レンズ系 透過性塗装 下準備

 先日枠の部分を「C」字型にレッド&スモークに塗装しておいたポルシェ968ボクスターの純正テールランプです。その後3回程熱を掛けておきました(チヂレ防止の為です)。

 塗装は成型されたアクリル樹脂とは違い「塗り肌」がある為、全体を#800耐水ペーパーで水研ぎをしておきます。ちなみにいつもの布状研磨副資材(アシレックス)だと肌目は落とせませんのでこういった場合にはNGです。

 その後はアシレックス(#800相当のレモン)でペーパー目を均し、フチを足付け処理しておきます。

 RX-7 FD3Sのフロント&リヤのサイドマーカーも次のターンで一緒に塗るので下準備をしておきます。

 社外品のレンズはランナー(湯道)から切り離した個所のバリがそのままだったりするので、#120→#180→#240→#320→#400→#500(アシレックススカイ中目)→#800(レモン)→#1300(オレンジ)の順番で均しておきます。

 フチやネジ穴周りはしっかり足を着けたいので#800相当のアシレックスレモンで、正面は#1300相当のアシレックスオレンジで足付け処理を行っておきます。また社外品の新品部品はワックスが塗られていたりするので、研磨作業前の脱脂は必須です(油分を帯びた粉塵がコンプレッサ―に吸い込まれるとハジキの原因になりますし、工場全体に被害が広がります)。

R34スカイラインのレンズ類は先日マスキング~足足付け処理までを行っておいたので、直ぐにセット出来るようボール紙の芯棒を固定しておきます。

早ければ今週末辺りに、遅くても来週早々~半ばには本塗りを行う予定です。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ポルシェボクスターテールランプ 本塗り(枠のみ)

 先日お預りしておりましたポルシェ968ボクスターの純正テールランプです。

 今回は複雑な塗り分けの為、本塗は二回に分けて行います。まず一回目の今回は、テールランプフチの「濃い赤」からとなります。

 また塗り分けの境界線は、既存のラインよりも2ミリくらい上にする為(既存の境界線が余り美しくない為)、それに沿ってマスキングラインを決めていきます。

 自然な曲線を描くようラインテープを貼り、左右を極力対称にします。

ここまでが本塗り前日までの作業で、

 ここからが本塗り当日の作業となります。良く脱脂清掃をし、エアーブローで埃を飛ばしたら、

 塗装するフチ以外の部分をマスキングします。

ただしこのままでは下側の赤い部分と、上のシルバー(&スモーク)の部分で色が違ってしまうので、

 さらに下側の赤い部分をマスキングします。

 「C字型」の開口部にある少しの部位も同じようにマスキングをします。

プラスチックプライマーを塗布後、シルバースモークの部分に透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。4コート程塗りました。

 下側のマスキングを剥がします。

 上側はクリアーレンズでは無く「シルバースモーク」=少し黒ずんだシルバーだった為、その上に透明な赤を塗ると、このように下側の赤よりも黒い赤になります。

 と言う事で、今度は下側の赤い部分にまずは「レッドキャンディー」を塗って「色相」を合わせ、

 続けてスモークを塗って上の「黒い赤」に「明度」を合わせます。

 スモーク塗料の含有量を調整しつつ、コート数を重ねて色味が合うようにします。画像は色の確認の為にマスキングテープを少しだけ剥がしているところです(この後もう一度塗るのでテープは元に戻します)。

色相・明度が揃ったのを確認したら、

 フチ全体を通してスモークを塗り、もう少し黒さを出しておきます。ただし次の本塗りでは最後にテールランプ全体にもう一度スモークを塗るので、その分一歩手前で止めておきます。

 マスキングを剥がしました。単にフチを塗るだけですが、かなり面倒な事をしているのが判るかと思います。

 再びプラスチックプライマー塗装後、全体にクリアーを塗ってまず1工程目の本塗りが完了です。

この後60℃40分程の熱を少なくとも2回掛けて塗膜を完全硬化~締まり切りさせて、再び全体を研磨足付け処理を行ったら次の2工程目の本塗りを行います。

判り易いよう、最初に掲載したイメージイラストをもう一度紹介しますね。

まずは今回でこの「赤黒いフチ」の部分が終わり、次はクリアーレンズ部の一部を下に合わせて赤に塗装、その後全体に薄くスモークを塗ってもう一度クリアーを塗ります。

まだ半分にも来ていない状態ですが、また作業進行しましたら改めて紹介をさせていただきます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

レンズ系 透過性塗装 下準備

 次の透過性塗装(スモーク&レッド)のターンで本塗り予定のテールランプ等レンズ類のパーツです。ポルシェは少しタイミングが早いのですが、二回に分けて塗装を行うのでまだまだかなり時間が掛かる予定です。

