ヴェルファイアテールランプ マスキングシート作成

先日お預かりしておりましたトヨタヴェルファイアの純正テールランプです。

オーナー様からは予めクリアー抜きの箇所に印を着けて頂いたいますので、それを目安にマスキングシートを作成します。

印を剥がし、改めて内部反射板の壁のラインに沿ってラインテープを貼り付けます。

その上に紙を貼り、鉛筆の芯を擦るようにして輪郭を抽出します。昔ながらの石刷りの方法ですね。

これをスキャナーで読み込み、輪郭をトレースしてベクトルデータを作成します。

それを基にカッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

何度か修正した後、完成したデータを保存しておきます。

続けてリヤゲート側となります。同じ様に内部の輪郭に沿ってラインテープを貼り、

それを基にしてデータを作成→マスキングシートをカットします。一部プレスラインに沿っているのでその部分で何度か修正を行いました。

出来上がったデータを使ってマスキングシートをカットし、本塗りに挑みます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ゼンハイザーE945マイク マーブルレッド 本塗り

先日お預かりしておりましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。

本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で空研ぎを行い、グリルはナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで網目の奥までしっかり足付け処理をしてあります。

イメージとしてはこのような内容で承っておりまして、今回はまずベースカラーのマーブル柄のキャンディーレッド塗装を行う事となります。マーブル柄はビニールラップを使って下色のシルバーにランダムな模様を与える塗装で、その際にかなりの段差が出来ますから一度に仕上げるのは難しく、なのでロゴ入れと二回に別けて行います。

また今回のマーブル塗装(ラップ塗装)はどうしてもランダム=偶然的な作業になる為、それの道先案内人的な感じで色板も用意しています(しかしこの後これがどんどん増えて行く事に・・・)。

まずは下色としてベースコートの黒を塗ります。

グリルはキャンディーレッドと黒の塗り分けとなる為、ここで黒く残す網の部分をマスキングします。

キャンディーレッドの下色としてシルバーを塗布します。今回はいつものSTANDOX粗目シルバー原色のMIX598 では無く、比較的隠ぺい力の高く目の粗いMIX811を使います。

 

そしてラップ塗装を行います。

手順としては、黒を塗った上にシルバーを重ね、それが乾かない内にビニールラップを被せ、それを剥がす事で意匠を与える、といった感じです。

ただ如何せん、このラップ塗装は何か偶発的な事象に頼るような所があり、以前から私的にモヤモヤしていた事もあって、

色々とデータを取ってみる事にしました。

それぞれビニールラップの種類を変えたり、剥がすタイミングを変更したり、シルバーをMIX811=100%からMIX811:MIX598=1:1にする等、条件を変えた内容で色々試してみました。雇われの身だったらまず首になっているか、「アイツは自分の事しか考えていない」と陰口を叩かれていたと思います(むしろそれが当然だと思います)。

と言う訳で、胃液が口から出て来る前に勢いそのまま、本番のラップ塗装を行いました。

シルバーについては結局今まで通りのMIX811そのままで、ビニールラップを今までのポリエチレンから塩化ビニールに変更してみました。

データ取りと練習の甲斐あって良い具合に出来たと思います。

その後キャンディーレッドを塗布します。かなり艶がありますがこれはハードナーが添加された為で、いつも通りのベースコートとなります。

そしてクリアーを塗って本塗り(下塗り)完了です。

マーブル柄の凸凹が残っていますので、クリアーはいつもより多めに3コート塗ってあり、この後これを研いで平滑にします。

グリルはマーブル柄では無くレッド&ブラックで、ただし下側のリングにネームロゴが入りますから、こちらもそこだけ後でもう一度本塗りを行います。

この後は一応一日自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

カワサキZX6Rテールランプ&ウィンカー塗装承ってます

先日到着しておりましたカワサキZX6Rび純正テールランプとウィンカーレンズ一式です。こちらは少し前に同じ製品の塗装でご依頼頂いた方と同じオーナー様で、今回はその時よりも薄い「極薄め」のスモーク塗装でご依頼頂きました。この度もご贔屓頂き誠に有難うございます!

前回と同様、こちらのウィンカーレンズは枠とレンズが一体になっている為、それぞれを塗り分けるのは難しく、なので一旦枠も含めて全体をスモーク塗装に仕上げ、その後枠の部分のみを艶消し黒で塗装を行います。

今回も見本の為、ウィンカーレンズが装着される土台部分も一緒にお預かりしました。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スバルエンブレム メッキ枠 本塗り

先日中央のアクリルプレートの本塗りを終えているスバル純正エンブレムのメッキ枠です。

装飾クロムメッキには直接上塗りを行っても塗膜が密着しませんので、素地調整を行い、プライマーを塗っています(密着剤の類は一切使っておりません)。

続けてサーフェサーを塗布します。

メッキが露出しないよう、エッジから裏側までしっかり塗っておきました。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

それを#800で水研ぎし、#1500でペーパー目を均します。ペーパーが入り難い箇所は布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使って足付け処理を行っています。

その後さらに数日寝かし、タイミングが来たら台にセットして本塗り準備完了です。

ここでメッキ素地が露出してしまうと面倒な事になるので(一からでは無いですがかなり時間が掛かります)、研ぎ作業は慎重に、またプライマーだけでは無くサーフェサーを塗って膜厚を確保しています。

裏からでも塗り易いよう、隙間を多くした状態で固定します。

まずはベースコートの黒を塗布します。

このままでも艶消し黒にはなるのですが、塗膜の強度が缶スプレーと大差無いくらいですので、

その上に艶消しクリアーを塗布します。

しっかりウェットに塗り込んで、傷が付き難い平滑な塗膜になるようにします。

その後徐々に艶が消えていき、一時間くらいするとこのような状態になります。

クリアー中に含まれる艶消し用顔料(恐らくはシリカゲル)が塗膜の表面に規則的に並び、艶が消えた質感を表現してくれているのだと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。その後はいよいよ蛍光オレンジに塗ったアクリルプレートと合体です。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

いすゞ117クーペワイパーアーム本塗り

先日サンドブラストを行って下塗りをしておいたいすゞ117クーペのワイパーアームです。その後60℃40分程の熱を何度か掛けて塗膜を硬化させておきました。

最初に取り外しておいた、ワイパーブレード取り付け部のパーツですが、

爪を起こして外していたので、これを塗装後に着けようとすると塗装が割れてしまいますから、先に戻しておきました。割れた塗膜は削っておき、全体を足付け処理しています。

今回は車体取り付け部の穴を利用してボルトナットで固定しました。そこは既にプライマーも塗られているので今回塗らなくて大丈夫と言う訳です。

塗装が割れた箇所にプライマーを塗ります。

続けてベースコートの黒を塗り(撮影し忘れていたみたいです)、艶消しクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

尚、一緒にご依頼頂いているゴルフⅠのフロントグリルも今回一緒に塗っています(画像奥にある物がそちらとなります)。

その後時間が経つと徐々に艶が消えていきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!