RB26→RB28タイミングベルトカバー サフェ入れ

先日アルミ板から切り出した「8」を取り付けておいた日産GT-R用RB26エンジンタイミングベルトカバーです。

「8」の厚みは3mmで、このままだとこれだけ出っ張ってしまっていますから、

#120で研磨して高さを合わせます。ちなみに土台自体がカーブしているので「8」は同じ厚みでは無く、右側が少し分厚い感じになります。

フチに筆塗りしたエポキシプライマーサーフェサーを研磨します。刷毛目の段差を均しつつ、足付け処理を行うといった感じですね。

その後よく脱脂清掃し、台にセットします。

サンドブラストしたのに汚く見えるのは、その後行ったリン酸処理による物です。

裏側もリン酸処理してあります。サンドブラストだけで十分ではありますが、洗浄を兼ねているところもあります。

ついでに私物(バイクのトップブリッジのネジ)もプライマーを塗らせて頂く事にしました。買ったのが4月で、本体は既に結晶塗装をしてありますが、こちらはようやくプライマー塗装まで漕ぎつけました。どうしても自分の事は後回しになってしまいますね…。

まずは裏側にプライマーを塗布し、

続けて表側にもプライマーを塗布します。

プライマーは金属と塗料とを密着させる事と、腐食(錆)を防止する効果があります。

続けてサーフェサーを塗布します。

サフェ自体にもプライマーの効果はありますが(プラサフ=プライマーサーフェサー)、厳密にはそれだけではプライマーの効果が低いので、サフェの前にそれを単体で塗るようにしています。ディーラーの内製工場(一応メーカーの集中センター正社員)で働いていた時はこんな事はせず直接サフェを塗っていて、その後ISOを取得する為と、塗料メーカー(当時はDUPONT)のライフタイムワランティー(塗膜永久保証)のプログラムに参加して「プライマーは必須」と言う事を習いましたが、結局採算性優先の状況&個人で責任を負わない状況では、誰もそんな事をしていなかったのが現状でした(特にその後社内外注さんが入って来て、さらに効率優先の姿勢が顕著になりました)。

 

その後独立して全ての責任を私一人で負うようになると、自然と「どうやったら問題なく長持ちする塗膜をつくれるか」と言う事を考えるようになりました。今の時代では当然だと思いますが、昔は足付け処理とかしないまま(安易に密着剤を使って)塗装するような場面が結構よく見られたんですよね。

サフェはこの後の研ぎでライン出しを行う役目があるので、しっかりウェットコートで5回程塗り重ねました。一度に厚く塗るとトラブルが起こるので、コート毎に15分程度のフラッシュオフタイム(コート間の乾燥時間)を設け、1時間以上掛けて塗っています(雇われの身だったらこういった小物にサフェを塗るだけで1時間以上掛けていたらクビになるか相当な陰口を言われていると思います)。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!