Lancer EVOLUTION Engine Cover

三菱ランサーエボリューションのマグネシウム製ヘッドカバーです。いつもご贔屓頂いている業者さんからご依頼頂きました。

マグネシウム素材は一旦腐食が始まるとそれの修正には非常に手間とコストが掛かる為、塗装する際には新品をご用意頂いています(やってやれない事は無いのですが下地処理費だけで新品部品が何個か買えてしまう事になるので余り現実的ではありません)。

今回は塗装と、またヘッドカバー天面の凸文字やフィンなど全て削って平滑にするよう承っています。

新品時の塗装は肌が悪く、凸文字の周りはラインも凸凹になっているので今回はこの辺も払拭したいと思います。

 最初はアルミ用砥石の電動グラインダーで粗研ぎを行います。

上の3本ラインやMg(マグネシウム)の凸マークも削り落とします。

砥石グラインダーは傷が深く入ってしまうので寸止めくらいで止めておき、

その後シングルアクションサンダー#120→ダブルアクションサンダー#120→#180で均し、当て板を使って手研ぎ#180→#240でラインを整えます。

その後全体の足付け処理を行い、耐食性の高いプライマーを塗布します。

元々新品時に塗られている塗装は2コートキャンディーカラーで、塗膜の厚みが薄い為か経年で腐食が発生するので、今回マグネシウム素地を露出した以外の箇所にもしっかりプライマーを塗っておきます。

続けてベースコート→トップコートを塗って本塗り完了です。

塗色は三菱純正のランスブルー(カラーコード:T36)となります。

後で磨き処理が出来るような形状では無いので(凸凹しているので)、レベリング性の良いクリスタルクリアーを使用しています。

スプレーガンの使い方は「塗装面に対して垂直」が基本ですが、この様な形状でそれを行うのは物理的に難しいので、敢えてスプレーガンに角度をつけて多方向から塗る事で死角を無くすようにしています。

塗り難いプラグホールの内側やその周りはスプレーパターンを一番細くして狙い撃つようにし、円は「八角形」と考えて塗っています。縦縦横横斜め斜めといった感じですね。

その後一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させさらに数日寝かしたら完成です。

完成画像はサイズの縮小以外は未加工となります(作業中の画像はシャッタースピード優先で暗くなってしまう場合があるので明るく加工修正する場合があります)。

この辺は純正だと色がちゃんと塗られていませんが、再塗装の際にはしっかりベースコートもクリアーも入れるようにしています。

こちら側は「EVOLUTION」の凸文字があった箇所ですね。

本来ならこの時のようにプライマーとは別に「サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」の行程も入れたいのですが、

そうなるとかなりのコスト高になってしまうので、サフェの研磨作業を省きウェットオンウェットで仕上げるようにしています。

ただしこの場合多少の艶引け(肌荒れ)が起きてしまうので、

目立つ天面は磨き処理も行っています。

この度も当店をご利用頂き有難うございました!

スイフトハイマウント&バックフォグ塗装承ってます

先日到着しておりましたスイフト純正のバックフォグとハイマウントストップランプです。こちらのオーナー様は現在同車テールランプの塗装も御依頼頂いている方で、この度の追加御依頼誠にありがとうございます!

ハイマウントストップランプはクリアーレンズタイプで、こちらを「透過性の赤=レッドキャンディー+極薄のスモーク」(テールランプより薄めのスモーク)で承っています。また細かいニュアンスとしては「裏が黒いルーフスポイラー下にランプがあり影になっているため極薄めで」といった事も伺っています。

バックフォグは「極薄スモーク」で、こちらも細かいニュアンスとしては「テールランプに比べ赤い色が濃いのでこちらも極薄めでいいかなと」と伺っています。またいずれもテールランプと同様クリスタルクリアーへの変更で承っています。

どちらも以前施工した事例がありますので参考としてそちらを紹介します。

この時はテールランプと同じくらいの濃さのスモークにしていますので、今回はこれより若干薄くする感じをイメージしています。

こちらは元々赤いレンズのバックフォグで、極薄いスモークを施しています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

