仕込みメモリー

factory (1 - 1)-6 既に先日完成品を紹介してしまいましたが一応作業途中を撮影していたので紹介したいと思います。

そもそもは服飾関係のデザイナーをやっている従兄弟がデザインしたZIPPOを、レーザー加工機を使ってその模造品を作って驚かせようと思ったのですが、折角なので何か実用的な物として使って貰えればと言う事でUSBのメモリーをそれに仕込もうと思った次第です。イメージとしては杖の中に刀を仕込んだ「仕込み杖」みたいな感じですかね(全然違いますが・・・)。

zippo 使った素材はMDF板で、これの良いところは加工がし易い事、見た目も何だか良い感じ(笑)、そして何より安価と言う事です。レーザーを使ってのカットや加工は試行錯誤の連続で、実際に出来上がるまでに結構な数を失敗して廃棄になってしまう分もあるのです。今回も当初は大きな壁時計を計画していたのですが(形はZIPPOのままで。笑)、データ量が多過ぎる為かエラーが多発してそれは断念し今回のサイズとなった経緯があります。

ただそれにしてもUSBメモリースティックを埋める程のスペースもレーザー彫刻で掘り込めますから、さらに使いこなせればもっと面白い事が出来そうですよね。

zippo1 カットしたMDF板とUSBメモリースティックの固定はエポキシ接着剤を利用し、位置を合わせたらこんな感じに固定します。5分硬化の速乾タイプですからその辺の接着剤を使うよりも早く、かつ実用に耐ええる強度が得られるのでエポキシ系は本当に便利です。これを知ると瞬間接着剤とかはもう必要ありませんよ(大体熱を掛けると剥がれるって・・・)。

zippo3さらに今回一ひねり入れたかったのがUSBスティックに付いているLEDライトの活用で(データをやり取りする際に光っているアレです)、本来であればメモリースティックは筐体の中央に配したいところですが、ブランドロゴの一部をこのLEDで光らせる為にそれぞれの位置を調整しました。なので本来は丸かったピリオドを四角くレーザーカットしています。

ただこのままだとLEDが奥の方にあって光っているのがちょっと判り難いですから、ここにも少し工夫を凝らしてみる事にしました。

zippo2アクリル板を立方体にカットします(って実際は何かをカットして生じた破片なのですが。笑)。

zippo4これを四角くカットした部分に埋め込みます。周りの光を集光?して表面にまで光が届くようになりました。うーん、良いじゃないですか!(実際作業現場もかなり楽しんでます。笑)。

factory (1 - 1)-5で、実際にパソコンに挿してみると昨日紹介した様にこんな感じでちゃんとLEDが光ってデータのやり取りをしているのが確認出来ます。これが見えるだけで「働いてるな~」って安心出来ますよね(私だけかも知れませんが)。

factory (1 - 1)-7開封は本物のジッポーのようにヒンジを軸に開く訳では無いのですが、上の蓋部分にはUSBメモリースティックのキャップを仕込んであるので蓋が落ちる事は無く、ボディを持って上に引っ張ればスポっと抜けるようになっていますし、閉める時はカチっとしっかり嵌ってくれます。ヒンジ部分には穴が空いているのでそこにストラップを付ければカバンなどにも取り付けられますかね。

何よりも16GB分のデータ保管が出来るって実用的な所があるので、これならプレゼントとして迷惑がられる事は無いんじゃあ無いかとは思っています。まあ多分、ですが(笑)。