先日お預かりしておりましたポルシェ964ブレンボキャリパー一式です。
既に発送まで完了しておりますので、作業内容を纏めて施工例として紹介をさせて頂きます。
元々はこのような状態だった物を、
いつものブレーキ屋さんにて洗浄~サンドブラスト~マスキングまでを行って貰いました。
正面の凸凹した部分は除去するよう承っておりますので、まずは電動グラインダーとアルミ用砥石で粗削りし、その後#80→#120のシングルアクションサンダーで研磨します。
一部凹んだ部分があるので、そこにはエポキシパテ(3Mパネルボンド)を充填し、この後60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。
パテを削り、さらにキャリパー全体を研磨します。
その後表面以外を養生し、
エポキシプライマーサーフェサーを塗布します。この後再び60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
エポキシプラサフを研磨します。最初は当て板を使って#320→#400でライン出しを行い、
その後布状研磨副資材の#500~#800相当(アシレックススカイ~レモン)を使ってペーパー目を均します。
よく脱脂清掃し、いよいよ本塗り準備完了です。
まずは全体にプライマーを塗布します。
その後ベースコートの黒を塗り、よく乾燥させたら、
塗膜を厚くさせたくない箇所をマスキングします。
所定の位置にPORSCHEロゴのマスキングシートを貼り、ベースコートの白を塗布します。白はいつもの通りVW社のキャンディホワイトを使いました。
ここまででベースコートが完了です。
そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。
全体的に深い傷や打痕が多いキャリパーでしたが、正面部分はしっかり下地処理を行う事で綺麗に見れると思います。
キャリパー全体にサーフェサーを塗って研磨すればさらに仕上がりは良くなりますが、コストがこの倍くらいになってしまうので、そこまでの事をする事は殆どありません。
もしくは二度塗りという方法もありますが、ブレンボ純正のシャープさが損なわれてしまう恐れがあるので(ボテっとしたりデロデロした仕上がるになるので)、装着して見える所だけをビシっと仕上げ、その他は無用に膜厚を着けないようにしています。
その後しっかり熱を掛けて塗膜を硬化させ、正面部分に磨き処理を行って完成となります。
各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。
凸凹だった部分がフラットになっています。
正面を削る場合は別途そちらの費用が必要となります。ご希望の場合はお問合せくださいませ。
この度も当店をご利用頂き誠に有難うございました!