レンズ系透過性塗装 下準備

次回透過性塗装のターンで本塗り予定の、テールランプ等レンズ系パーツです。


スイフトテールランプ塗装承ってます

NDロードスターテールランプ塗装承ってます

カワサキZX14Rテールランプ&ウィンカー塗装承ってます

ZX14Rテールランプ レッド&スモーク塗装承ってます

トヨタ86テールランプ レッド&スモーク塗装承ってます


中古品でも比較的綺麗に清掃されていますが、どうしても細かい箇所に砂埃等が溜まっているので、歯ブラシや綿棒等を使って清掃を行います。

トヨタ86のテールランプはお預かりしてから時期的にまだ早いのですが、タイミング的に今回一緒に塗るようにします。尚、次回のレンズ系塗装は三カ月くらい先=真夏を避けて秋頃を予定しています。高温多湿は思わぬトラブルが発生したりするので、塗り直しの効かないレンズ系塗装はこの辺りで気を遣うようになります。

NDロードスターのテールランプは、裏側電球が入る穴部分に元々テープが貼ってありましたが、隙間が空いていたので改めて貼り直しておきました。ご安心くださいませ。

水気を飛ばし、よく乾かしておきます。

バイクでありがちな、土台の着いていない「レンズ単体」の場合、通常通りそのままマスキングテープや養生紙を貼ると塗っていてスモークの濃さが判らなくなってしまう為、仮想反射板として反射フィルムを貼るか、または透明な粘着シート(アプリケーションシート)を貼ってマスキングを行います。今回はそれぞれの差が判り易いよう両者の方法で貼っています。

フロントウィンカーは土台が付いたタイプ=一般的な四輪自動車のテールランプと同じなので、被塗面(レンズ)以外の部分をマスキングするだけで大丈夫です。意外かも知れませんがレンズ単体の方が手間が掛かるんですよね。

被塗面以外には塗料が入らないようしっかり養生します。

被塗面(レンズ)は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)でフチからしっかり研磨し、その後#1300相当の同社製品(アシレックスオレンジ)で均します。

この後は本塗りのタイミングが来るまで埃が着かない場所で保管しておくようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルWRX STIグリルモール&牽引フック 本塗り

先日お預かりしておりましたCUSCO社の牽引フックです。その前にお預かりしておりましたスバルWRX STIのフロントグリルモールと同色で承っていますので、こちらも並行して作業を行っています。

#800相当の布状研磨副資材(アシレックス)で足付け処理をしていますが、素地の金属が露出している箇所があるので、

全体にプライマーを塗布しました。

グリルモールも同じくアシレックスレモンで足付け処理してあります。

続けて下色で適当な白を塗りました。具体的にはVW社のキャンディホワイト(LB9A)となります。

下色を塗った理由としてはどちらかというとこちらのグリルモールの為で、元々塗ってあったピンクは明度は高くないのでそのまま色を塗ると完全隠蔽させる為に膜厚が大きくなってしまうのを懸念したからですね。念のため下色にはハードナーも添加してあります。

そしてご指定の塗色=SEAT「amarillo fluor」(カラーコード:S1E)を塗ります。

隠蔽力の弱い色なので、STIピンクにそのまま塗るのは厳しいと考えました。

念のため最初にお貸出しして選んで頂いた色板で確認しておきます。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

グリルモールはお預かりしてから長くなってしまったのですが、今回牽引フックとタイミングを合わせたかったので少し遅らせるようにしました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

尚、この状態だとクリアーが側面の肌になってしまうので(凸凹が残ってしまうので)、

二回目のクリアーを塗ったら直ぐに目立つ面が地面と水平になるようにして塗り肌を目立たなくなるようにしています。

こちらはこのままの状態でOKですね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

F50ブレンボキャリパー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたF50新品ブレンボキャリパーの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な状態で黒い塗装が施されていた物を、

既存の塗膜を全部剥がし、サンドブラスト処理で下地を整えた後、

BNR34ブレンボキャリパーのゴールドに似た色で塗装を施しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

