ホンダS660用メッキエンブレム 本塗り

honda27 先日メッキ素地用の下地処理を行い、サフェーサーまで塗装しておいたホンダS660用の純正メッキエンブレムです。

サフェーサーを#600~#800で水研ぎし、最後は布タイプの足付け用副資材(アシレックスレモン)でペーパー目を均します。

honda28 よく乾燥させ台にセットして本塗り準備完了です。

honda29 内側の側面部分など塗り難い個所はパーツの裏側からも塗れるようにする事で綺麗に仕上げる事が出来ます。スプレーノズルを細くして固定した棒の隙間からその向こう側を狙い打ちます。ベースコートは口径0.6mmのガンを使いました(別に0.8でも1.0でも大丈夫ですが1.3は厳しいと思います)。

honda30 ベースコートの白を塗り終えたらつや消しクリアーを塗って本塗り完了です。画像は塗り終わった直後なのでまだ艶はありますが、ここから徐々に艶が消えていきます。

honda31 先ほどの状態から30分くらい経つとほぼ艶は消えてくれています。

色についてはお任せでしたので、今回はVWの「キャンディホワイト」(カラーコード:LB9A)を採用しました。クリアーは艶ありと同様2液の艶消し用ウレタンクリアーです。

honda32クリアーを塗らない状態(ベースコートのみ)でも同じようにつや消しの仕上がりにはなりますが、それだと画像のような「いかにも透明な被膜がある」といった質感にはなりませんし、そもそも耐久性が全然違います。コンパウンド掛けをしていても簡単に角が露出したりはしませんのでご安心くださいませ(ただし艶が出てしまいますのでコンパウンドはお控え下さい・・・)。

尚ワックスは普通に掛けて頂いて大丈夫です。若干テカリは出ますがむしろ何かしらコーティングされていた方が汚れ難くなりますのでお勧めです。

後は裏側の両面テープをレーザーカットして貼り付けたら完成です。そちらも出来ましたら改めて紹介しますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スーパーセブン カーボン製ポートカバー 磨き

lotus67先日本塗りを終えていたロータススーパーセブンのプリプレグカーボン製のボートカバー(トランクカバー)とその蓋です。

その後60℃40分程度の熱を掛けて強制乾燥し、塗膜を完全硬化させておきました。

lotus82 今回の塗色は、「カーボン地を透かしたメタリックグリーン」といったかなり変則的なキャンディーカラーの為、ベースコートには一切手を触れず、また本塗り中は色見本の為のノーズコーンに掛けたビニールを外したり被せたりしていたので比較的ゴミの付着も多かった模様です。

ちなみにDUPONTだとベースコートの中研ぎは禁止されていましたが(メーカーのデモマンからそう習いました)、STANDOXだとむしろ推奨されていたりします(同じくメーカーのデモマンからそう習いました)。

通常ベースコートの時点でゴミが付いたらペーパーを掛けて取り除く事が出来ますが、今回のメタリックキャンディーカラーの場合、ベースコートの途中で中研ぎをしたらその上に色を塗ってもペーパー目が最後まで消えないんじゃ!(透けてしまうんじゃ!)と思ったので、多少ホコリが付いても何もしなかったのです。

lotus83 ちなみに現在の私のポリッシュシステムはこんな感じで、左の一番粗い目のコンパウンドから始まって一番右の細かいコンパウンドで終わらせます。小物の塗装だと全然使わないので多分もう型遅れになっているかも知れません。ちなみに全て3M製品になったのは偶然で、特段メーカーに拘る必要はありません(と考えています)。

lotus84ポリッシャーはこんな感じで基本はシングルアクションですが、最後はギアーアクションやダブルアクションを使ってオーロラマークを消します。バフは写っている他に2種類あって、それぞれコンパウンドによって使い分けます。

ちなみにポリッシュ時に出るコンパウンドの粉塵は非常に体(肺)に悪いらしいので、私の場合はポリッシング時は必ずブースのファンを回して排気しています。空気の流れが滞った場所では作業者が防塵マスクをすれば良いのですが、周りの方もかなりの被害に遭っていると思われますのでどうかご注意下さいませ。私の場合は勤めていた会社に3Mからデモマンが来てくれて磨きの講習してくれたのでビデオは観ていないのですが、以前雇っていた人間を3Mの講習に行かせたら翌日からしっかり防塵マスクしていました。どうやら講習で見せられたビデオが相当ヤバかった模様です(所謂「塵肺」とか「肺気腫」ですかね)。

磨き作業は本日終わりましたがまだ塗膜が柔らかいので(耐擦りクリアーにさらに軟化剤を入れると締まりきりがかなり遅くなるのです)、完成はあと一週間くらいを予定しております。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

