塗装ブース 作製

factory_47朝出勤して確認してみると昨夜塗っておいた床は無事硬化していました。エポキシ系は攪拌不良で良く硬化不良を起こすので必要以上に混ぜておいたのが良かったようですね。それにしても地割れは先にパテでも入れておけばとちょっと後悔しましたが・・・。

factory_46 そして朝一で奥の壁を塗装しました。ようやく塗装ブースらしくなってきましたね。蛍光灯はまだ半分も入れていないのですがこれでも相当明るいです。床を塗った事もかなり効いているようです。

その後は排気ユニットをフル稼働させ、天井内裏全体を勢い良くエアーブローしてホコリを飛ばしています。いよいよ給気フィルターを取り付ける日も近くなりました。脚立の昇り降りが想像以上にきつく、一日が終わると自転車で50キロくらい走ったくらい膝周りの筋肉が疲労しています。これを見て「俺も独立する時は自分で造ろう!」とかは思わない方が良いと思います(苦)。出来合いのブースを買う方が断然早いし楽ですからトータルで見ると金額的には全く合いませんから、何かしらの志と言うか必要性みたいなのがある場合のみ活きて来ると思います。うちの場合は賃料の安さをカバーする為と(既存のブースじゃここには入りません)、環境汚染になる有機溶剤を根本的に除去したかったと言う事があります。そもそもフィルターで有機溶剤が除去出来る訳では無く、脱臭装置ではその名の通り臭いを取るだけですから意味が無いのです。今回導入した排気装置はそのどちらも搭載していないのに今まででは考えられない方法で有機溶剤を除去(と言うか分子を分解)してしまうのです。ベースは水洗式ですが脱臭剤などは全く入れない、完全に「ただの水」を使うのです。これは「マイクロバブル」と呼ばれる特性を活かしたもので、今までの水洗式のようにその液体自体が悪臭を放ったり濾過を必要としたりしないのです(自ら水に浮かんだカスを拾う必要はありますが)。

ちなみにメーカーからの紹介例としては、

・ VOC(揮発性有機化合物)除去率は96%(※当社測定値)

 改正大気汚染防止法・規則対象施設の基準値もクリア

・排水は、BOD(生物化学的酸素要求量)36mg/Lで基準値の160mg/Lを下回ります

といった事が挙げられています。まあ装置自体は単純なメカニズムなので普通は眉唾物と思う筈で、私も未だ信用しきっていない所もありますが、実際既に稼動させてみて予想以上の結果だと思います。そもそも通常排気ダクトは屋根の上まで伸ばしますがうちはそのまま窓の上から出しているだけですからこれだけで常識から逸脱しているかと思いますので(向かい側には住宅もあります)。

私的に思う「小物塗装」は、ゴミになる筈だった物を再生してもう一度使える物にしたり、市販品を自分好みの一品にして長く大切に使ったりするような事に利用出来れば、と思っている所があります。ただそれによって犠牲になっている事があるのも事実なので、それが払拭出来ればと言うのが長年の願いでありました。まあ綺麗ごとっぽい所があるのでそんなに大きな声で言う事でも無いんですけどね(苦笑)。自己満足みたいな事でもありますので。

factory_48 そして奥の壁には扉を一個設けています。壁の向こうには排気ユニットと給気ユニットがありますが、その中の空いたスペースも使えるようにしています。ただでさえ一階の現場スペースは狭いですから少しでも有効活用しなければならないのです。

factory_49扉を開けるとこんな感じで塗料を作成する場所があります。ちょっと作業台が心許ないのでこちらは後ほどもうちょっとしっかりした物に入れ替えたいと思います。とりあえずは一日も早く通常作業が出来るように、と言うのを優先する事にしますので。

スプレーガンは今はIWATAがメインで、上の方にSATA社のガンもありますが今は殆ど使う事が無いですね。もう2丁口径の大きな下地塗装用のSATAガンがあるのですが(確か口径は2ミリ超え!)、まあ小物塗装では殆ど使う事は無いですからそちらはTACさんに置いて来てしまいました。今作業中のテスタロッサのスプレーパテ塗りに必要だと思いますし(あれから進んだでしょうか・・・)。

取り敢えずは片付けた物を出す事を優先にし、気になる所はあとから徐々に整備していきたいと思います。とにかく早くブースを稼動させたいですね。楽しみです。

 

着きました・・・(憧)

factory_44工場があるのは準工業地帯で昔ながらの町工場から小規模の工場があるような地区なのですが、最近は住宅も増えたので音を出すような作業は18時で終わらせます。なので日中はかなり鬼気迫る勢いで作業していますかね。パソコンモニターに向き合っている時間は昼食時の数分くらいです。

代わりに夜からはネチネチとした作業が始まりまして、本日はようやくエアーのシステムが完成しました。左奥の物は世界の塗装屋が憧れる(笑)SATA社のエアーフィルターです。

エアーはコンプレッサーから出た時点で一度エアーフィルターに通っているのですが(こちらはIWATA製です)、やはりそれだけでは不安なのでさらに高性能なフィルターをスプレーガン手前に設置するのです。昔はエアーフィルター自体使っていないケースもありましたが最近だと気を遣っている塗装屋さんならこれが一般的なスタイルでしょうか。

ちなみに右側のはこちらも塗装業界ではメジャーなIWATAのトランスフォーマーで、こちらは濾過機能というよりはエアーレギュレーター(エアー調整)とエアーホースの接続をメインに、といった感じです。本来であれば先にこちらのレギュレーターを通ってからエアーフィルターに行くのがセオリーでは?と思ったのですが、先日コンプレッサーを搬入してくれた時の業者さん曰くこの順番で良いそうです。

実はSATAのエアーフィルターはもう一基あって、そちらは自宅の作業場に設置していたのですがやはりと言うかどうやら自宅で塗装作業はしないようなので(休みの日まで塗装はしたくは無いようでした・・・)、そのフィルターは工場の二階作業場に設置する予定です。この場を借りてお礼申し上げます(詳しくは公に出来ませんので)。

塗装ブース全景の画像も間に合えば後ほど紹介したいと思います。