こちらのキャリパーは鋳造時の梨地の凸凹が大きいので、

目立つ正面=ロゴ周りのみエポキシプライマーとサフェで素地を均しています。

ロゴの赤はフェラーリロッソコルサ(カラーコード:300)を採用しています。

ボディ当たり面やシャフトを通す穴の内側などには膜厚がつかないようクリアーは塗らず、プライマーとベースコートの黒のみに留めています。

大抵再塗装の際にはここは塗らずアルミ素地そのままとなってしまうのですが、そうなると腐食が出てしまうので現在はこの部分にもプライマーだけは塗るよう、ただしそのままだと格好悪いので黒アルマイト風に艶消し黒にしています。また黒だと隠蔽力が高いので極薄膜に出来るというのも理由の一つです。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座いました!


キャリパー発送後、オーナー様からご感想のメールを頂きましたのでそちらを紹介させて頂きます。

「本日、ブレーキキャリパー届きました。大変綺麗に塗装して頂きありがとうございました。高畑さんにお願いして良かったです。大満足です‼️本当にありがとうございました。」

こちらこそわざわざご報告有難う御座いました!

BMW RnineTヘッドカバー 下準備

先日お預かりしておりましたBMW R nineT2バルブスタイルシリンダーヘッドカバー一式です。この間にも何件かお問合せがあったのですが(主にディーラーさん)、現在は納期が未定=六か月くらいとなっていますので、車体に着いている物となると難しいようでご依頼には至っていません。予め塗っておいてそれを販売するという事をすれば結構需要がありそうですが、販売前の中古車の塗装よろしくそれだとどうしても身が入らないので(仕上がりよりもスピードと金額を重視しなければならないので)好きじゃないんですよね。気を付けてはいても知れず知らずのうちに「まあいいや」みたいなのが癖になりそうでして…。

ヘッドカバーの裏側は当たり面にプライマーが塗られているので、それを傷つけないよう保護用にマスキングをしておきます。

今回は鋳造時に出来た粗があるので、

リューターで削り落としておきました。

また今回はフィン部を研磨して光らせるよう承っていますので、塗装前にこの部分を粗削りしておきます。

まずはシングルサンダー#120で丸まった先端を平にしつつ、各フィンの太さを合わせていきます。この部位は型から抜けるようテーパー状になっているので、深く削るとラインは太くなり、また部分的に削り過ぎてしまうとグニャグニャと格好悪くなってしまうので、その辺りに気を付けて削っています。

シングルアクションでの粗研ぎが終わったらダブルアクションサンダー#120で研磨します。

シングルアクションの方が切削力は強いのですが、部分的に抉ってしまったり深い傷が入ってしまうので、その後ダブルアクションで均すようにします。

ただしダブルアクションサンダーだとエッジが尖らない傾向にあるので、塗装後の研磨では当て板を使って手作業で削るようにします。

その後全体の足付け処理の為、サンドブラストを行います。

通常の塗装の足付け処理としてはサンドブラストは粗すぎますが(もしくはその場合はウェットブラストを使ったりしますが)、結晶塗装では素地の粗さを目立たなくしてくれる効果があるので、よりしっかり細部まで処理してくれるサンドブラストを利用しています。

この後は良く洗浄し、いよいよ本塗りです。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダN-VANメッキフォググリル塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたホンダNVANの純正メッキフォググリル塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこのようなABS樹脂に装飾クロムメッキが施された物で、

そのまま上塗り(今回の場合はつや消し黒塗装)を行っても塗膜は十分に密着しない為、

メッキ素地用の下地処理を行った上で塗装を行っています。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ぱっと見はつや消し黒ですが、

若干量の白を入れたグレーとなっています。

今回見本としてお預かりしたプレートに仮合わせをしてみました。

今回は簡易的な色の作成(5分程度の作業で無料)と、艶具合についても「当店規定の艶消し」での対応となっています。

これも「出来る限り見本に合わせて欲しい」となると、別途調色費(2時間2万円~)と、艶調整費(色板塗装3枚2万円~)が必要となります(ただしこれらを行っても完全に同じ色になる訳ではありません)。

ただ今回のパーツであれば簡易的な色の作成と既定の艶消し仕上げでも違和感のない仕上がりになっているかと思いますのでこちらで十分かと思う次第です。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!