レガシィフロントグリル サフェ研ぎ

 先日サンドブラスト処理~サフェーサーの塗装を行っていた、レガシィステンレス製フロントグリルです。

サフェの上にガイドコートとして黒のベースコートをパラパラとドライコートで塗装し、

 スポンジパッド(柔らかい当て板)と#800で水研ぎを行います。

飛び石による凹みが何カ所かありますが、ガイドコートを行い、当て板を使って研ぐとそこだけガイドコートが残るので簡単に発見が出来ます。

 凹んでいる個所は硬い当て板(木)を使って平らに研ぎ付け、

 最後に当たりの柔らかい布製の研磨副資材(アシレックスレモン)を使ってペーパー目を均します。

この後良く洗浄し、本塗りまでの間は埃が付かない所で保管しておきます。

その間に色も作成しておき、溶剤が揮発しないよう蓋をして保管しておきます。

稀にですが、出たばかりの新色だと使われている原色が無い!と言う事もあるので、色は使う当日では無く前日までに準備をしておく必要があります。もし色が無い場合はオートサプライヤーさん(塗料屋さん)に発注し、早ければ翌日に届けてくれたりもします(通常のボディショップ=板金塗装屋さんでは週に3回来てくれたりしますが、当店はもうそこまで買う物が無いので週に一回だけでお願いしています)。

それではまた作業が進行しましたら紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

レガシィフロントグリル サフェ入れ

 先日分解しておいたレガシィ用ステンレス製フロントグリルです。早速サンドブラスト処理を行いました。

 こちらは裏側で、

 こちらが表側(上側)です。剥がれかかっていたスモーククリアーを剥がしつつ、ステンレス素地に足付け処理を行いました。

 その後脱脂清掃をし、台にセットします。

 まずはプライマーを塗布します。

 また固定していたネジに錆が出かかっていたのでこちらも序でに塗っておく事にしました。表面には軽くスコッチ(#320)を掛けてあります。

 こちらもプライマーを塗布します。

 続けてサフェーサーを塗布します。

何カ所か飛び石で凹んでいた部分があるので、そちらはこのサフェーサーで平滑にしておきます。

この後一晩自然乾燥させ、後日他の物と一緒に熱を入れるようにします。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

レガシィフロントグリル 分解

 先日お預りしておりましたレガシィ用のステンレス製フロントグリルです。一緒にご依頼を頂いているミラーウィンカーのスモーク塗装は本塗りまで完了しております。

 フィンはそれぞれネジで止まっているので分解する事にしました。

 一応裏に番号を印しておき、さらに長さを測って順番が判るようにしておきます。

 フィンにはネジで固定する為のプラスチック部品が着いていて、

こちらはカシメてあるのでそのままの状態で塗装します。溶剤浸け置きは出来ないので、このまま直接サンドブラスト処理を行って表面の剥がれかかったスモーククリアーを剥離&足付け処理を行います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

レガシィフロントグリル&ミラーウィンカー塗装承ってます

先日到着しておりましたステンレス製ビレットグリルとドアミラーウィンカーです。こちらのオーナー様は少し前に同車テールランプのスモーク塗装をご依頼頂いた方で、さらにその後は装着後のレビューも頂いております。この度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

 ステンレスグリルは金属素地の上に直接スモーク塗装が施されていて、所々塗装が剥がれて来ています。

当初はこれと同じようにして補修(再塗装)出来ないかとご相談を頂いたのですが、金属素地の上にプライマー無しで直接上塗りを行っても塗料は密着しませんので、当店ではこちらをお受付しておりません。

 確かに金属の上に透明な色=キャンディカラー(スモークを含む)を塗ると格好良く見えるのですが、経年で密着剤の効果が落ちると何かしらのきっかけで塗装が剥がれ、さらに進行が進むとペリペリと剥がれて来ます。

しっかり下地処理を行って塗装された塗膜はガムテープを貼って剥がしても剥がれませんが(車の塗装であれば当然の事です)、こうなるとセロハンテープでも剥がれてしまいます。

