S20ヘッドカバー 本塗り

 先日サフェ研ぎまでを終わらせておいた日産ハコスカ用のS20エンジンヘッドカバーです。最終脱脂処理を行い、いよいよ本塗りとなります。

 サフェ研ぎの際にはアルミ素地が露出している個所もあるので再びプライマーを塗布します。これは部分的にでも構わないのですが、サフェーサーの上に重なっても問題は無いので全体に塗ってしまいます。ただし肌を荒らすと仕上りに影響が出る為(艶引け)、全体に塗るのは1コートのみとしています。

最初は様子を見る為に適当なベースコート(今回はメルセデスのブルーブラック)を塗り、色が着く事で素地の粗が判りますから、そこからさらに研ぎ作業を行います。ここからが結構長い作業となります(今回で2時間程)。

 研ぎ痕などを除去したら、ご指定頂いた塗色(スバル「ダークグレー」61K)を塗りベースコートが完了です。

 ベースコートを十分に乾燥させたら凸部の周りをマスキングし、研磨します。

 番手は#240から始め、最終#1300相当で仕上げます。

 アルミ素地を光らせる際にはペーパーは新しい物を使う必要がある為(パテや塗装の研ぎと違って傷が残り易いのです)、本塗り中にも関わらず色々と物が溢れます。

 研磨した際の研ぎ粉はエアーブローだけでは落ちないので、タッククロス(不織布に粘着剤が塗布された塗装作業専用の物)を併用して塗装面をクリーニングし、アルミ素地が露出した個所には密着剤を塗って、最後にクリアーを2コート塗ったら本塗り完了です。お待たせしました!

 アルミ素地の個所は塗装後に研磨して光らせるという方法でも良いのですが、腐食して曇っていくなら多少でもそれを遅らせられればと言う事でクリアーを塗っています。クリアー自体に防錆効果はありませんのでご注意下さい。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を強制乾燥させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!