LOTUS樹脂製エンジンカバー 結晶塗装 完成

lotus76 こちらも大変お待たせしました!ロータスエリーゼ用のインテークカバー&プラグカバーの結晶塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介しますね。

lotus15素材は樹脂製で、そのまま塗っても剥がれてしまいますので結晶塗装の前にはサンドブラストで足付け処理をし、プラスチックプライマーも塗布しています。

lotus77 プラスチックパーツは素材によって結晶塗装では対応出来ない物もありますが、当サイトで紹介している施工済み案件の物であれば基本的に対応可能です。

lotus79 通常樹脂製部品への結晶塗装では凸文字部の表現が難しく、この型の部品では最後にシルバーを筆塗りと言う方法で対応していましたが、今回は樹脂を流し込んでマスク型を作り、凸文字部をスプレー塗装で仕上げたので非常に良い質感で仕上げられたと思います。

マスク型は社外記で紹介しています↓

LOTUS樹脂製エンジンカバー 凸文字用塗装マスク作製

lotus81 右端にあるロゴの内側のみ筆塗りで対応していますが、線自体が細いので殆ど違和感も感じないと思います。

lotus80黒い素地のままだとどうしてもプラスチック感が否めませんが、結晶塗装と高輝度メタリックの組み合わせで華やかさと重厚感が出せたのでは無いでしょうか。初めて見る人は金属製だと思ってしまうかも知れませんね。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ロードスターヘッドカバー 結晶塗装 完成

road197 大変お待たせしました!マツダロードスターのヘッドカバー、結晶塗装の黒で完成となります。

最初の状態も紹介しますね。


road184ロードスターのヘッドカバーは元々未塗装なので、経年でアルミ素地が酸化して見た目も悪くなってしまいます。

road198 全体に結晶塗装を施し、凸文字部分は塗装後に研磨してアルミ素地を光らせ、最後にクリアーを筆で塗ってあります。

road199ちょっと判り難いのですが、プラグホールの内側は結晶塗装では無く、プライマーを塗った後に通常の黒を塗装しています。

road185今回のヘッドカバーではタイミングベルトカバー部分がカットされていましたが、通常通りここは塗装で承っています。

road200知らない方が見たら最初からこういう形なのだと思うくらい自然に仕上がっていると思います。

road201結晶目を近くで見るとこんな感じです。塗膜は一見ザラザラしていますが突起している訳では無いのでウェスなどで拭いても繊維が引っかかるような事はありません。ですのでメンテナンス方法としては、塗れたタオルなどで拭いて頂ければ大丈夫です。

それでは後程完成のお知らせメール差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

BMW M Sport Chrome Badge

x6BMW純正のMスポーツエンブレムです。こちらの前にBMWのホイールキャップの塗装をご依頼頂いておりまして、その時の仕上がりを気に入って頂けたようでその後こちらのエンブレムもご依頼頂きました。

x61ご依頼内容としては、

・メッキ素地用下地処理(剥がれ無いように)

・エンブレム全体を白に塗装(ALPINE WHITEⅢ)

・Mカラーの3色は塗装で再現(純正はシール)

・エンブレムの側面を艶消し黒に

となります。

尚、自動車部品に多用されるメッキパーツ(装飾クロムメッキ)に直接色を塗っても簡単に剥がれてしまいますので、それ用の下地処理を行った上での塗装となります。

bmw450 bmw451 既存のMカラーはシールなので、剥がす前に3色それぞれの形状をデータ化し、マスキングシートを作製しておきます。

bmw453 メッキの上に色を塗っても剥がれないような下地を作っておきます。

bmw454 Mカラーの3色については、以前別の案件で作っておいた塗料があるのでそちらを利用しました。

bmw63こちらがその時の画像で、この時はオーナー様よりカタログを添付して頂いてその中のイラスト写真を参考に色を作製しました。

bmw164さらにその後違う案件で再びMカラーを塗る機会がありまして、STANDOXでは各色の配合データが存在する事を発見しました(ただし一部微妙な色もあったので調整はしました)。

bmw461 予め塗っておいたプライマーを研ぎ出し、いよいよ本塗り開始です。

bmw462 まず最初にMカラーの3色を塗って、良く乾燥させたらそこに予め作成しておいたマスキングシートを貼って全体にアルピンホワイトⅢを塗ります。

bmw465ベースコートを塗り終えたらクリアーを塗って本塗り完了です。

bmw463  裏側からも塗れるように固定してあるので、細かい個所へもしっかり塗装します。

bmw466 この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させます。

bmm472 通常はここで完成となりますが、今回は「側面を艶消し黒」で承っていますので、再度足付け処理を行います。

bmm473 よく脱脂清掃し、表面にマスキングテープを貼って裏側から艶消し黒を塗装します。

bmm474 この状態だとまだ輪郭の仕上がりが悪いです。

bmm476bmm475  綿棒にシンナーを含ませ、食み出た部分を拭き取っていきます。

bmm477綺麗に仕上がらない個所は再度塗装を行って再び拭き取り、それを何度も繰り返します。

bmm478塗り分けのラインがシャープに仕上がったら再び熱を掛けて完成です。

bmw472 必要に磨き処理を行い、完成となります。

bmw473 bmw474 bmw475 bmw476