BMW MINIメッキエンブレム塗装承ってます

先日到着しておりましたBMW MINI純正のリヤゲートオープナー(エンブレム)の枠部分です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はこちらを艶ありの黒に、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っております。また素地は装飾クロムメッキなのでそのまま上塗りを行っても十分な密着性を得られませんから、メッキ素地用の下地を作った上での塗装となります。

同じ部品を何度か塗装していますのでその時の完成画像も紹介致しますね。

メッキされた製品はそれ自体は綺麗に仕上がっていますので、例えば密着剤等を塗ってそのまま上塗りをすれば作業としてはとても楽で費用も下げられます。

が、当店のようにネット上の信用だけでやっているような塗装店の場合、オーナー様がご了承頂いたとしても後に何かしらトラブルが発生した時、それを見た第三者が「あそこはヤバい」と思われてしまうと大変な事となってしまうのです。中々融通が効かず申し訳無いのですが、何卒ご理解を頂ければ幸いです。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

BMW MINIメッキエンブレム塗装 完成

mini230 大変お待たせしました!BMW MINI純正のフロント&リヤエンブレム塗装、本日完成となります。

ご依頼内容としてはベースカラーを「アブソリュートブラック」(カラーコード:B11)、ロゴ部分とフチの丸いラインを「チリレッド」(カラーコード:851)で塗装を施しています。

最初の状態も紹介させて頂きますね。

mini208純正はABS樹脂に装飾クロムメッキが施された状態で、このまま色を塗っても簡単に剥がれてしまうので一旦メッキ素地用の下地処理を行ってからの上塗り塗装となっています。

mini232 フロントバッジは中央のアルミプレートを外すとクシャクシャになってしまうので、新たにABS樹脂性の板を使って湾曲したプレートを作り直しています。そちらの作業中の画像も紹介しますね。

mini214元々着いているアルミプレートは薄く、しかも超強力な接着剤で固定されているのでこれを無事に外す事は出来ません。もし試してみたいと言う方は、土台となるメッキを割らないように気をつける事をお勧め致します(そうなるともう再起不能ですので・・・)。

mini231リヤのオープナーを兼ねたプレートは樹脂素材にアルミ板を被せたような構造になっているのですが、こちらも表面に段差があるので一旦全部削り落として平滑にしてから塗り直しています。

mini233 こちらはリヤエンブレムの周りとなるメッキパーツで、パッと見は一番単純そうに見えますが、下塗り・中塗り・上塗りと結構手間は掛かっています。密着剤の類は一切使っていませんので、数年経って塗膜が劣化してペリペリと剥がれてくるという事はありませんのでご安心下さいませ。

mini234組み合わせるとこんな感じになります。手間もそうですが費用もかなり掛かっていますので、もし社外品で同じ様な物があればそちらを買った方が断然安く済む筈ですが、そうではないのでしょうね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW MINI メッキエンブレム 本塗り

mini220 大変お待たせしました!BMW MINI(恐らくR60クロスオーバー)のボンネットバッジとリヤエンブレム兼オープナーは無事本塗り完了しておりますのでご安心くださいませ。

mini221 今回はベースカラーを「アブソリュートブラック」(カラーコード:B11)、ロゴ部分とフチの丸いラインを「チリレッド」(カラーコード:851)で承っておりまして、本来であれば最初にベースカラーを塗るところですが、色の隠ぺい力の関係上、今回は先に文字の部分(赤い方)を先に塗っていきます。

mini222 このチリレッドは隠ぺい力が弱く、下が黒だと多分ウェットで7コートくらいしないと完全隠蔽しないっぽいです。なので今回ももう少し隠蔽力の強い赤(VWのレッド)を下色として塗ってからチリレッドを塗っています。下地が白でこれであればウェット3コートで大丈夫でした。

mini223 ベースコートのレッドを十分自然乾燥させたらマスキングの準備をします。今回は赤で残したところにマスキングシートを貼るといった感じで、いつもとは逆の順番になります(文字が凹む訳なので余り好きでは無いのですが、この色の組み合わせである以上これがセオリーとなります)。

mini224 難しいのは周りのラインをセンターに合わせる事で、しかも横の平行も出さなければいけませんから、この場合は位置の微調整が出来る水貼りで行っています。

ちなみに最初はアプリケーションシート(透明なフィルム)を四角いまま行っていたのですが、そうするとどうしても隙間に残った水を出せなくて、「前回はまさかのドライ貼り?!」と思って当時の日記を見てみたら、どうやらアプリケーションフィルムをギリギリに貼って水を出しやすくしていたようです。なるほど~!ってちょっと感動してしまいました(本当に頭が弱くて・・・)。

mini225 さらにドライヤーで水分を乾かしながら、しっかりマスキングシートを指定の位置に貼り付けます。

mini226 その後再び一階に移り、今度はブラックメタリックを塗ってマスキングを剥がします。ブラックの方は2コートも塗れば隠蔽するので、これであれば文字の際の仕上がりが悪くならないと言う訳です。4コートも塗ったらこんな風にシャープには仕上がらないんですよ。綺麗に仕上げたい場合はせいぜい3コートまでが限界だと思います。