R34スカイラインのレンズ類は、かなりの数(9点で、レンズは11点)があるのでこちらの次のターンで一気に本塗り予定となります。ジェイドのミラーウィンカーはサイズが小さいので次回に一緒に塗らせて頂く事としました。

 ロードスターのテールランプは比較的綺麗でしたが、隙間に泥が残っていたのでブラシを使った水洗いで綺麗にしておきました。

 新品のテールランプはエアーブローのみ行いますが、レンズ内部に埃が入るとマズイので、

 先に穴を塞ぎ、

 そこからテールランプ全体をマスキングするようにします。

今回のポルシェのテールランプもそうですが、ベンツ、BMW、AUDI、VWなど、ドイツ車のテールランプは何故か穴がスカスカに開いていて、逆に日本車のテールランプはかなり密閉された造りになっています。

他のテールランプもマスキングを終え、次はレンズ表面の足付け処理となります。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ポルシェボクスターテールランプ塗装承ってます

 先日よりお預りしておりましたポルシェ968ボクスターの純正テールランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼自体は結構前から頂いていたのですが、今回は車体を追突されたとの事でそちらの修理と、テールランプを本国から取り寄せていたとの事で少し時間が掛かっておりました。ポルシェ純正部品ですが、クリアーレンズ部には若干のスモークが入っています。

ご依頼内容はこのような感じで、縁を濃いレッド&スモークに、またクリアーレンズ部も範囲を小さくして全体的にデザインを変更します。少し前に完成したレガシィツーリングワゴンのテールランプの塗装内容に似ていますが、それをさらに複雑にした感じです。

 全ての塗り分けを一度の塗装で行うのは難しいので、今回は本塗りを2回に分けて行います。一応現時点で想定している工程を紹介しておきますね。

 まずはフチを「レッドキャンディー+スモーク」で「黒い赤」に塗装し、ここで一旦クリアーを塗って区切ります。

単にフチを塗るだけのようですが、クリアーレンズ部と既存の赤いレンズ部を同じ様に塗ってしまうとそれぞれ色味が合わないので、まず上のクリアーレンズ部のみフチをレッドに塗って、さらにその後下側も含め「C字型」全体を通してレッドに、続けてスモークを塗って赤を黒くし、最後にレンズ全体をクリアーで覆います。ここで一旦熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、再度足付け処理を行います。

 その後、クリアーレンズ部の一部(ウィンカーの横)をレッドに、さらにその下側の既存の赤いレンズ部も一緒に塗って色味(色相)を合わせ、

最後にレンズ全体に薄くスモークを塗り、二回目のクリアーを塗ります。

通常の塗色であれば色を塗り重ねればそれで終わりなのですが、テールランプなどで行う透過性の塗装は塗り方によって色が変わる為、色の調整が難しくなります。また失敗をすると元に戻せないので、慎重に成らざるを得ないのです。

それぞれのスモーク濃度については、以前施工した時の画像を参考にして紹介したいと思います。

フチは「縁取りとその外側は一段濃く」とご指定を頂いておりまして、仕上りのイメージとしては以前施工したこちらのフィアットテールランプのフチくらいを想定しています。単なる黒では無く「赤い黒」といった感じです。

その他の部位は、以前施工したインプレッサのテールランプに施した「レッドキャンディー&スモーク」をイメージしています(ただし今回のテールランプはこういっった透明レンズ+派手なメッキ反射板ではないのでこういった透明感は出せず、あくまでもイメージとなります)。

クリアーレンズ部は既に若干のスモークが掛かっているので、それに少しだけスモークを重ねて、画像にあるくらいの濃さに見えるような感じにしようと思います(現状で既に「極薄目」程のスモークがあるので、それを「極薄目と薄目の中間」にするような感じです)。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ポルシェテールランプスモーク塗装 完成

 こちらもお待たせしました!ポルシェケイマンS用の社外品LEDテールランプ、スモーク塗装で完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

こちらのオーナー様からは6年前にもスモーク塗装をご依頼頂いておりまして、今回はテールランプをLEDタイプに交換されたとの事でその時と同じ濃度「標準濃度」でご依頼承りました。

「標準濃度」は比較的しっかりとした黒味で、

 光に当たると元の色味も見えますが、日陰や夜間はかなり黒く見えます。

 基本的な濃度設定は「極薄め」「薄目」「標準濃度」「濃い目」の4種類で、さらにその間の「極薄めと薄目の中間」「薄目と標準濃度の中間」「標準濃度と濃い目の中間」などもあり、さらにそこから「気持ち薄目」や「少し濃く」といった微妙なニュアンスにも対応しています。

または「細かい事は良く判らない」と言う事でしたら、こちらのページから当店で施工したテールランプ関連んお完成画像の一覧が見れますので、その中からお好みの濃さなどを選んでご指定して頂ければと思います。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度も当店をご利用頂き誠に有難う御座いました!