スバルサンバー ヘッドカバー結晶塗装承ってます

 先日到着しておりました、スバルサンバーのエンジンヘッドカバーです。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

ご依頼内容はこちらを日産「ナデシコピンクパールメタリック」(カラーコード:NAR」のような感じの結晶塗装で、また「SUBARU ☘CLOVER4」の文字周りの、一段高くなった長方形の部分を研磨して鏡面状に光らせ、最後にクリアーを筆で塗っておきます。

ちなみにこちらのオーナー様は以前同車のブレーキ周りの塗装をご依頼頂いた方で、今回と色は違うのですが、参考までにそちらの記事も紹介させて頂きますね。

SUBARU Brake Parts

この時の仕上りも非常に喜んで頂けたようで、今回はこれよりも少しピンクを濃くと言う事で違う色でご指定を頂きました。マーチとかノートに採用されたピンクのようですね。ただしあくまでも結晶塗装ですので「近似色」といった色となります。

ヘッドカバー裏を見るとオイルが固まったような汚れがありますが、アルカリ洗浄槽に浸け置きしてこちらも綺麗にしておきますのでご安心下さいませ。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度もご贔屓頂き有難う御座います!

フェラーリ430リモコンキー 本塗り

 先日サフェーサーを塗っておいたフェラーリ430のリモコンキー本体とカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、全体に黒をパラパラと塗ってガイドコートをしてあります。

 #600の耐水ペーパーと当て板を使ってラインを形成し、#800で均し、入り組んだ個所は布状の研磨副資材(アシレックスレモン)を使って足付け&目消しを行います。

 良く脱脂清掃し、台にセットします。

 ボタン部分は隙間が狭くなるとゴムカバーが嵌らなくなる恐れがあるので、中央部分は塗らないようにします。

 鍵本体には黒いラバー被膜がコーティングされていますが、劣化してボロボロだった為それらは剥がし、今回はカバーと同様艶々の赤に塗装するよう承っております。

 裏側も含め、一部プラスチック素地が見えている個所もあったので、最初にプラスチックプライマーを塗布し、続けてベースコートを塗ります。色はフェラーリ純正色のロッソコルサ(カラーコード:300)です。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となります。

 鍵の本体側面は平らでは無く、逆アールのラインになっています。元々の艶消し黒だと目立ちませんでしたが、艶ありの塗装になるとこれが目立って格好良く見えるようになります。

裏からも塗って穴の内側までしっかり艶々に仕上げておきます。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、数日寝かした後に傷付き防止リングの取り付けを行います。

傷付き防止のリングについては以下のページで紹介しておりますので宜しければどうぞご参照下さいませ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2018/04/22/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%BC-%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E4%BD%9C%E6%88%90/

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

カワサキバリオス カウルパネル サフェ入れ

カワサキバリオス カウルパネル塗装承ってます

先日お預りしておりましたカワサキのバイク、バリオスのカウルパネルです。

サイドカウルは新品塗装済み品なので足付け処理のみで大丈夫ですが、シートカウル(3部品構成)は中古品で多少なり傷がある為、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理を行います。

 傷がある個所は#180のダブルアクションサンダーで研磨し、その後クッションパッドを挟んだ#240ダブルアクションサンダーで全体を研磨し、さらに角などは手掛け#320で空研ぎを行います。またエアーツールが入らない個所は布状の研磨副資材(アシレックススカイ)とヘラを使って足付け処理を行います。カウルのフチや鍵穴の断面などもしっかり処理しておきます。

 その後裏表共に水洗いで洗浄し、良く乾かしておきます。

 シリコンオフで脱脂を行ったら、エアーブローをして埃を飛ばし、プラスチック素地が露出している個所にプラスチックプライマーを塗布し、さらに取りこぼしが無いよう全体にも塗っておきます。

 続けてサフェーサーを塗布します。今回はパテを使っている訳では無く、また凸凹としたラインを修正する必要も無いので、先ほど紹介したランエボⅩのヘッドカバーのようにタップリ塗る必要はありません(とは言ってもウェットで4コートは塗ります)。

この後は自然乾燥で一晩寝かし、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボⅩ樹脂製ヘッドカバー サフェ入れ

 先日お預りしておりましたランサーエボリューション10用樹脂製エンジンヘッドカバー(と、業者様からご依頼を頂いているMg製ランエボヘッドカバーとトヨタ5Mヘッドカバーと私物の黒鍵盤)です。

ヘッドカバーは新品状態でも油っぽいのでアルカリ洗浄槽で浸け置きしておきました。その後エアーブローで内部やネジ穴などの水を飛ばし、風通しの良い場所で乾燥させておきます。

