ロボット「Robi」&「Q-Bo」白系パーツ 本塗り

 先日下準備をしておいたディアゴスティーニ社製のロボット「Robi」と「Q-bo」の外装パーツ一式の内、白系パーツ27点となります。

 パーツ毎に塗装の仕様が若干変わるので、それぞれを別けて配置しておきます。

 よくエアーブローをし、プラスチックプライマーを塗布します。

 作業内容書に沿ってベースコートを塗布していきます。

 今回塗る白はGENERAL MOTORS社の「WHITE DIAMOND」(カラーコード:800J )となります。尚、足の裏などの赤茶系パーツは先日完成していて、黒パーツはまだこれからとなります。

 元の白の上に似たような白を塗るのでそんなにタップリ塗る必要が無いかも知れませんが、ちょっとした汚れなどがあるとマズイので、いつもの通り完全隠ぺいするまで塗ります。4コートといったところでしょうか。

ベースコートを3コート程塗った時点で表面を#1500相当の布状研磨副資材(アシレックスピーチ)で撫でるようにして研ぎ、塗装面についた細かい毛埃等を取り除きます。軽い中研ぎみたいな感じですかね。

その後除電ガンで静電気を取りつつエアーブローをして埃を飛ばし、弱粘着質のついた不織布(タッククロス)で被塗面を撫でるようにしてエアーブローで取れない埃を取り除き、さらにエアーブローをすると言う事を数回繰り返します。静電気の発生する冬は夏場以上に気を遣います。

 本塗り時は埃の出ない不織布のツナギ(DUPONTのタイベック)に着替え、床には水を撒いてブース内に残った埃が舞わないようにします。色を塗っている時間よりも、ホコリが付かない為の対応をしている時間の方が遥かに長かったりします。

 艶消しクリアーの準備を行い、最後のベースコート(4回目)を塗ったらそのままじっと動かず、十分なセッティングタイム(乾燥時間)を設けた後、クリアーを塗ります。

 クリアーは艶消しですが、いつもの艶有りと同様2コート行います。

 ただし細かいディテールを崩さないよう、いつもよりシンナーの希釈量を多くしています。

 その後一時間くらいすると画像のように艶が消えています。

 ただしこの状態でもホコリが乗るとそのままくっ付いてしまうので、十分に指触乾燥するまでファンを回し続けます。

 艶消し仕上げは磨き処理が出来ないので(艶が出てしまう為)、艶有り仕上げよりも神経を使います。

この後一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて完全硬化させます。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロボット「Robi」&「Q-Bo」白系パーツ 下準備

 先日お預りしておりましたディアゴスティーニ社製のロボット「Robi」と「Q-bo」の外装パーツ一式の内、白系パーツ27点となります。

まずは#800相当の布製研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理を行います。

 塗装工程で意外に面倒なのが脱脂処理で、手の届きにくい個所は結構おざなりに処理されてしまいがちですが、このように脱脂用溶剤を貯めた容器を使うと簡単&確実に行う事ができます。

 こちらは多少使い込んだシリコンオフで、まずこの中でジャブジャブと洗い、

 その後綺麗なシリコンオフで同じように洗います。

 その後は綺麗なウェスで拭き取り、エアーブローをして隙間に残ったシリコンオフを弾き飛ばし、さらに綺麗なウエスで拭き取ります。

またこの時にマスキング&固定用のネジを穴に差し込んで置きます。

 ピニオンギアが入る穴にも塗料が入らないようマスキングをしておきます。

 穴に挿したネジをワニクリップで掴み、さらに芯棒に固定します。被塗物が自分の体(手)に近い状態でスプレーするとゴミが着く可能性が高くなりますし、また台に置いた(挿した)時も自分より高い位置にしておけばゴミの付着を防げます。

 前回のご依頼時と同様、各パーツは塗る範囲をご指定頂いていますので、

 それぞれが一目で分かるよう、色の着いたシールを貼っておきます。

この後は一旦埃の付かないところに保管し、ブース内を清掃した後に本塗りに挑みます。静電気の発生し易いこの時期に、磨きで処理が出来ない艶消し仕上げはどうしても気を遣います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ロボット「Robi」&「Q-Bo」赤茶系パーツ塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたRobiの茶色系パーツの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

