ZEBRA Pattern with MINI

zebra-620 デザイナーをやっている従兄弟の作品の一つに「シマウマ」をモチーフにした商品があって、それに関する記事の内容が以前私が行った仕事とちょっと被っていた所があるのでその時の内容を改めて紹介したいと思います。ちなみにその記事に関しては彼のフェイスブックにて紹介されていますので宜しければどうぞ(記事への直接リンクのやり方は判りませんでして・・・)。

上の画像は自動車車体の板金塗装を行っていた頃の「以前のプロ・フィット」の工場で、業者さんを介してですがこちらのローバーミニのオーナー様のご希望によりこれを「シマウマ柄」への塗装を御依頼頂きました。

zebra-627 しかしそもそものプロ・フィットはカスタム塗装屋と言う訳では無く、事故などで損傷した車体を「如何に本来の姿に戻すか」といった業務がメインだったので、普段行わないこういった仕事はかなり大変だった記憶があります。それはもう「世界のシマウマ」から勉強する始末でして・・・。

zebra-628 と言う訳でこんな感じでラフを描きました。

zebra-629 それにしても平面的な物を立体物へ変換するのは本当に大変で、そもそも被塗物の形が馬じゃないですから(当たり前ですが・・・)、模様の繋がり方や自然(に見える)変化のある方など、なた隙間や段差なども対応していく作業がかなり難しかったです。

zebra-633 模様も大変でしたがそもそもが「如何に補修歴を判らないようにするか」といった塗装スタイルなので、「見切りラインは美しく」といった地味な箇所を気にしてしまうので、マスキングテープの貼り方やラインの繋がりなど、基本的な事なのですが細かい部分でいちいち気を使ってしまうのが結構大きな負担になりました。遠目から見てどんなにインパクトがあっても近くで見て鼻で笑われてしまうような仕上がりは嫌ですからね(って多分気にし過ぎなのだと思いますが)。

zebra-634 単に黒を塗っているだけに見えますがマスキング際の仕上がりが悪くなるのが嫌なのでマスキングテープの段差(厚み)を利用して斜めからスプレーして見切り部分に極力塗料が乗らないように気をつけています。走馬灯の様に色々思い出してしまいましたよ(いやまだ当分先の予定ですが)。

zebra-635 ちなみにサフェリパークっぽく本物(?)に近づけるならこんな感じで艶が無い方が良いので本来であれば使うクリアーは「艶消しクリアー」の方が良いと思いますが、オーナー様はこれを「普段使い」にするとの事ですから(セカンドカーとかじゃないんです・・・恐)、一応普通の車らしく艶々仕上げで承っていました。

zebra-637ちなみに何故か完成後の画像がありませんでして、多分ここで全てが燃え尽きてしまったのだと思います(笑)。

この時の「自動車板金塗装のプロ・フィット」は、先ほども紹介しまいたが「元の姿に戻す」「修理した事が判らないように」といった理念で仕事をしていましたが、時々こんな感じでちょっとズレた仕事や、二輪車のパーツ、ヘッドカバーの結晶塗装なんかも行っていました。今思うとそれらの仕事は非常に採算性が悪くほぼ赤字的な仕事でしたがこれはこれでよかったと思います。今の私に道は繋がっていましたからね(漫画「リアル」のパクリ的な感じで。笑)。

ちなみに恐らくあと10年もすれば「ぶつからない車」が普通になっているかも知れないので、もしかしたら普通の事故車の補修塗装は少なくなっているかも知れません。となると自動車塗装の仕事としてはこういった趣味性の強い内容や、古い車体のレストアーなどに移行していく必要があるかも知れませんね。まあでもそうなれば皆同じですからそれはそれでちゃんと商売としても成り立つと思いますけどね(ただパイの取り合いは避けられないかと・・・)。

ロードスターハイマウントストップランプ 本塗り

road137 大変お待たせしました!ロードスターの純正ハイマウントストップランプ、レッドキャンディー塗装で無事本塗り完了しております。

road138 この型のハイマウントランプは元々全体がレンズだった物にボディーカラー?の塗装を行っているので塗り分けの部分に明確な境界が無く、今回の塗装もそこで「ブツ切り」でのマスキングとなる為、どうしてもここの部分の仕上がりに少々不安が出て来ます。なのでレッドキャンディーのベースコートが終わった時点で一旦見切り部分のマスキングを貼り直します。

road139 ちょっと判り難いかも知れませんが見切りの部分がガタガタになっているのが判ると思います。このまま車体に付いてしまえば気付かない程度ですが単品の状態で見ると目立ちますし、そもそもやっている本人(私です)は気になって仕方が無いのでして・・・。

road140 と言う事で新たにマスキングを貼りなおし、改めてレッドキャンディーを数コート行って修整した後にクリアーを塗って本塗り完了です。上の画像はクリアー塗装直後に際のマスキングを剥がした状態で、ガタガタだった箇所も綺麗になりました。

road141こちらはスモーク塗装は無しで、純粋に透過性の赤の塗装のみで純正風に仕上がっています。

lamp1今回のターンで塗った物はこれらのパーツで、マセラティ以降のパーツは次回のターンとなります。そちらはどうぞもう少々御待ち下さいませ。

ここに写っているその他のパーツも無事本塗り完了しておりまして、ただちょっと疲れましたのでそれらの紹介は後日にさせていただければと思います。GW中にも出勤する予定ですのでその時改めて掲載いたしますね。どうかもう少々お待ち下さいませ!