ロードバイク用小物パーツ 塗装承ってます

thomson こちらも紹介が遅れましたが先日無事到着しておりましたロードバイクのハンドル・ステム・シートポストです。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!

thomson1 素材はアルミニウムで、この輝きからして表面処理が施していない訳がありません。

アルミはアルマイト処理を施す事で美観と耐蝕性が非常に向上しますが、これはスチールに装飾クロムメッキが施された物と同様に塗装にとってはちょっと厄介です。専用のプライマーでも食い付きが悪く密着性が弱いのです。

という事で、ちょっと勿体無いですが一旦表面をサンドブラストで一皮剥いてから塗装を施す事となります。勿論ダブルアクションサンダーでも大丈夫ですが、ネジが刺さる箇所など入り組んだ箇所にはこれでは無理なのでブラスト処理が適していますかね。ここまでアルマイト層が厚いとリン酸の効き目も弱いのでやはり物理的な処理が必要となります。

thomson2そして今回のご依頼としてはこのバーエンドの質感と同じようにと承っております。む、難しいですね・・・。

このバーエンドの場合はスチールボールを用いてのショットブラストか何かで素地を梨地状にし、その上にブラックアルマイト(アルマイト処理に黒の染料を用いて染めたもの)を施したものだと思います。これを塗装では・・・と思いましたが、STANDOXには「ストラクチャー塗装」なるシステムがあるので今回はそれで対応しようと思います。自動車の塗装屋さんなら良くご存知ですよね(ですよね?)。普段は使う事はありませんが稀に梨地のバンパーを補修する際に使う専用の塗料です。

thomson3各メーカーでもこういったストラクチャー塗装システムが出ているようですが、スタンドックス社のこれは恐らくかなり良く出来ていると思います。DUPONTでスマートリペアも経験していますがあれではどうしようも無いですよね(単なるボディシューツかと思いましたよ・・・)。今はもう少しマシになったのでしょうか。

スタンドックス社のストラクチャー塗装では「細目」(FINE)と「粗目」(COARSE)があって、後者も使った事はありますがこれはスケートボードに貼る滑り止めになるくらい粗いのであまり使う機会は無いですかね。一度お上の仕事(役所の備品)をする時に取り寄せて使いましたがこれが活躍出来る場は極限られているように思います。

そして今回利用するのが一番手前の「細目」でして、ただこれだとちょっと艶が強いので一番奥にある2Kエナメル(色のついたクリアーな塗料)専用の艶消し剤を配合して艶を調整します。

これらの材料はクリアー同様に硬化剤を50%混合して使います。という事は基本的にはクリアーと同じ樹脂成分で、使う用途に合わせて体質顔料や添加剤を加えられた物がそれぞれの製品となっているのです。

ちょっとややこしいですが、塗装は「これはこうしないといけない」といったマニュアル的な物は基本的な事しかないので、後はどれだけ自分で色々な手段や材料を知っているか(または経験しているか)で仕事の内容は大きく変わります。って言う程今回の材料は大袈裟なものでは無いんですけどね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

 

スクーターフェーエルカバー 塗装承ってます

cover すっかり紹介が遅れましたが無事承っております。スクーターバイクの給油口部分の蓋と取っ手の部品です。この度のご依頼、誠にありがとう御座います!

cover1 色については事前に色見本帳をお送りしてその中から選んで頂きました。TOYOTAの「セーブルマイカメタリック」(カラーコード:4T5)となります。

cover2素材表面はザラザラとした梨地で、ボディのカウルパネル同様「艶々」でご依頼頂いておりますので、一旦この素地を「研磨→2液ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった下地処理で平滑に仕上げます。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠にありがとう御座います!

 

この他諸々ご依頼承っておりますがちょっと紹介が遅れております。順次ご案内しますので何卒もう少々お待ち下さいませ。

アルファロメオのヘッドカバー 下準備

alfaromeo5 こちらもお待たせしております。アルファロメオのヘッドカバーですね。

こちらは旧塗膜の剥離は必要ないですが(元々何も塗ってません・・・)、古いオイルが固着していたのでアルカリ洗浄液の入った洗浄槽にやはり浸け置きしておきました。

ただ凸文字の部分にだけ何かが塗られていますのでそこだけ剥がしておきます。どの道最後にここは削るのですがやはり気分的に先に削っておく方が吉かと思います。何だかブクブクしていますし・・・。

alfaromeo6この時点では塗装前の荒削りなのでシングルアクション(サンダー)#120で素早く削り落としておきます。

次はリン酸でアルミ素地表面をエッチングしつつ、塗膜の密着性が良いリン酸皮膜を形成して貰い、プライマー塗装→結晶塗装の本塗りとなります。もう少々お待ち下さいませ!