mini227 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。ただそれでも塗り分けた塗膜の段差は出来ていますから、完全硬化後に当て板を当てて削り磨く事となります。文字が出っ張っている分には多少なら変では無いのですが凹んでいるととても不自然で気持ちが悪いのです。

mini228 そしてフロントのボンネットバッジも本塗り完了です。ABSの板を加工して作製した中央のプレートが湾曲しているのがよく判ると思います。やり方は全て紹介していますので是非どなたかチャレンジしてみて下さいませ。実際にやってみると判りますが、横方向と縦方向でカーブが違うのでそれの修正が結構大変な筈です。

mini229それでは完成次第改めて紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW MINIメッキエンブレム 下準備

mini216 先日メッキ素地用の下地処理を行い、サフェーサーの塗装までが完了していたBMW MINIの純正メッキエンブレム一式です。本塗りはまだ先ですが、先日作製した自家製ABS丸プレートをくっ付けておきたかったので先にサフェーサーを研いでおきます。

表面がちょっと煤っぽくなっているのはガイドコートで、サフェーサーの表面に黒をパラっと塗っておき、これを目安にサフェーサーを研いでいきます。

mini217 サフェーサーを研ぐ場合は何かしら堅い物を当てて研ぐ事が基本で、例えば今回のような研ぎ難い溝の部分はヘラにペーパーを当ててザクザクと削ります。2液のウレタンサフェーサーは比較的堅いのでペーパーのコシだけで研ごうとすると肌が残ったり歪が出たりするんですよね。ただ研ぎ方を間違えると筋状に彫ってしまうのでその辺がちょっと難しいかも知れません。

私も最初はどうしてもこのサフェ研ぎでラインが出せず、半分泣きながら研いではサフェをまた塗って研いで~を一日中繰り返していた記憶があります。お陰で今はサフェ研ぎが塗装工程の中で一番好きになっていたりします。塗装は塗るよりもよほど下地の方が難しいですからね。

mini218 そしてボンネットバッジに丸く作製したABS板を貼り付けます。基本は薄手の両面テープで、それの補助としてエポキシ接着剤を使います。

mini219位置がピッタリあっているのを確認したら端材のアクリル板片を当ててクリップで固定します。

基本的には両面テープでエンブレムを固定しているので、もし何かしらの理由で中央の丸いプレートを外さなければならない場合に、(多分)塗装したプレートを壊す事なくドライヤーとヘラで取り外しする事が可能で、また補助的につけたエポキシ接着剤は、元々空いているエンブレムの穴を通って裏表にくっ付いているので、これがカシメとなってプレートの脱落防止にもなっていると言う訳です。

BMW MINIメッキエンブレム 下準備

mini35 こちらもお待たせしております。BMW MINIの純正エンブレムバッジは作業進行しておりますので御安心下さいませ。

上の画像の右下にある大きい丸い方はリヤゲートのエンブレム兼オープナーのパーツで、元々MINIのロゴがありましたがサンダーで全部削り落としてあります。左奥の小さい方は、先日ABS板を加工して作ったボンネットバッジのエンブレム部分になる部品です。

mini36 リヤのオープナーの方はアルミ素材なのでウォッシュプライマーを塗布してから2液ウレタンサフェーサーを塗っています。

mini37ABS樹脂製の小さい方はプラスチックプライマーを塗ってから、同じく2液ウレタンサフェーサーを塗布しています。サフェーサーはプライマーも兼ねた「プラサフ」(=プライマー・サフェーサー)ですが、それ単体では弱い所もあるのでそれぞれ素材に適したプライマーが必要です(といってもわざわざウォッシュプライマーを塗る方が珍しいと思いますし、ABS樹脂は塗料との相性が良いのでこれもプライマーは塗らなくても実は大丈夫だと思うんですけどね)。

mini38問題なのは装飾クロムメッキが施されたパーツで、素材が金属であればサンドブラストを掛けてしまえば良いのですが、プラスチックにメッキが施されているパーツでそれをやると大変な事になります(勿論経験済みです)。

手っ取り早いのはエッチング液を使ってメッキを剥がしABS樹脂単体の状態にして塗る事なのですが、リヤ側の大きい方は裏のボルトが固定されている所の強度が落ちるので多分それはやってはマズイ気がします。メッキが施されている状態だと結構強度があるのですが、剥がしてしまうと保持している物が無くなって柔らかくなってしまうんですよね。以前試してみてちょっとビックリしました。

と言う事でこれらはメッキを残したまま塗料が塗れるように(十分密着するように)する方法で下地処理を行い、最終的には他の部品と同様2液ウレタンサフェーサーで仕上げています。見た目はどれも一緒ですが、やっている事はどれも全然違うんですよね。この辺も塗装の面白いところです。

それではまた作業進行しましたら紹介させて頂きますね。もう少々御待ち下さいませ!