 と言う訳で、既存の塗膜は一旦全て剥離し、プライマーからやり直します。

また飛び石による凹みもありますので、そちらも一緒に直しておきます。

 色は予め色見本帳を送らせて頂き、その中からお好みの色を選んで頂きました。画像にある色見本帳の右下、アルファロメオの「GRIGIO TOURIN」(カラーコード:585A )となります。尚、色見本帳には「FIAT」とありますが、アルファロメオの色で間違いありません。

色見本帳は御依頼が決定された方にお貸出し可能で、事前に「ガンメタ」「黒メタリック」などをご指定頂ければ20色くらいを用意して送らせて頂きます。

 ドアミラーウィンカーはスモーク塗装で、濃度は「極薄め~薄めの中間」、クリアーはどちらも「クリスタルクリアー」への変更で承っています。

またドアミラーウィンカーの下部には足元を照らす為?のウェルカムライトがあり、ここはクリアー抜き(スモークにしない)ようにマスキングを行い、最後に塗るクリアーは一緒に塗るようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせていただきますね。改めましてこの度もご贔屓頂き誠に有難う御座います!

SUBARU LEGACY Grill

 スバルレガシィのフロントグリルです。

塗装するのはメッキ部品のみで、土台の黒い部分は塗りません。

 自動車部品に施されているメッキは殆どが装飾クロムメッキで、耐摩耗性・耐蝕性に優れる反面、塗装がし難い素材となります。

それ故に下地に「密着剤」といったスプレー糊のような物を使って塗装される事が多いのですが、そういった方法で塗装された塗膜は経年で劣化して剥がれたり、また十分な密着性が保持出来ていないので他の部品に比べて飛び石による傷が多く見られます。

 ですので当店ではそういった密着剤の類は使用せず、塗料本来の性質で塗膜が密着するよう、メッキ素地用の下地処理を施した上で「下塗り・中塗り・上塗り」を行っています。

 ただしその分手間と時間が掛かる為、通常の素材(鉄やアルミやプラスチック)に比べるとどうしても下地処理費は大きくなってしまいます。何卒ご理解下さいませ。

 中塗りは通常のウレタンサフェーサーとなる為、こちらはいつも通り研磨して下地を平滑に整えます。黒い点々は研ぎ具合を確認する為のガイドコートで、サフェーサーの研磨は空研ぎ・水研ぎどちらかをケースバイケースで行います。

 最初は#320~#600でサフェーサーの肌を平滑に研磨し、

 最終番手は#800~#1200程でペーパー目を均します。

 ベースコートにはスバル純正色の「クリスタルブラックシリカ」(カラーコード:D4S)を塗り、クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」を使用しています。

クリアーはオプションで変更が可能で、STANDOX社のクリスタルクリアーは高美観・耐UV効果・耐擦り傷性・耐薬品性などに優れたクリアーです。宜しければ併せてご検討くださいませ(半艶・艶消しには対応しておりません)。

この後一日常温で自然乾燥させ、その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

 さらに数日寝かしたら完成となります。

 グリル本体に組み付けを行いました。

 尚、簡単な分解や組み付けはサービスで対応しておりますが、その際に生じた破損等には補償が出来ませんので、ご懸念の場合にはお客様自身で分解し、塗装する部品のみをお預け頂けますようお願い申し上げます。

遠目だとソリッドカラーの黒に見えますが、近くで見ると粗目のメタリックやパールが入っているのが判ると思います。

 自然光で撮影した画像です。

 メッキ素地に密着剤を塗って直接上塗りを行えば作業は非常に楽なのですが、一度剥がれて来ると再塗装は難しくなるので(部品の交換となる為)、塗装を検討される場合には見た目だけでは無く下地処理の作業内容なども調べる事をお勧めします。

時々「クリアーの硬度が云々」といった事を聞きますが、それは塗装の密着性には関係がありません。また日産のスクラッチシールドやメルセデスのナノクリア―は樹脂を軟質性にして傷を付き難くしたり復元したりします。硬さ=塗膜の強さと勘違いをしないように気を付ける必要があるかと思います。