先日旧塗膜を剥離しておいた日産GT-R用RB26エンジンタイミングベルトカバーです。
表面の素地には腐食があり、裏面には溶剤では取り切れなかった塗膜が残っているので、
一度出来た腐食は浸食されたその根元の奥に残る為、サンダーを使っての表層だけの研磨だと残った腐食が後から再発する可能性が高いのでNGです。
その後リン酸処理を行います。また新たに取り付けるこちらの「8」も一緒に行います。
使用するのは3M社のDP460 オフホワイトで、「優れた強度と高い耐衝撃性、耐疲労性を備え、厳しい接着条件を満たすことができます。多くの用途でボルトやビス、ネジ、リベット、スポット溶接の代わりに使用することができます」といった優秀な接着剤となります。
出来るだけ強く抑えたいのですがズレると大変な事になるので、細いマスキングテープを上からそっと落とすようにして貼っていき、数を重ねて圧力をかけていきます。
その後60℃30分程の熱を掛けて硬化を促進させます。冷めるとカッターでは歯が立たなくなってしまうので、熱々で柔らかい内に、
「折角隙間が埋まっているのに勿体なくね?」と思うかも知れませんが、固まってしまうと切削性も非常に悪くなるので(アルミの方が削れてしまうので)、大丈夫そうな感じでも余分はしっかり除去しておきます。
その後は改めてエポキシサフェをフチに塗っておきます。こちらもビスフェノールA型なので通常のサーフェサー(ウレタン系)に比べると切削性は悪いですが、削れない事は無いのでまだマシなのです。「だったらここはウレタンサフェで良くね?」と思うかも知れませんが(しつこくてすいません…)、当店ではアルミに直接ウレタンサーフェサーは塗らないので、それ単体で防錆効果が高く且つ厚塗りが出来るエポキシ系サーフェサーを使っています。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!