ホンダシビックZCエンジンヘッドカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたホンダシビックのZCエンジンヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

現状は黒の結晶塗装が施してあって、

ただ一部に腐食が見られる為、一旦塗膜を全部剥がし、サンドブラスト処理を行った上で、現状と同じ様な結晶塗装の黒塗装を施すよう承っております。ホンダの凸文字部も同様に削り出し、こちらは腐食の進行を遅らせられるようクリアーで筆塗りをしておくようにします。金属素地が露出したところから腐食が進行していく典型的な一例みたいな感じですね。

ボルト固定部とプラグキャップ周りは塗装がされていなくアルミ素地が露出した状態ですが、こちらはプライマーと、ベースコートの黒のみにして薄い塗膜にするように(結晶塗装は塗らないように)します。

参考に以前施工した時の画像で紹介しますね。

この時のような感じで、ボルト当たり面とプラグホール周り・ホースパイプ取り付け部はプライマーを塗った上でベースコートの黒を塗っておくようにします。その他スターレットのヘッドカバーの本塗り時の記事も参考になるかと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

ランエボⅩヘッドカバー 本塗り

先日お預かりしておりましたランサーエボリューションXのアルミ製ヘッドカバーです。全体的にオイルの膜があってヌルヌルしていたのでアルカリ洗浄槽で浸け置きをし、シンナーで洗い流すようにして脱脂清掃を行っておきました。

尚こちらのヘッドカバー、鋳造時に出来たトゲトゲが全体的にあって、

そのまま結晶塗装を行っても問題は無いのですが、ちょっとウェスが当たるとその繊維が引っかかるような感じなので、

#120~#180で研磨して均しておきました。

その後リン酸処理を行い、

よく清掃した後、各部をマスキングして本塗り準備完了です。

ホースパイプ部は一緒にプライマー塗装→ベースコートの黒で塗ろうと思っていましたが、元のメッキは比較的しっかりと残ったので、今回はマスキングをして塗らない事にしました。

と言う訳でまずは全体にプライマーを塗布します。

プライマーは厚く塗る過ぎないよう注意しつつ、入り組んだ箇所もしっかり入るようにします。

そして結晶塗装用の塗料=リンターを塗布します。

比較的しっかりと膜厚をつけつつ、全体的に均一になるように塗っています。

その後、赤外線ヒーターで120℃~170℃30分程の熱を掛けます。

温度にばらつきがあるのは赤外線ヒーターだからで、この場合どうしても上面と側面で温度が変わってしまいますから、規定の温度(120℃20分)より多めになるようにし、この後は温度を一定に管理出来る恒温機(乾燥炉)で二度焼きを行います。

とりあえず一回目の焼き入れが完了です。

全体的に均一に結晶目が出てくれたと思います。

今回は鮮やかな赤の結晶塗装で、日産系の「どす黒い赤」はこれに黒を足した物となります。

今回は凸文字が無いので、二度焼きを行って数日寝かしたら完成となります。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

トヨタ2000GTヘッドカバー塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタ2000GTのヘッドカバー2個分です。この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

現状としては、比較的状態の良い物と、

比較的状態の悪い物となります。

どうやら既に腐食が発生した状態の物に、そのまま上から結晶塗装を重ねたように見受けられます。

ネットオークション等で「サンドブラスト&塗装済み品」 のヘッドカバーが比較的安価で販売されていますが、そもそも下地の状態(塗装前の状態)の画像が無いので、見た目は綺麗でも軽くサラッとしかサンドブラストをしていなければ、この様に腐食は簡単に再発してしまいます。まあそもそもプライマー塗っていない時点でどうしようも無いのですが・・・(私的な見解ですが、金属素地に直接塗れる上塗りは存在しないと思っています)。

元々塗られているのも結晶塗装なのが判ります。

こちらの比較的程度の良い方は、

目が細かくて判り難いのですが、よく見ると一応結晶塗装なのが判ります。

御依頼内容は黒の結晶塗装で、状態が悪い方に関してはサンドブラスト(軽め)も行う予定です。

以前施工した時の画像を紹介します。

この時も2個を同時に御依頼頂いていて、今回の作業内容もこちらと同様となります(追加で一個のみサンドブラストを行います)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。この度も当店をご贔屓頂きありがとうございます!

尚、現在の御依頼状況もかなり多くなっておりまして、納期は大よそ三か月~六か月くらいが目安となっております。フェラーリヘッドカバー結晶塗装のお問合せが非常に多いのですが、さすがに六か月間お待ち頂くのは難しいようで、ご不便をお掛けして申し訳御座いません。何卒御理解頂けますようお願い申し上げます。

RB26→RB28タイミングベルトカバー加工&塗装 完成

先日本塗りを終えていた日産スカイラインのRB26エンジン用タイミングベルトカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

最初に切り離しておいたシリコーンシーラーを、同じ素材の接着剤を使って貼り付けます。

その後数日寝かしたら完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な状態だった物に、

サンドブラストで素地調整を行い、

元々あった「6」を削り落とし、

新たに「8」の切り文字を接着しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

凸文字部分はベースコートの黒を塗装後に研磨してアルミ地を光らせ、

最後のトップコート=クリアーを一緒に塗っています。

貼り付けた切り文字の固定は高強度の構造用エポキシ接着剤を使い、

その周りにはエポキシプライマーサーフェサーを塗って隙間を埋め、

さらにウレタンサーフェサーで形を整えています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

ちなみにこちらのオーナー様は去年の今頃にも同型パーツを「結晶塗装の黒」で御依頼頂いておりまして、ただその後車体が火災に遭ってしまったようで、この度新たな車体への取り付けパーツとなります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠に有り難うございました!

RB26→RB28タイミングベルトカバー 本塗り

先日サフェ研ぎを行っておいた日産スカイラインのRB26エンジン用タイミングベルトカバーです。

こういった形状でサフェ研ぎを行った場合はどうしても金属素地が露出する箇所があって、

そのまま上塗りを行ってしまうと後で腐食やブリスターが発生してしまうので、

スポット的にプライマーを塗布しておきます。

恐らく殆どの塗装店(塗装屋)では「これくらいなら」と言う事でそのまま上塗りを行うと思いますが(実際私も雇われの時はそのまま塗っていました)、自分でやった事に対して長きに渡って責任を取らなければならない立場になってからは些細な事でも時間を割くようになりました。

裏側は装着すれば見えなくなりますが、

そのままだと格好悪いので、ベースコートの黒を塗って艶消し黒仕上げとしておきます。

裏側に塗ったベースコートが乾いたらひっくり返し、

続けて表面にベースコートの黒を塗ります。

しっかり乾燥させたら凸文字の周りをマスキングし、#240→#320→#400→#500→#800→#1300の空研ぎでアルミ素地を光らせます。

よくエアーブローし、タッククロス(粘着剤が塗布された不織布)を使って研ぎ粉が残らないよう清掃し、

アルミ素地が露出した箇所に密着剤を塗布し、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

ちなみにこの時期はブース内の気温が上がるので、本塗りの際にはクーラーをつけて雰囲気温度が30℃以下になるようにしています。

塗装に使用するエアーは当然エアードライヤーやフィルターを通ったクリアーなエアーですが、高温・高湿度下の環境での塗装は思わぬトラブル(ワキやブリスターやエアー噛み)が発生し易くなりますし、作業者(私)のストレスも大きくなるので、出来るだけ良い環境で作業が出来るようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!