自転車用色見本 シリコーン型作成

sworksmini3先日エポキシパテで作っておいたS-WORKSカーボンフレームのヘッドチューブ周りの原型です。今回はこれを複製する為のシリコーン型を作成します。

sworksmini先日サフェーサーを塗っておいたので、まずはそれを水研ぎします。

sworksmini13クリアーファイルの上に両面テープを貼って原型を中央に配置し、それを囲むようにブロックで壁を作りました。

black6使うのは少し前に購入してまだ余っているクレオスのシリコーンです。主剤が少々固くなっていましたがまだ大丈夫な範囲だと思います。次はヤバいかもですね。

pomp16シリコーン型の作成には少し前に作成した真空脱泡機があるのがかなり力強いです。今までは気泡が噛んでしまうような入り組んだ箇所も、これがあると細部まで綺麗に行き渡ってくれます。

sworksmini10 まずは硬化剤を混ぜる前に主剤だけを脱泡します。うっかりパワーを全開にすると溢れてしまうので少しずつ空気を抜きながら調整してあげます。

それにしてもこの光景、どこか懐かしい記憶!というかとっても美味しそう!(笑)的な記憶が蘇ると思ったら、これってまるでカプリコなんじゃ・・・と気が付きました。実際の所はどうなのか判りませんが、カプリコのようなエアインチョコもこうやって真空状態にしてあの気泡を作っているのではないでしょうか(なんて全然違うかも知れませんが)。

sworksmini11 3分くらい待ってから圧力を戻してあげるとこんな感じで落ち着いてくれます。常圧に戻す時に加圧と同じような作用が行われるようで、潰れないで残った気泡もみるみる体積が減って消えてしまいます。

sworksmini8 と言う訳で先ほど予備脱泡をした主剤に硬化剤を3%混ぜて掻き混ぜて型に注ぎます。ちなみにマニュアルだと硬化剤は4%になっていますが、何度か煮え湯を飲まされていますので3%以下にしています(どうかと思いますがそれで問題無く固まります)。

尚、シリコーンを注ぐ際、今までは気泡が入らないように高い位置から糸状にして少しずつ入れていましたが、真空脱泡機があればそういうのも大丈夫な筈なので(多分)気にせずドボっと入れてしまっています。

sworksmini12 窯の中に入れてポンプを動かして真空にします(実際には真空には至ってませんが)。

sworksmini143分くらいおいてから常圧に戻してあげると予備脱泡の時と同じくこんな感じで落ち着きます。この状態ではまだ硬化していません。しっかり固まるには一日は掛かります。

それにしてもこの形、まるで豆腐屋さんになって気分です(笑)。

sworksmini16 そして後日、シリコーンが固まったので台から剥がします。裏側はこんな感じになってます。

sworksmini17型から原型を取り出しました。多少固くなったシリコーン樹脂を、しかも全く気を遣わずに注ぎましたが、気泡など一つも見当たらずかなり綺麗に成型出来ています。恐るべし真空脱泡機です。これをコンクリートで使ったら凄い高密度のが出来るんじゃと妄想が止まりません・・・(危)。

いざ、鎌倉

kamakura-1-1 本日11月23日は勤労感謝の日と言う事で、たまには仕事の事も忘れて鎌倉まで遊びに行く事にしました(何か違う気が…)。

鎌倉と言うと自宅からは結構遠い場所と思っていましたが、距離も時間も塗装屋になる為に毎日通っていた立川の職業訓練学校よりも全然近いんですよね。電車で一時間程で着いてしまいました。

kamakura-1-1-2 目的地は予め決めていたのですが、ここはその途中でちょっと佇まいが良い雰囲気だったので立ち寄った荏柄天神社です。どうやら菅原道真を学問の神様としてまつる神社のようで、合格祈願の絵馬が沢山吊るされていました。

kamakura-1-1-3最初の画像が参道の入口になりますが、交差したビャクシン?はわざとそうさせたのか自然にそうなったのかどっちなんでしょう。まるで実物大の盆栽のようでかなり迫力がありました。

