ナンバーフレーム塗装 完成

  昨年にお預かりしておりました汎用品のナンバーフレーム4点です。

元々はカーボン柄に水圧転写された物で、こちらを「艶あり黒」で御依頼を頂いておりました。こちらのオーナー様からは先にフォグライトアタッチメントの塗装を御依頼頂いておりましたが、先にこちらを仕上げて欲しいとの事で順番を逆にして対応する事としています。

水圧転写は専用のフィルムの上にクリアーが塗ってある構造で、これは一般的な塗装と同じような物ですから、下地作業は通常通り足付け処理のみで対応可能です(勿論良質で適切な水圧転写が施されていればの話です)。細い溝は足付け処理がし難いのですが、ヘラを使ってしっかり研磨します。

上が足付け処理済みで、下が未処理の状態です。

足付け処理が終わったら脱脂清掃し、手で持って塗れるよう芯棒を固定して台にセットします。

最終脱脂作業を行ったらエアーブローを行い、念のため裏側の素地が露出した箇所にプラスチックプライマーを塗布しておきます。

そしてベースコートの黒を塗布します。

黒はSTANDOX原色MIX571そのままとしています。

ベースコート塗装後、規定の乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けたらクリアーを塗って本塗り完了です。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ベースコートは3~5コート程で、トップコートは2~3コートを塗っています。

今回のように隠ぺい力の高い色であれば3コート塗れば十分で、

逆に隠ぺい力の弱い色=鮮やかなイエローなどはまず下色に白系を塗り、その後3~4コート塗って合計5コートといった感じになります。6コート以上塗ると塗膜の強度が落ちるので基本的には行いません。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成です。

丁度車検か登録か何かでお急ぎでしたので、製品は既にお納めしております(納期の短縮は別途有料オプションとなります。また施工事例の無い物等では対応が出来ない物もあります。ご了承くださいませ)。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

その後オーナー様よりコメントも頂戴しました。

「昨晩ナンバープレートが届き、早速陸運局で取り付けました!前回と同様に仕上がり抜群です!
ボディカラーが濃い目の色でグリルもピアノブラックなのでとても似合ってます!
ありがとうございました!」

先にお預かりしておりましたフォグライトアタッチメントも既に作業着手しておりますのでご安心くださいませ。

この度も当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました!

ナンバーフレーム塗装承ってます

先日到着しておりましたナンバープレートフレーム(ナンバーブラケット)2台分(4個)です。こちらのオーナー様は現在スイフト用のフォグランプアタッチメント塗装の御依頼を頂いている方でこれらを追加で承りました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

現状はカーボン柄に水圧転写された状態で、

スイフトのフォグランプアタッチメントと同じ「艶あり黒」で、クリアーも同様にクリスタルクリアーへの変更で承っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

フォレスターナンバーフレーム塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスバル純正ナンバーフレーム(ナンバーブラケット)の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々は足付け処理の為か全体にペーパーが掛けられたような状態で、またナンバープレートが当たっていた個所の塗装の剥がれなどもありましたが、ペーパーの番手はかなり細かく(#1500~くらい)、また傷は装着されれば見えなく部分なので、今回は足付け処理のみを行ってそのまま上塗りとしました。

 色はスバル純正の「ジャスパーグリーンメタリック」(カラーコード:SBC)で、

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 使われている原色は8種類で、メタリックの他にイエローパールとレッドパールも入っています。

また今回はこちらの色見本ミニカーマグネットの塗装も承りました。

裏に磁石を埋め込んであるので、メモなどを挟んでロッカーや工具箱に貼り付ける事が出来ます。詳しくはウェブショップをどうぞ。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店をご利用頂きまして誠に有難う御座いました!

フォレスターナンバーフレーム 本塗り

 先日お預りしておりました、フォレスターに装着予定のスバル純正ナンバーフレーム(ナンバーブラケット)です。

こちらは既に一度車体に着いていた物らしく、ナンバープレートが接触する部分は塗装が剥がれてしまっていますが、「ナンバープレートで隠れる部分は大雑把で構いません」との事ですので今回は足付け処理のみといたします。

 新品塗装時のゴミなども付いているので、全体に#800の水研ぎで塗装肌の頭を刎ねるように軽く研磨し、

 その後はウォッシュコンパウンドとスコッチ&ナイロンブラシを使って足付け処理を行います。塗るのは表面だけですが、裏側のフチまでしっかり足付けをしておきます。

 第にセットして本塗り準備完了です。ビビリ音防止の為のクッションテープ(もしくは厚めの両面テープ)が貼ってあったと思われる個所はプラスチック素地が露出しているので、そういった個所やフチの裏側などにプラスチックプライマーを塗っておきます。

