BMW R1200RSパニアケース 本塗り

 先日サフェーサーを塗っておいたBMW R1200RSの純正パニアケースカバーです。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、全体に黒をパラパラと塗ってガイドコートとしています。サフェは艶が無いのでそのまま研ぐと段差やラインなどが判らないのですが、これをする事で目でみて表面の状態が判るようになります。

 最初は空研ぎ(ダブルアクションサンダー)にするか悩んだのですが、今回は粉っぽくなるのが嫌だったので最初から水研ぎでいきました。まずは#400からです。

 その後#600→#800の耐水ペーパーでサフェを研ぎ、最後に当たりの柔らかい(研磨粒子のサイズが均一な)布状の研磨副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。

 その後裏側のマスキングの一部(主にフチ周り)を貼り直し、台にセットして本塗り準備完了です。

 脱脂処理→エアーブロー→脱脂処理→エアーブロー→スプレーガンの準備→エアーブロー→着替え→エアーブローと、とにかく何度もエアーブローを繰り返して埃を飛ばします。

 そしてベースコートを塗布します。色はBMW純正色の「アルピンホワイト」(ALPINWEISSⅢ カラーコード:300)です。

 黒とオーカーの入る白ですが、それでも隠蔽は余り良くないので、ウェットで4コート、最後にミッドコートで合計4.5コートくらい塗っています(最後にウェットで塗ると前に塗った色が流れて角の黒が透けてしまう!と言う事が起こる為です)。

 その後十分にセッティングタイムをおき(主にそこで昼食休憩にします)、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 ブース内の雰囲気温度は12℃くらいで、最初の1コート目は比較的早めのハードナー(MS5-25)ですが、二回目は少し遅め(MS15-30)にしています。クリアーは二回目の方が垂れにくいので、出来るだけ塗り肌を綺麗に仕上げたいという理由からです(ただし垂れ易くなるリスクも大きくなりますが)。

この後は一晩(以上)自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

今回は組み付け作業もあるので完成までは少し長くなるかも知れませんが、出来上がり次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW R1200RSパニアケース サフェ入れ

 先日分解作業を行っていたBMW R1200RSの純正パニアケースカバーです。

 塗装しない個所を、養生紙(ロールマスカー)を使ってマスキングします。フチが見えるので昔のパニアケースと比べるとちょっと厄介ですかね。

擦り傷は凹みと違い、見た目よりも損傷範囲が大きい場合が殆どです。

見た目は大丈夫そうでも怪しい部分は後で問題が出るので(ブリスター)、研磨範囲はどうしても大きめになります。

 #120→#180→#240→#320(クッションパッド使用)といった順番で傷のあった個所をダブルアクションサンダーを使って研磨し、さらに全体を#320相当(アシレックススカイ)で足付け処理します。

 よく脱脂清掃し、エアーブローをしたら、

 素地が露出している箇所にプラスチックプライマーを塗布します。

その後、傷があった個所にはサフェーサーを5コート程、軽くペーパーが当たっている個所は2コート程ぬります。

元の傷からするとかなり大きな範囲になっていますが、飛び石や擦り傷の修理では大体このような感じになります。車(四輪車)の場合だと、ボンネットにある小さな凹み一つの為に、それとは関係の無い飛び石傷全てを修理して研磨~サフェーサーはボンネット全面に!なんて事も珍しくはありません。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

尚これとは別件の、NDロードスターの内装パーツも並行して作業していますので、そちらの後程紹介しますね。

BMW R1200RSパニアケース 分解

 先日お預りしておりましたBMW R1200RSの純正パニアケースです。塗るのはカバー部分のみなので、土台からそれを外します。

 分解の手順としては、最初にこの連結ワイヤーを外し、

 開くとネジが確認出来るので、それらを全て外します。

 使う工具はトルクスのT20のみで大丈夫です。連結ワイヤーのプラスネジは罠なので(既に舐めった跡がありました)、そちらは外さずに残しておくと良いかと思います。

分解はサービスなので費用は必要ありませんが、塗らない土台部分は保管料が必要となりますので、コストを抑えたい方はカバーのみにした状態でご依頼を頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMWパニアケース塗装 完成

bmw23 大変お待たせしました!BMW R1200RS用のパニアケースの傷補修塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

bmw 元々ご依頼頂く前に新品状態のグレーメタリックをこちらの色に塗装のご依頼を頂いていたのですが、その後のツーリングで駐車していた車体が横倒し(!)になっていたとの事で今回の修理塗装に至っています。

参考までのその前の状態も紹介致しますね。

bmw346元々はこんな感じのグレーシルバーの艶消しクリアー仕上げで、前回これをブルーメタリックの艶あり塗装でご依頼頂いています。

bmw24 色は前回と同様のBMW Motorrad(二輪車)純正色の「ルパンブルーメタリック」(カラーコード:M25)で、配合データもそのままなので全く同じ色に再現出来ている筈です。

bmw25 クリアーは前回と同様、高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となっています。

bmw28 改めて室内で撮影してみました。

bmw29 bmw30 bmw34 前回も二種類の色見本をご依頼&作成しているのですが、今回はさらにレベルを上げて(?)キーホルダータイプの物でご用命を頂きました。

bmw33キーホルダータイプの物は裏側をスムースに加工してあって、さらにサフェーサーで下地を整えているので仕上がりが格段に良くなっています。

また今まではアルミのカラビナだった物を、今回はテスト的にステンレス製のアンカーシャックルにしてみました。強度はかなり高い筈なので、万が一の時にはそれだけを使って何かの役に立って貰えればと思います(いや立たないかも知れませんが・・・)。この辺の事については後日改めて社外記でも紹介させて頂きますね。尚、こちらの色見本は塗装のご依頼を頂いた方のみの対応となっておりますのでご了承下さいませ(ただリキッドシルバー仕様が最後の一個だけ残っています)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂き有難う御座いました!

BMWパニアケース 本塗り

bmw19 少し前にサフェ入れまでを行っていたBMW R1200RS用のパニアケースです。その後サフェーサーを水研ぎし、全体に足付け処理を行って本塗り準備完了です。

bmw20 色は前回と同様、BMW Motorrad(二輪車)純正色の「ルパンブルーメタリック」(カラーコード:M25)で、前回作った塗料は既に使えない状態なので新たに配合して作りました。

ディーラーのように決まった色だけを使う場合は余分に色を作って取り置きをしますが、当店のような町工場の場合は対応する色がかなりの数となりますので、塗料はその時使う分だけを作るというスタイルが基本となります。特に輸入外車は本国に比べてボディカラーのバリエーションは限定されていますし(全色は来ないのが普通です)、また主要となる色(売れ筋の色)もある程度決まっていますから、今思えば本当に楽でした・・・。

bmw21 クリアーは今回も高品位なタイプのクリスタルクリアーで承っています。通常使うクリアー(同社STANDOX旧イージークリアー)に比べるとレベリング性能・耐タレ性が高く、綺麗に塗れるのが特徴です。

bmw22今回はキーホルダータイプの色見本も承っていますので、こちらも一緒に塗装しています。

この後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥~完全硬化させ、必要に応じて磨き処理を行ったら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!