BMW R1200RTトップケース&パニアケースカバー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたBMW R1200RTの純正トップケースカバーとパニアケースカバーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

トップケースカバーは状態が良かったのでそのままで、パニアケースカバーの方は傷があったので下地処理を行ってからの上塗りとなっています。

また今回は残るパニアケースとの色違いを防ぐ為、調色作業も承りました。

最初に外しておいたBMWのエンブレムは元通り貼っておきました。

 色はBMW MOTORCYCLES純正のALPINWEISS III(カラーコード:300)となります。

 画像はどれもサイズの縮小以外は未加工となります。

 塗装前に外しておいたトルクスネジは元通りに締めておきました。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW R1200RTトップケース&パニアケースカバー 本塗り

 先日サフェーサーを塗布しておいたアルピンホワイトⅢのBMW R1200RTパニアケースカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

 既に足付け作業は終えているので、サフェーサーを塗った個所のみ研ぎ作業を行い、よく清掃をしたら台にセットして本塗り開始です。

 トップケースは恐らくマスキングの為にネジ穴にトルクスのネジ(恐らく純正ネジ)が着いていましたので、そちらは一旦取り外し、適当なボルトに入れ替えておきました。最後に元に戻しておきます。

 まずはベースコートを塗布します。調色して作った色は200cc程で、最初からそれを使うと足りなくなってしまいますから、まずは配合データで作った色で隠蔽するまで下色として塗ります。

 おなじくセンターカバーも同色にします。

 STANDOXの白は隠蔽力が弱いので、下色として3コートしっかりウェットに塗り、最後に調色済みの白を1.5コート(1ウェットコート+連続してミッドコート)塗り込みます。

大抵はここで昼休憩にして、しっかり1時間以上のフラッシュオフタイム(コート間の感想時間)を設けます。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 今回は残った反対側のパニアケースとの差が出ないよう、通常クリアー(STANDOXイージークリアー)でのご指定となります。

 塗り方はクリスタルクリアーと同様、1コート目を塗ってから15分程のフラッシュオフタイムを設け、さらにもう1コートの合計2コートを塗っています。

フチも見える筈なので、色とクリアーは裏側に回り込むように塗っています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW R1200RTトップケース&パニアケースカバー 下地処理

 先日調色作業を終えていたアルピンホワイトⅢのBMW R1200RTパニアケースカバーです。

自家塗装されていた個所の塗料をシンナーで落とし、残っていた傷や、その他の飛び石傷を#240~の水研ぎで削り落とします。

 その後は全体を#800の水研ぎで旧塗膜の肌を均し、#800のスコッチとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。

 裏側の汚れも清掃しておきます。ネジ穴に貼ってあったガムテープは一旦剥がしていますが、本塗り時にネジ穴部分はマスキングしますのでご安心下さいませ。

 その後よく乾燥させ、脱脂処理を行います。

 プラスチックプライマーを塗り、サフェーサーを塗布します。既に全体に足付け処理がされているのでサフェーサーを塗る範囲は自由ですが(足付け処理をしていない個所に塗っては絶対に駄目です)、当然研ぐ手間もあるので、マスキングをして傷の範囲に留めます。

ちなみに今回程度の傷でも、修理塗装の際には部分的に塗装を行うより、カウル全体を塗った方が間違いがありません。塗装はパネル全体に塗るよりも、スポット(部分的)に塗る方が余程大変で難しくなります。

よくあるのが「自転車を倒して傷が付いてしまったのでそこだけ直したい」といったお問い合わせですが、当店の修理方法だと、大抵の場合でフレームの新品金額を超えてしまいます。傷が小さいからといって3万円くらいで直ると思うのが一般的なようですが、車の塗装屋さんからするとそれでは採算が合わないのが判っているので、基本的に受け付けていないのが一般的かと思います(技術的に出来ない訳では無く、色々面倒なのでやりたくないと言う事です)。

しかも最近の自転車フレームの塗装は足付け処理がされていない(削ると艶のある塗膜が出て来てフェザーエッジが出せない)為、10年くらい経ったフレームは怖くて手が出せません。昔流行った密着剤を使った色替えオールペンのような感じで、ガムテープを貼って剥がすとクリアーまで剥がれる!と言う状態では手の出しようが無いのです。そうなるともう総剥離しかありませんので・・・。