 また今回は先日社外記でも紹介した色見本ミニカーマグネットの塗装も承っております。

これまでにも何度か受注をして制作していましたが、今回新たにウェブショップに並べました。宜しければご参照下さいませ。

→ ウェブショップ 色見本ミニカーマグネット

 そしてベースコートを塗布します。色は(恐らく)ボディ同色の「ジャスパーグリーンメタリック」(カラーコード:SBC)となります。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

裏側に10mmの磁石が埋め込まれていますので、職場のロッカーや自宅の冷蔵庫などにメモを挟んだり出来るようになっています。

この後はいつも通り一晩は自然乾燥させて塗膜中の溶剤をゆっくりと抜き、後日60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

HONDAナンバーブラケット 本塗り

honda2こちらもお待たせしております。ホンダの純正ナンバーブラケットですね。無事本塗り完了しておりますので御安心下さいませ。

御依頼品は新品で既にシルバーに塗られた状態です。特に傷などは無いので下地処理は全体に細かい傷を付ける「足付け処理」のみでOKとなります。ただし後ほどちょっとしたトラブルが起きるのですが(HONDAのカラード製品と言う事で塗装屋さんならここで気付きますよね)。

honda3そして本塗り準備完了です。小さめのダンボール箱にガムテープで固定し、箱を左手で持って右手でスプレーするような塗り方で行います。よく脱脂処理をしてエアーブローをしたらいよいよ本塗り開始です。

honda5今回の御依頼は「半艶黒」で承っておりますので、ベースコートの黒を塗ったら続けて「半艶クリアー」を塗ります。ただしこの部品、既存の塗膜が弱かったせいかベースコートの黒を塗った時点で中央付近に「チヂレ」が発生しました。ただ先程も紹介したように「ホンダのカラード製品(塗装済み製品)は要注意」は自動車の塗装をやった事がある人間であればある程度理解(覚悟)しているのでチヂレが酷くなる前に止めてありますから特に大きな問題にはなりませんでした。対処方法としてはウェットコートは極力避け、ミディアムウェット或いはセミドライコートといった感じで溶剤分を多く残さないような塗り方で行います。塗った直後は水平方向からエアーブローを行い溶剤が揮発するのを助けてあげます。ちなみにこの時垂直方向からのエアーブローだと表面だけを乾燥させてしまい塗膜内部に溶剤分が閉じ込められてしまうので塗膜に対して水平方向からのエアーブローが有効です(とDUPONTを使っている時にデモマンの方から教えて頂きました)。

honda4チヂレは酷くなる前に気付いたので特にサンディングなどは行わずそのまま本塗りを終えました。多少跡が残ってもナンバープレートで見えない場所なのでと思っていましたがそれすら解らない程度ですから御安心くださいませ。

恐らく新品時の塗装でも中央付近のナンバーが付くと見えない部分にはしっかりと塗装を行わず、極度にその部分だけ膜厚が薄かった為に今回の塗装よって侵されてしまったのだと思います。ウェットに塗り続けても周りの塗膜は大丈夫だったかも知れませんね。

ただしこういったプラスチック部品で「激しいチヂレ」が起きてしまうと対応が難しいので(シンナーは使えません)、被害を大きくしない事が重要ですかね。

ちなみにちょっと前に御依頼頂いたベンツVクラスの新品フロントグリル(塗装済み品)も同じくチヂレが生じました。日産系のフロントグリルはチヂレは良く起こります。これらはいずれも「既存の塗膜」がその上に塗られる塗料によって侵されてしまう訳ですが、中には素材自体が溶けてしまうような物もあります(主にパソコン外装に使われるABS樹脂)。

こういったちょっと癖がある物も事前に理解しておけば大きなトラブルは避けられます。ただし私も最初の頃はこれらのトラブルに大きく悩まされた事がある訳で、普通ならば「二度とやりたく無い」と言う事になるのですが、逆にそういった事があるので商売的にはチャンスなのだと思います。

某アニメで「我が夫となる者はさらにおぞましき物を見るだろう」と言うセリフがありますが、塗装の世界はまさにそんな感じでして(笑)、それを如何にスマートに仕上げるかに今までの経験が活かせるのだと思います。歳だけを取っていても意味が無いですからね・・・(苦)。

この後時間が経っていくとクリアーは徐々に艶が消え、最後は丁度良い半艶になっていきます。完成までもう少々お待ち下さいませ!