ちなみに大樹の途中の平らな場所にハゼらしき植物が寄生(と言うかそこに溜まった土に根を張ったか)していて思わぬところで紅葉を楽しめて得をした気分です。

kamakura-1-1-4 そしてこちらも全く訪うつもりが無かった杉本寺です。苔が凄い階段があって、何かの番組でこれを見た事があります。実際はここを登るのではなく脇にある階段を使うのですが、確かにここは手摺が無いと危なくて使えませんね(笑)。

kamakura-1-1-5 先ほどの階段の途中には、いつもの池上本門寺でも御馴染みの仁王像が!

kamakura-1-1-6 いつも見ている金剛力士よりもサイズは小さいのですが、間には金網など隔てる物が無く、距離も近いのでとても迫力があります。帰って調べてみたらどうやら運慶作(!)との事でした。

kamakura-1-1-7ふと頭上の方になにやら不穏な気配を感じたのですが、なんだ抜け殻ですか(笑)。

ちなみにこの杉本寺、鎌倉最古のお寺だそうで、天平6年(734)創建だそうです。

kamakura-1-1-8 そして本日の目的地だった報国寺です。竹のお寺として有名なようですね。確かに凄い竹林が(笑)。

kamakura-1-1-9報国寺は永享の乱で敗れた鎌倉公方足利持氏の子義久が自刃した寺との事で、岩の壁には洞窟のように掘られた足利一族のお墓もあったりします(画像はそれとは関係ありません・・・)。

ただ「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で3つ星を獲得した人気の観光スポットらしく、外国人観光客もかなり多いので、私的には最初に寄った二カ所の方が落ち着いて見れてよかった感じですかね。

kamakura-1-1-10 そして今回二つ目の目的地がこちらの「樹ガーデン」です。

ネットでは「森に浮かぶ天空のカフェ」「まるでラピュタの世界!」といった評判で、私も一度来てみたかったのでして・・・。

kamakura-1-1-11 ただ紅葉にはちょっと早かったようで、それでいて結構寒い!

店内ではブランケットを用意してくれているのですが、それにしても今日はちょっと軽装し過ぎた為かかなり寒かったです。冬も営業しているとの事ですが、これから行くならインナーをしっかり着込むなどして半身を強化していかないとゆっくりは出来ないかもですね。ケーキと珈琲はとても美味しかったです。

kamakura-1-1-14後はそのまま帰ろうと思って鎌倉駅に向かっていたのですが、途中に通った鶴岡八幡宮が思いの他空いていたのでこちらも立ち寄ってみる事にしました。

kamakura-1-1-13こちらは本堂では無く神前式の結婚式を行う舞殿ですかね。「君の名は。」のワンシーンを彷彿させるような幻想的な雰囲気でした。

今回の鎌倉行きは目的地を二個だけ決めて来ましたが、実際は予定外の場所や行動の方が楽しめた感じです。時間に余裕があったのも良かったようで、出掛けるなら今後もこのパターンが良さそうですね。思っていた以上に鎌倉を楽しめました。

色見本キーホルダー 実装

car114先日完成していた色見本改ワイヤーキーホルダー(試作)です。

実際にカバンに取り付けて撮影してみました。

car-1-1-5こちらは徒歩通勤用に使っているリュックなのですが、帰りの道中は結構走る事が多く、これがかなり揺れて鬱陶しいのが判りましたので却下となりました(苦)。普通に鍵に着ける方が良さそうですね。

car-1-1 と言う訳で改めて肩掛けのカバンで試してみました。ロゴワッペンの色が赤なので色数が増えてどうかと思いましたが、これくらいのサイズなら問題無さそうです。

car-1-1-2 チェーンを使ったキーホルダーは少々クドイかと思っていましたが、バックルが無骨なメタル製なのと、塗装自体が金属っぽい質感なので想像以上に良い感じです。赤がアクセントになって良かったんでしょうね。それにしてもこれは意外でした。

car-1-1-3 こういったキャラクター物は、同じ仲間内の集まりなんかではさりげなくアピールが出来て良さそうですね(何故かコメントが難しい気が…苦笑)。

car129こちらは先日試しに作製していた蛸唐草模様の染付風塗装で、クリアーは一回だけだと筆目が目立ったのでクリアーを二度打ちしています。

片方は模様の凸をわざと残すような感じにして、もう一方は平滑に研ぎ出してから二度目のクリアーを塗っています。

car-1-1-4こちらは裏側が汚い仕上がりの物なのでキーホルダー化は考えていませんでしたが、予想外に磁器っぽく仕上がったので今度また作ってみようと思います。裏側に押すPRO_Fitの落款を用意しておかないとですね(笑)。

car134さすがに色を合わせる事は考えていませんでしたが、結構見事にカモフラージュ化しました。まるでスパイショットを防止した発表前のテストカーのようです(笑)。