レンズ等透過性塗装 下準備

先日に引き続き、次の透過性塗装のターンで本塗り予定のテールランプ等レンズパーツです。テールランプは裏側のマスキングを行いました。

フチを#500程度、表面は#800~#1300程度の番手の布状研磨副資材(アシレックススカイ→レモン→オレンジ)で足付け処理を行います。

アクリル素地の研磨作業では細かい粉塵が発生するので、ファンを回して作業場の空気が流れるようにします。エアーブローの際も風上から風下(排気口)に向けて行います。

塗装料金は被塗面のサイズによって変わりますが、それ以外に「塗り難さ」=複雑な形状にも関係しています。

例えば今回のGRヤリスは溝が多いので足付け作業は非常に厄介です。コシの強いナイロンブラシとシリコンオフ等も使って細部も処理します。

今回のターンでは平面的なレンズは一つもなく、どれも多少なり溝のような形状があり、その部分もしっかり足付け処理をしておきます。

この後は本塗りのタイミングが来るまで埃が着かない場所(恒温器の中)で保管しておきます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボヘッドカバー塗装 完成

先日下塗りを行っていたランサーエボリューション純正のマグネシウムヘッドカバー、フェラーリロッソコルサ(カラーコード:300)で完成です。

最初の状態も紹介します。

元々は2コートのキャンディーレッドで塗られた新品状態で、

予め凸部を研磨してマグネシウム素地を露出させ、

一旦全体に腐食防止の為のエポキシプライマーサフェーサーを塗布し、

フェラーリロッソコルサで本塗り(下塗り)を行いました。

その後凸部を研磨してマグネシウム素地を光らせ、

部分的に足付け処理→クリアーを塗りました。所謂「プレスライン暈し」ですね。

こちらのMgマーク(マグネシウムマーク)は研磨後に筆でクリアーを塗っています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

こちらはいつもブレンボキャリパー塗装の御依頼を頂いているショップさんで、無事納品も完了しております。この度も当店をご利用頂きまして誠にありがとう御座いました!

ランエボヘッドカバー 下塗り

いつもの業者さんからご依頼頂いているランサーエボリューション用のマグネシウムヘッドカバーです。

マグネシウム製ヘッドカバーで中古品の場合は腐食が発生している場合が殆どで(態度が良さそうに見えても塗膜の下で既に腐食している)、その場合は当店のサンドブラストでは浸食された奥まで削り落とせない可能性が高い為、より強力な直圧サンドブラストを行ってくれるブラスト専門店へお願いしています。

ただそうすると往復の送料、またその後浸食された箇所を埋めるなどの下地処理を含めると新品部品が2個くらい買えてしまう金額になってしまうので、素地の粗さを隠してくれる結晶塗装では無く、今回のように艶あり仕上げで行う場合には新品未使用品を御用頂くのが基本となります。

マグネシウム合金はアルミの比じゃないくらい腐食し易くさらに再発し易いと言う事もあり、再塗装するにはかなり厄介な素材なのです。

今回はMIVEC TURBOの凸文字を鏡面状仕上げで承りました。

ただしマグネシウム素地を露出したままではやはりそこから腐食が発生し易いので、この部分も一緒にクリアー塗装を行うようにします。

またマグネシウム合金の場合は通常使うプライマーでは相性が悪いので、それの対応として本塗りを2回に分けて行うようにしています。

まずは凸部を#120で粗研ぎをしておき、

全体の足付け処理→脱脂清掃=スプレーガンにシンナーを入れて上から下に洗い流すような方法で汚れや油分を除去し、全体に耐食性の高いエポキシプライマーを塗布します。所謂ウェットオンウェットですね。

2コート程塗ってマグネシウム素地が露出している箇所をしっかり覆いつくしたら、

ベースコート塗布(フェラーリロッソコルサ:300)→トップコート(クリアー塗装)を行って1回目の本塗りが完了です。

今回はベースコートにもハードナーを添加し、トップコートは常温で硬化するタイプのスタンドックスVOCエクストリームプラスクリアーを使いました。他にも塗りたい物があった為ですね。

通常のクリアーなら熱を入れてさらに数日寝かして締まりきりを待ったりしますが、このクリアーは空気中の湿度と反応して非常に硬化が早い為、塗った後に熱を入れずともそのまま持って帰れます(乗って帰れます)。

デメリットもあるのですが、場面ごとに使い分ければ非常に効率的に作業が出来るのでかなり重宝しています。情報を教えてくれた愛知の塗装屋さんと、わざわざサンプルを用意してくれた川崎の塗装屋さんには非常に感謝です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。次は凸部を研磨してマグネシウム素地を露出させ、部分的にクリアーを塗ります(所謂プレスライン暈しですね)。どうぞもう少々お待ちくださいませ!