W124ワイパーアーム 下準備

先日お預かりしておりましたメルセデスベンツ純正のワイパーアーム&カバーです。一緒にご依頼頂いているフロントグリルとボンネットオープナーは先にウェットブラストを行っていますので、次はこちらの下地処理を行います。

ワイパーアーム正面は飛び石で細かい傷が沢山ついているので、ダブルアクションサンダー#120で削り落とし、その後#180→#240でペーパー目を均し、#320→#500で周りの足付け処理を行っておきます。

台にセットしたらよく脱脂清掃をし、

まずはプライマーを塗布します。

プライマーは厚塗りが出来ないので薄く2コート程を塗り、

続けてサーフェサーを塗布します。

サフェーサー単体でも多少の防錆効果はあるのですが(サフェ=プラサフ=プライマーサーフェサーですので)、長い年月雨ざらしで使う事を考えると、防錆性の高いプライマーを塗っておく必要があります。もしくはビスフェノールA型のエポキシ系プライマーサーフェーなら密着性・防錆・シール性共に高いのでそれ単体でも良いのですが、この場合切削性がとても悪いので(頑丈な塗膜過ぎて削れないので)、スプレーガンを洗う手間を考えてもプライマーとサフェを別けた方が楽だと思います。もしくはエポキシプラサフからウェットオンでそのまま上塗りに行くとかですね(ただし当然ですがその分肌が荒れる為、それらのデメリットを考えて選択する必要があります)。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、表面を研いで素地を整えるようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

audio technica AT2020マイク塗装承ってます

先日到着しておりましたオーディオテクニカaudio technica/AT2020コンデンサーマイクです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はキャンディーカラーの2トーン塗装で、イメージイラストも作成していますのでそちらを紹介します。

グリル(網)の部分は塗らないで、枠の部分をキャンディーマゼンタ~キャンディーパープルへのグラデーションに、またマイク前部分に猫の肉球ロゴの配置を承っています。

尚グラデーションの工程としては、まず下色にシルバーを塗り、その後全体にキャンディーマゼンタ→その後は紫系では無く「青」のキャンディーカラーをマイク下部に塗り重ねて色相環の紫に近い色味を表現しようと思います。

以前施工した時の画像を紹介しますね。

見ての通りマイク下部は紫にしか見えないのですが、HOK=ハウスオブカラーのBURPLE(赤味のある青)をマゼンタに重ねて紫色を表現し、自然な感じでグラデーションさせています。こちらのページで他の完成画像も紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

尚、ネックとなるのが分解だったのですが、

こちらも問題無く出来ましたのでご安心くださいませ。少しコツは要りましたが、SHUREのガイコツマイクに比べると簡単でした。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

W124フロントグリル&ワイパーアーム 下準備

先日お預かりしておりましたメルセデスベンツ純正のフロントグリル、ワイパーアーム&カバー、ボンネットオープーナー4点です。

フロントグリルは未塗装の樹脂素地で、表面はツルツルとしていてそのままではこの後に塗る塗料が密着しませんから、素地調整として足付け処理を行う必要があります。

ただこれを一升ずつペーパー掛けをするのは現実的では無いので、

今回は重曹によるウェットブラストを行います。

重曹は25キロの袋でまとめ買いをしていて、そのままだと湿気って固まってしまいますから、購入して直ぐに画像のようなペットボトルに小分けして保管しています。

ただそれでも長期間保存していると容器の中で固まってしまうので、

容器から出した塊を細かく砕き、ザルで濾して粉末状にしておきます。

そこに水を注ぎ、サンドブラストガンを使ってウェットブラストを行います。

判り易いよう動画を撮影したので紹介しますね。

動画ではかなり雑というか適当にやっているように見えますが、これは既にウェットブラストを終えていた物を撮影の為に再度行っているからですね。左手でウェットブラストを行いながら右手のスマホで撮影をしています。

同じようにして、ペーパーでの足付け作業が難しいワイパー裏側もウェットブラストで行います。

こちらのボンネットオープナーも重曹ウェットブラストを掛けておきました。

重曹ウェットブラストのデメリットしては作業前準備と作業後の片付けで、小さいサイズならブラストボックスに入れて作業が出来ますが、今回のようなフロントグリルとなると開放状態での作業となりますから、作業着(合羽)やブース内の床なども全部掃除する必要があります。重曹は弱アルカリ性でも長時間肌に触れていると荒れるので皮膚に触れないようにして行っています。

その後よく水で洗い流して乾かします。

フロントグリルは各升目の壁の側面までしっかり足付け出来るよう、裏表から四方八方にブラストを当てています。

元々ツルツルとしていた樹脂素地表面は、

艶が消えてしっかり足付け処理されたのが判ると思います。細いヘラの先端にペーパー(アシレックス)を巻いて一升ずつ研磨する事も勿論可能ですが(昔はそうしていました)、それよりも均一に隅までしっかり処理出来るのがブラストのメリットでもあります。

ちなみにサンドブラストの場合は使っているメディア(研磨粒子)が粗いのと、摩擦熱で樹脂の表面が毛羽立ってしまいますから、その点#1000程度の目でそのまま上塗りが出来るウェットブラストは今回のような使い方に効果的です。

ワイパー裏側は入り組んだ奥までしっかりブラストを当てた為、

一部塗装が削れて素地が露出している箇所がありますが、こちらは本塗り前にプライマーを塗りますのでご安心くださいませ。こちらもしっかり隅々まで足付け処理されているのが判るかと思います。

フロントグリルとボンネットオープナーはこれで下地処理が完了しましたので、あとはワイパーアーム表面の下地処理を行うようにします。そちらは飛び石が酷いので一旦研磨して既存の塗膜を剥がし、プライマー→サーフェサーで下地を整えてようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

マークXテールランプ塗装承ってます

先日到着しておりましたトヨタマークX純正テールランプ一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容はテールランプ上側を透過性の赤=レッドキャンディーに、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーへの変更で承っています。スモークは塗らない仕様となります。

塗り分けの位置については判り易いようオーナー様にマスキングテープを貼って頂いております。

また参考画像も送って頂いておりまして、塗り分けのラインはマスキングテープの上辺、そこから上側を透過性の赤で塗装を行います。尚、下地処理(足付け処理)とトップコート(クリアー塗装)はいつもの通りレンズ全体に行います。

内側と外側のテールランプでラインがズレないように注意して塗り分けるようにします。

以前塗装した物で似たような内容がありますのでそちらを紹介します。

こちらのヴェルファイアのテールランプも元々はクリアーレンズだった物で、下半分に透過性の赤=レッドキャンディーを、全体にクリアー塗装を施しています。今回のレンズと同じく若干のスモークが入っている感じ(明るすぎない仕様)なので、レッドキャンディーのみの塗装でも落ち着いた感じに仕上がっています。今回はこれと上下が逆になる感じですね。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

スバルステアリングスイッチカバー塗装 完成

先日本塗りを終えていたスバル内装部品のステアリングスイッチです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておいたので、最初に分解していた部品を組み付けます。

そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な感じでグレーシルバーの半艶仕上げ(クリアー塗装無し)だった物に、

艶あり黒の塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!