スバルエンブレム 下準備

先日お預かりしておりましたスバルソルテラ用フロント&リヤの純正エンブレムのメッキ枠です。

そのまま上塗りを行っても塗料は密着しませんので、素地調整を行った後、まずはプライマーを塗布します。

土台が塞がっている方(画像右手前)は、アクリルプレートを外す際にドリルで穴を開けているので、そちらはエポキシ接着剤で塞いでおきました。

プライマーは密着性の上で重要な役割を担う為、フチから裏側まで周り込むようしっかり全体に塗っておきます。両面テープを剥がしたら塗装まで剥がれた!とならないようにですね。

その後数十分程のセッティングタイム(次の作業までの乾燥時間)を設け、続けてサーフェサーを塗布します。

サフェだけでも密着性はあるのですが、装飾クロムメッキへの塗装の場合はそれだけでは足りない恐れがある為、わざわざ別にプライマーを塗っているという訳です。

サフェは裏側まで塗る必要は無いのですが、この後の研ぎ作業でメッキ素地が露出するのは避けたいので、エッジまではしっかりと、そして最後に全体に塗ります。

そしてこちらはスモーク塗装を行う予定のアクリルプレートです。

被塗面を#800~#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン~オレンジ)で研磨して足付け処理し、よく脱脂清掃をしたらプラスチックプライマーを塗布します。

そのままスモーク塗装でも大丈夫な場合はあるのですが、稀にアクリル樹脂が割れてしまう事があるので、下塗りとしてまずは一旦クリアーで全体を覆うようにしています。

恐らく同じ塗装屋さんなら「それで採算が合うのか!」と思われると思いますが、当店の場合はお預かりしてから完成するまでの期間が長いので、その間に他の御依頼品の序に一緒に塗らせて貰い、一緒に熱を入れる事で大きなコスト増にならないよう対応しています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ホンダNBOXオイル&フューエルキャップ 下準備

先日お預かりしておりましたホンダN-BOX用のオイルキャップとフューエルキャップです。

今回はロゴ入れも承っておりまして、オイルキャップにある既存の凸文字やロゴ等は不要となりますから、まずはそれらを削り落とします。

ツマミの左右にある凸凹も塗装をする上で邪魔になるので、こちらも削って平滑に仕上げます。

こういった端部分はエアーツールが使い難いので、当て板を使っての手作業となります。

その後ダブルアクションサンダー#120~180で研磨して凸文字を削り落とし、#240の手研ぎで角やペーパー目を均します。

フューエルキャップも#120~#240で研磨して足付け処理を行います。

台にセットして、よく脱脂処理を行います。

通常はこのままプラスチックプライマーを塗りますが、

念のためガスプライマーでの処理も行っておきます。

ガスプライマーについては以下の記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

Mazda Diesel Fuel Cap

尚PMMA(アクリル樹脂)やABSでこれは使いません。PPやPAのみとなります。

続けてプライマーを塗布し、

サーフェサーを塗布します。この後の研ぎ作業でライン出しも行うのでしっかり5~6コート程塗りますが、一度に塗り重ねると溶剤が籠ってそれが気化→塗膜が膨れるブリスターを生じるので、コート間には5~10分程のしっかりとした乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けています。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせてます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!