元々の脚はもっと朱色っぽい色の着色樹脂で、胸のパーツの色とも違っていました。

ちなみにこちらは前回ご依頼頂いた時の画像で(今回のご依頼品は2台目です)、この時とも色が違っているようです。

 色はRALカラーの「OXIDE RED」(カラーコード:3009 )で、

 クリアーは2液性のアクリルポリウレタン艶消しクリアーとなります。

 奥にあるパーツには無数の小さい穴が開いていて、恐らくはこの奥にスピーカーがあって音が出る部分になるのだと思います。

 こんな感じで胸の上の方、口元の下あたりに装着されます。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。残りの白と黒パーツもタイミングが来次第作業着手致しますので、どうぞもう少々お待ち下さいませ!

ロボット「Robi」&「Q-Bo」赤茶系パーツ本塗り

 先日お預りしておりましたディアゴスティーニ社製のロボット「Robi」と「Q-bo」の外装パーツ一式の内、赤茶色のパーツ4点となります。

バリやパーティングラインについてはオーナー様が予め処理されていますので、当店で行うのは「脱脂→足付け処理(バフレックスレモン空研ぎ)→脱脂」といった作業となります。

オーナー様に用意して頂いたネジを使ってネジ穴をマスキングします。色は前回使った配合データをそのまま利用して作製します。

 またそのネジをワニクリップで掴むようにして芯棒に固定し、台に挿せるようにします。

 良く脱脂清掃し、エアーブローをしたらプラスチックプライマーを塗布します。

 その後ベースコートを塗って艶が出た時に気が付いたのですが、足の裏側が結構凸凹で、#600→#800の耐水ペーパーと当て板を使って水研ぎをする事にしました。そう言えば・・・と思って昔の記事を見たら確かに前回もそうしていたようです。

 足裏のパーツはその後再びプラスチックプライマーからやり直し、最後に艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。

艶消し仕上げなので凸凹はそんなに目立たなかったかも知れませんが、途中で気が付いて良かったです。

艶消しクリアーも前回と同様通常よりも希釈率を上げ、細かいディテールや穴が埋まらなようにしています(塗装自体はいつも通り2コート行っています)。

この後一晩寝かしたら60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

他に白いパーツと黒いパーツが大量にありますので、そちらも進行次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

ロボット「Robi」&「Q-Bo」塗装承ってます

 先日到着しておりましたディアゴスティーニ社製のロボット「Robi」と「Q-bo」の外装パーツ一式です。こちらのオーナー様は以前もほぼ同様の内容でRobiの塗装を承っておりまして、今回は二体目のご依頼となります。この度もご贔屓頂きまして誠に有難う御座います!

以前のロビについては作業内容を纏めて施工例のページにて紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

Robi Robot

「Q-Bo」についてはこちらのRobi2のオフィシャルサイトで紹介していますので宜しければご参照下さいませ。ロビとおしゃべりをするロボット(!)のようです。

 色は前回と同じで、基本的には「既存の色と同じ色で塗装する」という内容となります。一見無意味な感じもするのですが、既存の部品は塗装では無く樹脂自体に顔料(染料)を入れた「着色樹脂」の為、色ムラがあったり、隣の部品に色が移ってしまう(ニジミ)が発生したりするそうなのです。

 前回完成した時から既に「次は二台目を」と伺っていましたので、使用した配合データは全て記録して残しておきました(同じ色でもデータが何種類かある場合があります)。

 白パーツは全部で27点となります。

 こちらもフォルダに保存しておいたデータを印刷しておきました。

 作業内容は前回と同様で、ギア部などには塗料が付かないようにマスキング等を行うようにします。

 黒系パーツは全部で32点となります。こちらの色はSTANDOXの原色黒(MIX571)をそのまま使用します。またトップコートは前回と同じく艶消しクリアー仕上げとなります。

 パーティングライン(成型時の合わせ目)などは既にオーナー様自ら処理をされていますので、基本的には足付け処理のみ、またそのままだとマズそうな個所は研磨等で対応します。

一応テスト用の予備パーツと、ネジ穴マスキング用のネジもご用意頂いています。

尚、首周りにある水色のマフラーと耳の茶色い部分については、前回のご依頼時に2セット塗らせて頂いているので今回は必要無かったのだと思います(画像は本件とは関係無く私物です)。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!