メガネフレーム分解~レンズ加工

alain3アランミクリのメガネフレームは問題無く分解出来まして、続けてレンズの加工~調整を行なっておきます。

alain4最初の状態だとレンズはかなりキツイ感じでフレームに装着されているので、塗装後にそのまま嵌めようとすると確実に塗膜は抉れてしまいます。それを覚悟の上で裏側から入れる(!)と言う裏技もあるみたいなのですが、私的には塗膜は生かしてあげたいので最初に塗膜の厚み分を考慮してレンズ側を削っておいてあげています。

alain5 最初の状態は恐らくグラインダーで研磨されていると思うのですが、さらにそれを手作業で削りつつ、尖ったエッジを滑らかにして塗膜上を滑るようにしておきます。ただし角を取り過ぎると今度はフレームから外れてしまう事になるのでそれも考慮しなければなりません。

alain6 と言う訳で無事レンズの加工も完了です。

フレームはその形状によってそれぞれ固いところやよくしなるところがあって、レンズを嵌めたり外したりしている内にそういった癖みたいなのが判るので、予め一番リスクの少ない入れ方をメモしておくと最後にレンズを嵌める時に非常に安心して出来ます。

megane15そしてこちらのエヴァンゲリオンMariモデルのフレームも分解完了です。こちらはフロントの上部分がオープンになっているので、レンズの取り付けは比較的簡単に出来ると思いますのでレンズ自体の加工はしていません。

固定していたナイロン糸は新しい物に交換されるとの事で、こちらでカットしておきました。一応長さの目安になるように最後に一緒に入れておきますね。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

メガネフレーム(アンダーテンプル) 分解

megane10メガネフレームは現在3個御預かり中で、順次分解作業も始めています。

こちらは透明なアンダーフレームタイプのフレームで、ネジを外していたら、折れました・・・(苦)。

megane9 そもそも使われているネジがM1.4(!)と言う細さなので、固くしまっていればいつかは起きる事だと思っていました。

megane11 ただ幸いにしてボール盤と1ミリのキリがあったので、穴に残ったネジを揉んで外す事にしました。

megane12作業方法としては1.4ミリのネジの中心に1ミリの穴を開けるような感じで、刃先が逃げてしまう分は台座のクロスバイスで微調整して、何とか無事ネジ部分だけを削り落とす事に成功しました。凄い冷や汗でしたよ。

megane13 ネジは予め各種用意してあるので、その中から似たような物を選び、ニッパーでカット、ネジ山をヤスリで整えて完成です。実はその画像が一番最初に紹介している物です。

megane14と言う訳で無事分解完了しました。

テンプルの金属部品はマスキングで、またレンズ周りのフレームは蝶番部分をマスキングして対応します。塗装するのは4箇所ですね。

この後はレンズの加工を行なって、それが済めばようやく塗装の下準備となります。本塗りまではまだ少し先になると思いますが、どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW E30 M3 EVO2ヘッドカバー&サージタンク塗装 完成

bmw300 大変お待たせしました!BMW E30 M3 EVO2のヘッドカバーとサージタンク、Mカラーの塗装で完成となります。

bmw301 ヘッドカバーは既存の塗膜にクラックが入っていたので一旦全部剥がして下地からやり直しています。

最初の状態も紹介しますね。

bmw133ちょっとした事なのですが、再塗装する上ではかなり致命的で、こうなるともう全部剥がすしかありません。

bmw189塗装を剥がすと素地には砂型鋳造時のザラザラとした梨地が全面にある為、この形でこれを平面に成型するのはとても大変でした。

bmw302 ただ使用環境の上でかなり熱の掛かる箇所なので、下地にはポリエステル系は使わず(これは熱に弱いです)、サフェーサーと1コートソリッドの下塗りのみで仕上げました。

bmw303 サージタンクの方は全面に傷はありましたが旧塗膜の状態は良かったので、剥離はせず全体を「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を作っています。

bmw305アルミ素地の凸文字部分には腐食が出ていたので、それらも研磨して取り除き最後に光らせています。

bmw163Mカラーの塗装については、各色の幅やサイズ、配置など元の通りに出来るようにそれぞれを計測してデータ化し、マニュアルを作成しておきました。

bmw306場所を変えて屋内の照明下でも撮影しました。

最初の状態も紹介しますね。

bmw165元々の塗装は艶はあるのですが肌が余り良くなくて、サージタンクの方は旧塗膜は剥がしていませんが、研ぎ難い文字の周りも肌を削って平滑にしてからサフェーサーを塗布しています。

bmw307 裏側も含め全体的に艶々に仕上げています。

bmw311 元々のMカラーのラインはガタガタとした箇所などもありましたが、今回はデータ上で数値を揃えて修正~型紙を使ってマスキングしていますので、ほぼ並行に近く歪みの無いラインに出来ていると思います。

bmw315こちらも既存のラインを一旦データ化して、それを元に各位置を復元しています。

bmw153 本当は部品をそのままスキャナーに掛けられれば良いのですが、そういう装置は持っていないので、被塗物を壁に立ててカメラで撮影し、それをイラストソフトで輪郭をトレース→実計測→修正を繰り返して再現用データを残しておきます。塗装を剥がしてしまうと手元に見本が無くなる訳ですから、画像だけを頼りにそれを戻すと言うのはとても不安なのです。

bmw313 凹凸のある箇所に直線のラインをマスキングするのは中々大変でしたが、これに似たような作業は今までも何度もあったので比較的スムースに出来たと思います。

bmw314マスキングや塗り方が悪いとラインがぼやけたりガタついたりしますが、ほぼ段差も無く綺麗に仕上がったと思います。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ちなみに今回は海外の方からのご依頼で、今更なのですが発送はどうしたら・・・と少々心配しています。お支払い自体は日本に滞在している代理人の方が立て替えてくれるとの事で助かったのですが(銀行振り込みって海外には出来ないのを今回初めて知りました・・・)、海外への発送は一度もした事が無いのをすっかり忘れていました・・・。