audio technica AT2020マイク塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたオーディオテクニカaudio technica/AT2020コンデンサーマイクの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこの様な艶消し黒(クリアー塗装無し)の状態だった物に、

キャンディーカラーのマゼンタ~パープルのグラデーションで塗装を施しました。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

猫の手のロゴはゴールドのデカールをクリアーの下に貼ってあります。

塗り方としては、最初にマイク全体をマゼンタキャンディーで塗装し、

マイクの中心から下側に青紫のキャンディーカラー=ハウスオブカラーKK-13を重ねています。KK-13 BURPLE単体だと青なのですが、最初に塗ったマゼンタに重なる事で紫の色味を表現しています。

メッシュ=網の部分は塗装せず、マスキングをして最初の状態そのまま としています。

こちらは裏側ですね。尚、最初の本塗り時=グラデーション塗装をした時は、上下のパーツでズレが生じないよう、仮組みをした状態で本塗りを行っています。そもそもキャンディーカラーも塗り方で色味が簡単に変わってしまうので仮組みした状態で塗るのが基本ととなっています。

ここからはストロボを使った撮影となります。

マイク下型にはサスペンションホルダーを固定するネジ山があるので、そこは塗らないようマスキングしてあります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!


尚、現在はまだテスト段階なのですが、趣味で制作・販売している「色見本キーホルダー」を、ご依頼品とお揃いの同仕様にした物の制作をお受付出来るようにと考えています。

今回は枠を同じキャンディーカラーに、ドロー部(文字)を黒にしました。背板はブラックホログラムラメなのですが、こちらは既存の物を選べるようにと考えています。

ただオーダーとなるとこれ一個で数万円になってしまうので現時点では現実的では無く、当面はテスト的に行い、いずれ今の工場を返して固定経費の掛からない自宅または郊外で極小物(マイクやエンブレムやリモコンキー等)を限定とした時に本格的に始められればと考えています。

audio technica AT2020マイク 本塗り①

先日お預かりしておりましたオーディオテクニカaudio technica/AT2020コンデンサーマイクです。

今回メッシュ部(網)の部分は塗らないようにと承っていますので、まずはその部分をマスキングします。

ちなみにこういった場面でのマスキングの場合、余分(端)をカッターで切ったりするような事を想像するかも知れませんが、自動車補修塗装の場合はまずそういう事はしません。素地に傷をつけるとそこから錆等の問題が生じる為、実用が前提となる自動車ボディの塗装ではそういった事は非常にタブーであり、今の小物塗装になってもその癖は変わりません。なので今回のような場合は予めハサミ等で切り取ったマスキングテープを少しずつ隙間に差し込んでいくような感じに貼っています。

その後被塗面を#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で研磨して足付け処理を行います。

足付け作業の際に金属素地が露出してしまった箇所にはプライマーを塗布しておきます。先ほどのカッターと同じく、今回塗装する事で現状より悪くなる箇所があってはならないというような感じですね。

まずは隠蔽力の高いシルバー=具体的にはVW社のリフレックスシルバー(LA7W)を塗布します。

ここでしっかり下地の黒を完全隠蔽させ、

続けて粗目のシルバー=STANDOX MIX598を塗布します。

粗目のシルバーはこの後に塗るキャンディーカラーの発色を良くしますが、これ単体だと隠蔽力が弱く無用に膜厚が大きくなってしまう為、隠蔽力の高いシルバーを下塗りしています。

続けて透過性のマゼンタカラー=キャンディーマゼンタを塗布します。下色のシルバーに加えて膜厚が大きくなるのでハードナーも添加しています。

今回はパープル~マゼンタのグラデーションで承っていますので、事前に色板でテストを行ってから本塗り=マイクを塗っています。

使うのは紫系キャンディーカラーでは無く青系=ハウスオブカラーのKk-13=BERPLEを採用しています。赤味のある青ですね。

マゼンタの上に青が重なる事で紫色になっています。

マゼンタまでのスプレーガンは口径0.8mm~1.0mmを使い、グラデーションで塗っている青(紫)は口径0.5mmのエアーブラシを使用しています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り(下塗り)完了です。

今回は正面にロゴ入れも承っていまして、ただ一度にやると失敗した時のリスクが高すぎるので(シルバーからやり直しで塗膜厚限界を超えてしまいます)、今回は二回に分ける事にしました。

