先日お預かりしておりましたシュアSM58ボーカルマイクとPearlドラムスティックです。その後完成してお納めしていて、改めて施工事例として作業内容を纏めて紹介します。
ドラムスティックについては固定箇所の関係から2回に別けて塗装を行ないます。こちらは#320→#800で足付け処理を行っています。元々プリントされていた「Pearl」等のロゴは削れて無くなっています。
マイクとグリルはいつものようにベースコートを塗布します。色はブガッティ・ヴェイロン「ティファニー・エディション」に採用されたTIFFANY GREEN(カラーコード:V603)となります。「ティファニーブルー」の名称は商標権があるみたいですが、自動車のボディカラーに設定された色を塗るのは何ら問題ありませんから、これを教えて頂いた塗装屋さんには感謝です!
ドラムスティックの方はある程度の所で暈すようにして一旦芯棒から取り外し、
よく乾燥させた後、最初に塗った先端部をマスキングします。色は塗っていますがここはクリアーを塗らず、この後の塗装で固定部として使う為ですね(どの道スティック先端は使えば塗装が剥がれてしまうので)。
また今回はロゴ入れも承っていますので、そちらの準備もします(当然ですが先にやっておきました)。
デカールにまず少しサイズを大きくした白(特色ホワイト)を印刷し、続けてマゼンタを印刷します。フチを白くする感じですね。
デカールはシールと違ってそれ自体では強度がないので、必ずトップコート=クリアーを塗る必要があります。
そしてこちらのドラムスティックはつや消しクリアーとなります。
艶ありと同様ウェットで2コート塗りますが、こちらは徐々に艶が消えていきます。
今回ドラムスティックを艶消しにした理由としては「木目」を目立たなくする為で、もしこれが艶あり仕上げの場合は別途サーフェサーやパテ等でこれを埋める作業が必要となり、かなりコストが上がってしまいます(塗装費と同等かそれ以上となります)。
今回はこれを艶消しとする事で木目を目立たなくし、またクリアーを塗っていない箇所との境界を目立たなくしました。
その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。
最初の状態も紹介します。
同じくティファニーグリーンの艶消しクリアー塗装仕上げとしました。
その後オーナー様より「本日、マイクとドラムスティックを受け取りました。想像以上の出来映えで、御社へ塗装を依頼して本当に良かったと思っております。」とのお言葉も頂戴しました。
この度のご依頼、誠に有難う御座いました!