナー様は以前アウディの内装エアーベントをご依頼頂いた方でして、この度も当店をご贔屓頂き誠に有難うございます!

シフトコンソールカバーは表面がザラザラとしていますので、いつものように「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行ってから上塗りをするようにします。

インナーハンドルはシルバーの艶消しに塗装されていて、一か所小さいな傷がありますが、こちらは簡易的な補修(ラッカーパテ埋め)にて対応します。

レバーエンドピースは未塗装、シルバーの着色樹脂で(凄いですよね)、こちらは足付け処理を行うのみで上塗りが可能です(プラスチックプライマーは必要です)。

ご指定頂いている色はスマート純正色の「ミッドナイトブルー」(カラーコード:ECZ)で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。

また今回はタッチアップ用塗料も承りました。スマートの色となると市販されている物は少ないでしょうし、あったとしてもかなり違う色でしょうからお勧めです(画像は本件とは関係無く、以前塗装したピナレロのフォークの色です)。

ちなみに全ての車体色は数十万色以上存在する筈ですが、お店に並んでいるタッチアップ塗料はそこまでありません(店を埋め尽くしてしまいます。笑)。これはある程度似た色を共通という事にして設定数を少なくしている為でして、なのでかなりの色ブレが生じるのは仕方ないと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スマート用BURABUSエンブレム&ホイールキャップ 本塗り

smart5こちらもお待たせしました。スマート用のブラバスエンブレム&ホイールキャップは無事本塗り完了しておりますのでご安心ください。

上の画像は凹んだ文字部分を足付け処理する為にウォッシュコンパウンド(商品名「ハジキシラズ」)とナイロンブラシで擦るところです。通常の足付け処理のように被塗面にペーパーを掛ける訳では無く、液体の中に入った研磨粒子を使って被塗面に細かい傷を付ける、と言う感じですかね。洗浄成分も入っているので併せて脱脂処理も出来ます。

smart6 そして台にセットして本塗り準備完了です。

smart7 色はソリッドの黒ですが通常の黒では無く車体と同色の「ディープブラック」(カラーコード:ECA」となります。青やグリーンが入ってます。こちらは艶有りで承っていますので通常通りのクリアーを塗って本塗り完了です。続けて一緒に御依頼頂いているホイールキャップも紹介しますね。

smart8 こちらもロゴの部分が一段凹んだ形状になっているので先ほどと同じようにウォッシュコンパウンドとナイロンブラシで擦って足付け処理を行います。これがもしアルミ素材、本塗りでは無くプライマー等の下塗りであればサンドブラストまたはリン酸処理などで行います。またはヘラを使ってペーパーを掛けると言う手もありますし、とにかく塗装に関する作業のやり方は作業者次第と言うところが大きいですかね。ちなみにこんなやり方はどこの塗装マニュアルにも書いてないと思います。リン酸も昔のDUPONTのマニュアルには書いてありましたが製品自体が廃盤となってしまったのでもう載ってはいないでしょうね。

smart9こんな感じで本塗り準備完了です。素材はプラスチックですがシルバーの塗装が程されていますのでプライマーは必要ありません。その為に躍起になって足付け処理をしている訳ですので・・・。

smart10こちらは通常の黒(原色まま)を塗り、艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。「文字が埋まらないように」との事ですのでクリアーは塗り過ぎないように注意しています。上の画像は既に塗ってから時間が経っているので艶も引けた状態です。

既に熱は入れていますが少し寝かしてからの発送となりますので完成は来週半ばくらいになるかと思います。もう少々お待ちくださいませ!

スマート内装パネル&ブラバスエンブレム塗装 完成

brabus27 こちらもお待たせしました!スマートの内装パネルとブラバスエンブレム×2の塗装、本日完成となります。

brabus30内装パネルは元々日焼けで黄ばんでいただけなので特に下地処理は行っていません(当然足付け処理はしています)。裏側に残った(多分)本来のグレーに合わせて色を作成し艶消しクリアーで仕上げています。アクリルポリウレタン樹脂系の塗料は耐候性に優れているという利点があるので今後同じ様に褐色する事は無いと思いますからご安心下さいませ。

brabus28 そしてエンブレムです。赤はフェラーリのロッソコルサ(カラーコード:322)で、オーナー様が所有されている車体色と同色との事です。

brabus29 最初に頂いたイメージ画像からしてこれと同じような既製品は存在するのかも知れませんがその辺りについてはちょっと不明です。ただ前記したように今回はこの赤にした理由という事が含まれていますので(多分ですが)、そう考えるとやはり既製品では駄目なのかも知れませんね(と、最後は商売的なコメントですいません・・・笑)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ちなみにこちらの作業について全体的な流れを見る場合は、以下の「タグ」の所にある「BRABUSエンブレム」の文字をクリックするとこれ関係の記事が全部出て来ます。宜しければ御参照下さい。

smart内装パネル 本塗り

smart こちらもお待たせしました!smartの内装パネルも本塗り完了です。ちなみにこちらの一緒に御依頼頂いているBRABUSのエンブレム×2も無事本塗り完了しました。そちらも後ほど紹介しますのでもう少々お待ち下さいませ。

下地処理は#800でプラスチック素地表面を研磨し、smartのロゴ部分も段差が無くなるように削っておきます。よく脱脂をしたらプラスチックプライマーを塗って本塗り開始です。

smart2ベースカラーは先日作成していた物で、元の質感に近いようにとクリアーは「艶消しクリアー」を塗ってあります。塗り方は通常のクリアーと同じようにウェットコートを二回行い、上の画像では既に時間が経って艶が消えた状態です。

smart1艶消しクリアーも2液性のウレタン塗料で、主剤が100に対して硬化剤が50%、シンナーは15%~20%で希釈します。使い方と塗り方は通常のクリアーと同じで、ただ値段としてはこちらの方が遥かに高いです(苦)。理由は通常のクリアーであれば「5L缶」なのですがこういった艶消しや半艶クリアーは「1L缶」だけなので割高になるのです。ちなみに国産塗料では一斗缶(15リッターでしたっけ)、外資系塗料でも製品によっては20L以上入ったペール缶などがあって、容量が多ければ多いほど単価は下がる傾向にあります。ただ実際は「硬化剤」が一番高かったりするんですけどね。2:1だとこの辺がコスト高になるのでして・・・(同じ2液ウレタンでも10:1や4:1など色々あります)。

それでは後ほどBRABUSのエンブレムも紹介しますね。もう少々お待ち下さいませ!