BMWパニアケース 本塗り

bmw19 少し前にサフェ入れまでを行っていたBMW R1200RS用のパニアケースです。その後サフェーサーを水研ぎし、全体に足付け処理を行って本塗り準備完了です。

bmw20 色は前回と同様、BMW Motorrad(二輪車)純正色の「ルパンブルーメタリック」(カラーコード:M25)で、前回作った塗料は既に使えない状態なので新たに配合して作りました。

ディーラーのように決まった色だけを使う場合は余分に色を作って取り置きをしますが、当店のような町工場の場合は対応する色がかなりの数となりますので、塗料はその時使う分だけを作るというスタイルが基本となります。特に輸入外車は本国に比べてボディカラーのバリエーションは限定されていますし(全色は来ないのが普通です)、また主要となる色(売れ筋の色)もある程度決まっていますから、今思えば本当に楽でした・・・。

bmw21 クリアーは今回も高品位なタイプのクリスタルクリアーで承っています。通常使うクリアー(同社STANDOX旧イージークリアー)に比べるとレベリング性能・耐タレ性が高く、綺麗に塗れるのが特徴です。

bmw22今回はキーホルダータイプの色見本も承っていますので、こちらも一緒に塗装しています。

この後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥~完全硬化させ、必要に応じて磨き処理を行ったら完成となります。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フリード ハイマウントランプ塗装承ってます

freed先日到着しておりましたホンダフリードのハイマウントストップランプです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

オーナー様のご意向としては、

「純正部品がクリアしかなく、車体色(濃赤)には赤い方が似合うため塗装をお願いしたい」

との事で、今回はこちらのレンズを透過性の赤(レッドキャンディー)への塗装で承っております。尚、透過性の塗装は通常の塗装に比べて褪色し易いですので、クリアーは耐UV性の高いクリスタルクリアーの使用となります。念の為ですがスモークは塗りません。

今回の部品の施工例はありませんが、大体似たような感じの施工画像がありますのでそちらを紹介させて頂きますね。

magzam17以前施工したマグザムなるビッグスクーターのテールランプで、こちらもスモークは塗っておりませんので完成は大体このようなイメージになるかと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

小物関係サフェ入れ

antena こちらも昨年よりお預かりしておりますビートソニック (Beat-Sonic) FM/AMドルフィンアンテナです。

今回は未塗装品で、まずはサフェーサーで下地を整えます。

antena1 真空成型時の歪が気持ち悪いので、硬い当て板と#120~#180を使ってラインの粗出しを行い、その後ダブルアクションサンダー#180で目消しをし、突起部分やフチなどは#240~#320で足付けを行います。

antena2 よく脱脂清掃し、まずはプラスチックプライマーを塗布します。

antena3続けてサフェーサーを塗布します。

ferrari3 そしてこちらは年初めにお預かりしたフェラーリのリモコンキーカバーです。

この型のタイプは塗膜の密着性は良いのですが(これの前のがとても悪いです)、成型時のラインが歪んでいるのでそちらを修正しておきます。

ferrari4 ダブルアクションダンサー#180で粗研ぎを行い、その後#180→#240の手研ぎで均します。フチやエンブレムの着く部分などは#320で足付け処理をしておきます。

ferrari5 しっかり脱脂清掃をし、プラスチックプライマーを塗布します。

尚、フチの中までサフェーサーを塗ると厚みでゴムボタンが入らなくなるので溝の内側はマスキングをしておきます。

ferrari6 続けてサフェーサーを5コート程塗布し、固まる前にフチに詰め込んだマスキングテープを剥がしておきます。

subaru1さらにこちらはスバルのフロントグリルエンブレムのメッキ枠部分となります。

こちらは素地が装飾クロムメッキの為、通常の作業方法だと十分な密着性が保持出来ない為、それ専用(と言っても私の独自の方法ですが)を行い、最後は他の部品と一緒にサフェーサーを塗っています。

この辺りの小物はそれぞれ単品で作業をするとコストが上がってしまうので、今回のようにある程度の個数を纏めて作業を行うようにしています。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