 こちらは一緒にご依頼を頂いているトップケースカバーです。艶消しクリアー仕上げなのでサラッとしていますが、実は余り肌が良くないので(凸凹しているので)、

 やはり最初に#800の水研ぎで肌を均しておきます。以前足付け処理だけで本塗りをして酷い目に遭いました(1コート目を塗った時点で気づいたので研ぎ直しました)。

その後はスコッチとナイロンブラシ、ウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。裏側にも回り込むようにして塗るので、フチの裏側まで足を付けておきました。

この後はサフェーサーに熱を入れて硬化させ、そちらを研いだら本塗りとなります。ただ単体で熱は入れませんので(採算が合わない&環境に良く無い)、もう少し先になるかと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW R1200RTトップケース&パニアケースカバー 調色

 先日お預りしておりましたBMWR1200RTの純正パニアケースカバーです。今回は調色作業を承っていますので、その前にまずはエンブレムを外しておきます。主に裏側をドライヤーで温めて、隙間から先の曲ったヘラを差し込んで押し込みます。

 今回はオーナー様自ら自家塗装をされていた部分があるので、まずはそちらを除去しておきます。ラッカー系のようなのでシンナーと刷毛で洗い流すようにしてウェスで拭き取ります。

 その後コンパウンドとポリッシャーで磨いて汚れを除去しておきます。

 配合データから作製した色を基に、白・オーカー・オキサイドレッド・ブラックで微調整を行っていきます。

 白は簡単なようで非常に難しい色の一つで、と言うのもクリアーを塗る前と塗った後で色が変わるので(黒くなるので)、調色時も同じようにして色を確認する必要があります。今回は「こちらに残されたパニアとの見た目の差が出そうですので」と言う事でイージークリアーでご指定を頂きましたので、調色にもそれを使います。

ちなみに以前車を塗っていた時には予めスプレーガンにクリアーを入れっぱなしにした物を用意していましたが(ハードナーは入れないのでそのままで大丈夫です)、今は目調色をする事自体機会が少ないので、そのシステムは使っていません。

ただ塗装屋さんなら判ると思いますが、毎回クリアーを塗ると結構な時間が掛かってしまう為、

 その間は別の事をしています。

今回はパニアケースについていたエンブレムも傷が付いていたので、

 シルバーをタッチアップして目立たないようにしておきました。

 と言う訳で調色作業が完了です。

 色(ベースコート)は塗ったばかりの時は白く、時間の経過と共に暗くなっていきます。これはクリアーも同様で、塗った直後は白く、その後黒くなっていく傾向があり、一回色を見るだけでも結構な時間が掛かります(早くて15分くらいでしょうか)。

 白は特にずっと見ていると一体何が違うのかが判らなくなってしまうので、色板の位置を変えたり環境を変えたり(屋外でも見ています)、途中に休憩を入れたりするようにしています。

 今回は色を作っている内に「白い白」「黄色い白」「黒い白」の3種類が出来たので、それらを混ぜるようにして色を近づけていきました。画像の色板はどれも同じ物です。

ベースコートの時点で20回くらい、クリアーを塗ってからは10回くらい、合計30回くらい色の調整~確認をしています。

それではまた作業進行しましたら紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW R1200RS パニアケース装着されました

 先日完成しましたパニアケースが装着されまして、オーナー様に許可を頂いて撮影をさせて頂きました。今回は土台に着いた状態でお預りしましたので、完成時にそのまま車体に装着して帰る!と言う事が可能だったのです(ただその場合別途保管費として一個¥5,000の費用が掛かってしまいます)。

装着前の車体の画像は無いのでパニアケースだけ紹介をさせて頂きますね。

元々は艶消しのグレーメタリックカラーで、ケースだけ外れて転がってしまい全体に傷がついてしまったとの事で、傷の修理と、ボディ同色のALPIN WEISSⅢへの塗装で御依頼を頂きました。

 トップケースはグレーのままなので、それと比較をするとパニアケースが白くなってイメージが変わったのが判り易いかと思います。車体との一体感が増してボリュームが大きく感じられるようになりました。

 元々白系の色がフロント周りに寄っていたので、車体全体で見た時の配色のバランスも凄く良くなったと思います。むしろどうして純正でこの仕様がないのかが不思議です(四輪車の場合はマイナーチェンジでモールをボディ同色にした仕様を後から出す事がよく見受けられますが)。

同車種のオーナーから見ると同色の仕様が無いのは良くご存じなので、きっと二度見をされる事かと思います。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!