 ヘッドカバー上部には内部の骨の模様(段差)があり、これをこのまま艶々に塗装するとかなり気持ちの悪い仕上りになってしまう為、今回は上面のみ「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった作業を行う事にしました。

 削ってみるとその段差模様が良く判ります。今回は素地が梨地では無いのでそのまま塗っても艶は出ますが、これがそのまま残ると思うと寒気がします。

 と言う訳で、目立つ上面は#120→#180→#240で研磨しました。

一見すると平らに削れているようですが、今回は切削性の悪いPA=ポリアミドの為、これで平滑に出来ているという訳ではありません(逆に切削性の良いABSであれば結構平らに削れていたりはします。ただしそんな簡単に平滑になる訳では無いのでウネリは残りますが)。

 その後はヘッドカバー全体を足付け処理します。

アルカリ洗浄である程度の油分は取れていますが、ここで空研ぎを行うとちょっとした傷でも毛羽立ちが起きてしまう為(オレフィン系樹脂の特徴です)、研磨粒子の当たりが柔らかくなるよう(摩擦熱が抑えられるよう)ウォッシュコンパウンドとスコッチを使っての足付け処理とします。

 手が入らない個所はヘラとスコッチを、さらに入り組んだ個所はナイロンブラシを併用します。

近年メジャーとなった布製の研磨副資材(アシレックス)ですが、空研ぎでの使用は勿論、水研ぎでも使えます。むしろ研ぎ粉のカラミが無くなるので、熱可塑性樹脂の足付け処理には水を使った方がやり易いです。

画像は、ナイロンブラシでは入らず、かといってスコッチでは当たり弱い個所はヘラにアシレックスを巻いて使っているところです。

その後再び綺麗に洗浄し、良く乾かします。

 今回サフェを塗るのは上面だけなので、周りをマスキングします。サフェの見切りは段差が出来ないようテープを半分に織り込み、アールが着いた個所はスポンジテープを貼り付けます。スポンジテープは3Mで「ソフトテープ」なる専用の物がありますが、今は殆ど使う事が無いので建築用資材(ボードの隙間にシーラーを打つ前に入れる物?)を代用しています。これを使うのですら工場立ち上げる時以来です。

念の為樹脂の表面には火炎処理を行い、プラスチックプライマー塗布後、サフェーサーを7コート程塗り込みました。格子状の模様は殆ど取れているようですが、大きなウネリが見られるので、サフェ研ぎである程度自然な感じに均せればと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

いすゞ117クーペ ヘッドカバー結晶塗装 本塗り

いすゞ117クーペ ヘッドカバー結晶塗装承ってます

先日完成したデリカのテールランプと一緒にご依頼頂いておりました、いすゞ117クーペのヘッドカバーです。

今回のヘッドカバーは腐食が酷かった為、一旦サンドブラスト屋さんにて強力な直圧ブラストをお願いしていました。尚、当店のブラストは吸い上げ式なので激しい腐食の場合は取り切れない恐れがあり、その場合は専門店にお願いしています。

 裏側にも腐食が出ていたので、こちら側もサンドブラストをお願いしていました(サンドブラスト作業は任意で、ご希望の場合はその旨申し付け下さいませ)。

 凸部は通常塗装後に削りますが、今回はこの辺りの浸食も酷かったので先にある程度削っておく事にしました。画像は軽くサンダーを当てた状態です。

サンドブラストを掛けていない場合、この浸食された部分には腐食がそのまま残ってしまっている訳で、再発する可能性が非常に高いです。以前施工したcannondaleのフレームがまさにそれですね。見た目だけは綺麗になり、しかも数年は症状が出ないのである意味厄介です。

 #80である程度削って浸食部分を削り落とし、#120で均します。

 その後リン酸処理を行い、洗浄してよく乾かしたら本塗り開始です。

 まずはプライマーを塗り、

 結晶塗装を行い、140℃で30分程熱を掛けて本塗り完了です。大変お待たせしました!

 結晶塗装の場合は塗ってから早い段階で熱を掛けないと結晶目が安定しないので、本塗りと焼きはセットで行います。

この後いつもなら恒温機に入れて二度目の熱を掛けますが、今回はこれのみの施工だった為、このままもう一度赤外線ヒーターで140℃30分程の熱を掛けておきました。結晶塗装自体は業者様から4点くらい入っているのですが、今回はちょっとタイミングが合わなかったのでこちらも遅れ気味となっていました。

次は凸部を研磨して鏡面状に光らせ、アルミ素地にクリアーを筆塗りしてそれが硬化したら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!