メッシュ部のマスキングはそのままだとクリアーがくっついて固着してしまう恐れがあったので、2コート目のクリアーが終わったら直ぐに剥がしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化、再び足付け処理をして今度はデカール貼り付け→クリアーコートを行う予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

SHURE SUPER55ガイコツマイク 本塗り

先日サンドブラストとプライマーを塗布しておいたSHURE SUPER55SH Series IIガイコツマイクです。その後よく乾燥させ、全体を軽くサンディングしています。

今回ご指定頂いているのは3コートキャンディーカラーのマゼンタで、まずは下色として隠ぺい力の高いシルバーを塗布します。

原色のシルバーをそのまま使っても良いのですが、スプレーする為にはシンナーで希釈する必用があり、残った物を戻す事は出来ないので(計量調色の際に数値が狂ってしまうので)、比較的汎用性の高いVW社のリフレックスシルバー(LA9W)を作り置きにして使っています。予め濃い目に作っておけば希釈した塗料を戻せるので廃棄物を少なく出来ます。

その後STANDOX原色の中で最も粒子が粗い原色=MIX598を塗布します。こちらは原色そのままですが、よく使うメタリックなので希釈した物でも戻せるよう専用のボトルを作っています。

粗いシルバーは輝きが強いのですが隠ぺい力が弱いので、それぞれを使い分けて一層目のメタリックを形成します。この後、透過性の塗色=キャンディーカラーを塗り重ねていきます。

途中の状態を取り忘れてしまったのですが、キャンディーカラーは塗り方によって色味が変わってしまうので、一旦裏と表のカバーを仮組みした状態にして塗装しています。別々の状態で塗ると組み合わせた時にそれぞれの色が違って見えてしまう為、それを防止する為ですね。

キャンディーカラーが終わったら再び単体の状態に戻します。あのままだとフチや裏側にクリアーが塗れない為ですね。

仮組みした状態で塗れていなかったフチの部分を部分的にスプレーして修正しておきます。

キャンディーコートを早く終わらせようとして塗料中の色の含有量を高くすると場所によって濃淡=ムラが生じてしまう為、敢えて色を薄くしてコート数を増やして塗り重ねるようにします。

ここまでがベースコートです。

 そして最後にトップコート=クリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

3コートキャンディー塗装では、通常の2コートメタリックやパールでは表現が出来ない色に出来ます。

ただその分手間と時間が掛かるので割増費用が必用となります。

現在はメーカー様からも数十台のマイクが入っていて、通常納期は四ヵ月~六か月くらいと長めになっています。人を雇ってもっと効率よくやれば売り上げも上がるのですが、そもそも営業の規模を縮小する為に車の塗装を辞めて今の小物塗装屋になったので、今のスタイルを変えるつもりはないですかね。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。組付け作業もあるので少し多めに寝かす予定です。

それでは完成次第改めてご連絡を差し上げます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ゼンハイザーE945マイク塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたゼンハイザーE945ボーカルマイクの塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はいつもの艶消し黒っぽい塗装が施されていたマイクに、

今回は濃い目のキャンディーマゼンターで塗装しました。

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

 自然光でも撮影しました。

 各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

 今回はキャンディーカラーの上にガラスフレークも重ねていて、この状態だと判り難いのですが、

 スポットライトの下だとそれらキラキラと輝きます。

 キャンディーカラー特有の透明感とガラスフレークの輝きが組み合わさった塗装です。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度も当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました!

ゼンハイザーE945マイク 本塗り

先日お預かりしておりましたゼンハイザーE945ボーカルマイクです。

マイク本体は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で空研ぎし、グリルはナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(ハジキシラズ=液状研磨洗浄剤)で足付け処理を行っています。

まずは下色として隠ぺい性の良いシルバー(VW社リフレックスシルバー)を塗り、その上に粒子の粗いメタリック(STX MIX598)を塗っています。

 そして透過性の赤紫色=キャンディーマゼンタを塗っていきます。

一度に塗るとムラになったりパーツ毎で色が変わってしまうので、含有量を抑え4コート程に別けて塗っています。

  そしてキャンディーカラーが完了です。今回は濃い目となります。

さらに今回はガラスフレークも重ねます。

今回使用しているガラスフレークPP304はパールに近い顔料の為、下色に関係無く使えるのが特徴です(昔の物は黒いので明るい塗色に重ねると粒粒が見えてしまいました)。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

蛍光灯の光だけでは大人しいですが、スポットライトに当たるとガラスのような煌めきが感じられます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!