タワーバー台座 プライマー&サフェーサー塗布

tower昨年にお預かりしておりましたタワーバーの台座部分です。

tower1こういったスチール製の部品は殆どそうなのですが、下地にプライマーが塗っておらす、また溶接してそのまま色を塗っていたりするので、装着して数年で錆が発生し塗装が剥がれて来ます。と言うか今回の物は新品の時点でもう錆が出ている訳ですが・・・。

tower一度発生した錆はそのまま塗っても再発は免れませんので、いつものブラスト屋さんにお願いして強力な直圧ブラストで錆を根こそぎ取って貰いました。いつも安心丁寧で助かっております。

その後シンナーで洗い流すようにして脱脂処理をし、プライマーを塗布します。

tower1今回使うプライマーは錆に強い浸透型エポキシプライマーで、鉄と鉄の隙間に筆で流し込むように入れ、さらにエアーブローをして奥まで行き渡るようにします。

tower4さらにその後、スプレーでは塗り難い部分にも筆で塗っておきます。

ウォッシュプライマーを使う場合は余分をシンナーで拭き取りますが(ウォッシュプライマーは厚塗りが出来ません)、ビスフェノールA型のエポキシプライマーは厚塗りをしても問題が無いのでこのままでOKです。

tower2 その後吊るした状態で全体に同じエポキシプライマーを塗布します。

tower3その後自然乾燥で30分程置いたら今度はウレタンサフェーサーを塗布します。それぞれ性質の違う2液性の塗料ですが、タイミング良く行えば半生の状態で塗料を塗り重ねる事が出来ます。足付け処理無しで塗膜同士を食いつかせる、所謂ウェット・オン・ウェットです。やり方を間違えなければ下手な足付け処理よりもガッチリ食い付きます。

この後60℃40分程の熱を掛けて硬化させ、後日全体を研磨して肌を落とせば本塗りとなります。他にも小物を一緒にサフェーサー入れていますので、そちらも後程紹介致しますね。

テールランプ関係 下準備

imp124 テールランプ関係も作業着手しておりますのでご安心下さいませ。

imp4新品の場合はそのままマスキングから行いますが、中古品の場合は裏側や溝に汚れが溜まっているので先にそこを清掃しておきます。こちらのインプレッサのテールは溝に泥が溜まっているのをよく見かけますよね。

imp5 溝はナイロンブラシで水洗いし、

imp6 全体はヘラとウェスを使って泥汚れを取り除きます。

imp7溝には水を流しながらエアーブローをすると奥の溜まった汚れも取り除けます。苔が生えるとちょっと厳しいですかね(時々見かけます・・・)。

ちなみにこちらのテールランプのパッキンですが、結構お疲れ気味ですので新品に交換される事をお勧め致します。

一応調べてみたところ、スバルの部品番号は「84940FG000」で一枚¥452、左右共通との事です。

amazonとかで売っていれば手に入り易いと思ったのですが主要なネットショップでは取り扱っていないらしく、こちらのショップさんのサイトには部品番号が記載されていたので多分購入は出来ると思います。発送は定形外でも対応してくれるようですので¥280で済むようですが、ご近所のディーラーに寄って前記した部品番号を言って注文→後日取りに行くと言うのも宜しいかと存じます。

imp8テールランプの一部をマスキングする場合は主にPP製のラインテープを使いますが、インプレッサやSUBARU XVのテーランプのように何度もご依頼頂く物に関しては予めデータを作っておき、カッティングプロッターでマスキングシートを作れるようにしています。

xvこちらはXVハイブリッドテールランプのマスキング用データで、作成方法としてはテールランプの所定の位置にラインテープを貼り、その上に紙を貼って鉛筆の芯などを使って「輪郭を転写→スキャナーで読み込み→Illustrator(ソフト)を使って輪郭をトレース→カット→現物合わせ→データ修正&’カットを繰り返し」といった工程で作っています。

smokeレンズ以外の個所をマスキングし、被塗面を足付け処理したら埃を被らない所に一旦仕舞っておきます。透過性の塗装は通常の塗装と違ってハジキが出ると致命的ですから、本塗りを行う日までは安全な所で保管しておきます。

ちなみにWRX STIのテールランプはこの次のターンで塗装予定だったのですが、予定していた180SXのテールランプが他のタイプの物に交換する事になりまして、そちらを後にさせて頂き順番を変更致しました。

本塗り自体は来週以降を予定していて、その前に他の案件を進めておきたいと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!