尚、現在作成している注型樹脂はご希望される方には販売出来るよう現在値段の設定を考えている所です。

単に色の見本として使うのであれば、注型して取り出した物をそのまま塗るだけとして金額を抑えるようにして、もしくは今回のようにキーホルダーとして使う物であれば裏側の処理もしなければなりませんのでどうしても費用は高くなりますが、それでも普通に仕事としてご依頼頂くよりかは安めにご提供出来るようにはしたいと思います。

まずは塗装のご依頼を頂いた方に限ってのお受付と、その後は季節限定みたいな感じで量産した物を販売出来れば、と言う感じですかね。

そう言えば安全面も踏まえて耐久テストも行いました。こちらはまだ内容が纏まっていませんがその時の様子だけでも紹介します。

car142レジンに埋め込んだヒートンとワイヤーがどれくらいの力まで引っ張っても大丈夫なのかと言うのをテストしていまそて、概ね16キロ~22キロまでは大丈夫なのを確認しました。

って、どうもベクトルが間違っている気がしないでもないのですが…(笑)

スマートキーカバー ロゴ色確認

car137 先日に引き続きトヨタランクル用のスマートキーカバーのボタンとトヨタ極小エンブレムに使う色の検証を行っています。

前回はSTANDOXのSPFシルバーで4種類の色を作成しましたが、もっと黒味を強くしても良いかと思い新たに5種類の色見本を作成しました。トヨタの極小エンブレムも新たに5個抜いてます。

car138 色はSTANDOXのSPFシルバーを使った3コート塗装で、金属感を強調する為にまず黒を下塗りします。

今まで金属感を出す塗装ではここで一旦クリアーを塗って熱を掛けていましたが、艶々の上に足付け処理無しで塗るというのが耐久性の面からして好ましく無く、その点今回の仕様は途中のクリアー塗装が必要無いのでそういった問題もありませんから私的に気に入っています。

ちなみにクリアーを塗ってから完全硬化させ「24時間以内」と言う事であれば足付け処理無しでの塗装もマニュアル上で許されてはいるのですが、それって再補修時の事は多分考えられてませんよね。塗装屋さんなら判ると思いますが、削った際に塗膜のエッジがブチブチと切れる感じで、下から艶のある塗膜が見え、そして綺麗にフェザーエッジが出ないのがとても我慢が出来ないのです。

car139 そしてSPFシルバーを塗布します。見た目は艶があるのでクリアーを塗ったように見えますが、これも普通のベースコートです。

模型などを塗る方からするとベースコートでここまで艶を出す事は無いと思いますが、塗りあがりの艶(肌)を重要視する自動車補修塗装だとこれは普通の事です。と言うかドライコートで塗るのはかなり問題で禁止されている塗り方の一つですので。

それにしてもSTANDOXはベースコートが重いので、今まで違う塗料を使っていて移行した塗装屋さんは最初ビックリしているのではないでしょうか。例えばDUPONTではあり得ない事ですが、STANDOXだと「ベースコートで垂らす」と言うのが連発します。特にこれからは気温が下がるので、シルバーとか白とか隠蔽の悪い色は気を付けないとヤバいですよね。

car141そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

今回の内訳としては、SPFシルバーと樹脂(バインダー)を「1:20」「1:25」「1:30」「1:35」「1:40」の5種類を塗っています。

car140塗料中のシルバー顔料が少ない物に関してはもはやただのガンメタじゃ!と言う感じも否めなくはありませんが、まあこれも実際にやってみないと判らない物で、また色見本としてこれからも残るのでとても重要な事でもあります。違う原色塗料が出た時の比較にもなりますしね。

尚いつもの如くブース内だと金属感が弱く見えてしまいますので、完全硬化後に改めて自然光と室内照明下の下で確認~撮影してみます。どうぞもう少々お待ち下さいませ!