Lancer EVO Brembo Brakes

昨年お預かりしておりましたランサーエボリューション用ブレンボキャリパー一式です。その後無事車体に装着されたとの事で、改めて作業内容を纏めて施工例として紹介させて頂きます。

ご依頼内容としてはランエボ純正ブレンボのような青黒味の赤への塗装で、こちらの当店規定の配合データから色を作成します。

洗浄~サンドブラスト~マスキングについてはいつものブレーキ屋さんにお願いしています。このままでも塗れる状態ですが、

全体を研磨して打痕や深い傷を取り除いておきます。

その後よく脱脂清掃し、

 エアーブローで埃を飛ばしたら本塗り開始です。

まずはプライマーを塗布します。

プライマーは薄膜で、2コート程塗ります。

膜厚を着けたくない箇所=パッド固定シャフトピン差し込み穴の内側や車体固定部、ガスケット当たり面等にベースコートの黒を塗布します。プライマーのままでも構わないのですが、黒い方が格好良いというのが理由となります。

その後黒く塗った箇所をマスキングします。この後に塗る赤やクリアーを着けないようにですね。

まずは隠蔽力の高い赤で下塗りをし、

続けてランエボ純正ブレンボレッド近似色を塗布します。

ベースコートの赤が乾いたらロゴ入れを行います。

ロゴのサイズは元の通りに、色はVW社のキャンディホワイト(LB9A)を採用しています。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

F50ブレント等に使う赤に比べるとどす黒いのが判るかと思います。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

ロゴの部分は薄く塗っても段差が出来てしまうので、

完全硬化後に#1500→#2000で研磨して均し、磨き処理を行っています。

その後オーナー様から装着後の画像を送って頂きました。


「綺麗になったキャリパー、とても気分がいいです。大事に使っていきたいと思います。丁寧な対応いただき、ありがとうございました。」とのお言葉も頂戴しました。


こちらこそわざわざご報告&画像送って頂き、またこの度のご依頼誠に有難うございました!

Porsche Brembo Brake Calipers

先日お預かりしておりましたポルシェカイエンのブレンボキャリパーです。その後整備工場にお納めしておりますので、改めて作業内容を施工例のページとして纏めさせて頂きます。

下地処理はいつものブレーキ屋さんにてお願いしました。

目立つロゴ面を研磨して均し、全体をシリコンオフで洗い流すようにして脱脂清掃を行ったら本塗り開始です。

 まずは全体にプライマーを塗布します。

続けて膜厚をつけたくない箇所=ブレーキパッド固定ピンや車体装着箇所、ガスケット当たり面等にベースコートの黒を塗布します。

それが乾いたらマスキングを行います。

色は以前施工したボクスターのブレンボレッド近似色で承っておりまして、ただそのまま塗ると隠蔽力が弱く膜厚が大きくなってしまうので、一旦無機顔料をベースにした赤を下塗りしておきます。

続けて本来の赤を塗ります。

ロゴは元の通りで承っていますので、以前作成しておいたデータを使ってマスキングシートを作成します。

元の画像を確認しながら位置を決めます。

ロゴの白はフォルクスワーゲン社のキャンディホワイト(カラーコード:LB9A)を使っています。

画像にはありませんが、ロゴを塗る際はキャリパー全体に養生紙を貼って白の塗料が飛ばないようにしています。

ロゴ入れが終わったらしっかり乾燥させ、

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

 2コート目のクリアーが終わったら直ぐにマスキングシートを剥がしておきます。

  その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、数日寝かしたら完成となります。

各完成画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

R33ブレンボキャリパー塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスカイラインGT-R(BCNR33)用ブレンボキャリパー一式の塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々はこのような状態で黒に塗られていた物を、

当店規定のブレンボレッド近似色で塗装を施しました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

bremboのロゴはVW社のキャンディホワイト(カラーコード:LB9A)を採用しています。

尚、ロゴがある正面部分は打痕等の傷が多くあったので「研磨→エポキシプライマーサーフェサー塗布→ウレタンサフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を整えてから上塗りを行っています。

ロゴはシールでは無く塗装となります。

塗装でも段差は出来てしまう為、完全硬化後にはペーパーを当てて磨き処理を行っています。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

R33ブレンボキャリパー 本塗り

先日お預かりしておりましたスカイラインGT-R(BCNR33)用ブレンボキャリパー一式です。その後いつものブレーキ屋さんにて洗浄~サンドブラスト処理~マスキングまでを行って頂き戻ってきました。

このままの状態から直ぐに塗装も出来るのですが、

今回は目立つキャリパー前面部の打痕や深い傷・梨地を均す下地処理も承っていますので、

まずはある程度この部分を研磨して均しておきます。取り切れない打痕はこの後に処理します。

まずは一旦全体の研磨~脱脂処理を行います。

続けてキャリパーの前面以外の部分をマスキングします。

エポキシサーフェサーは硬くて(粘りが強くて)非常に研ぎ難いので、塗装の際がバツ切りにならないよう(段差にならないよう)暈すような感じにマスキングを行います。

ちなみに研磨だけでも傷を除去する事は不可能ではないですが、一番深い箇所まで削るとなると本来のラインが崩れてしまいますので、

これをまずエポキシ系プライマーサーフェサーで覆い、

続けて充填性のあるウレタンサーフェサーを重ねます。それぞれ違うタイプの塗料を半生の状態でくっ付けるような感じのウェットオンウェットですね。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと吹きました。

水は使えないので(錆びるので)、空研ぎ#320→#400でライン出しをし、

続けて布状研磨副資材の#500→#800(アシレックススカイ~レモン)でペーパー目を均します。ガイドコートは打痕を研ぎ遺さない為ですね。

その後全体をシリコンオフで洗い流すようにして脱脂清掃をしたらブースにセットして本塗り準備完了です。

しっかりエアーブローをして埃を飛ばします。

まずは全体にプライマーを塗布します。

この時点で塗るプライマーは薄膜で、それ故に打痕や傷などを埋める効果はありませんから、それぞれの特徴を使って作業を2回に分けているという感じです。

続けて塗膜を厚くしたくない箇所=ボディへのボルト取り付け部とガスケット当たり面、パッドを固定すシャフトを通す穴にベースコートの黒を薄膜で塗ります。

その後それらの箇所をマスキングします。

まずは隠蔽力の高い赤=ベンガラ等の無機顔料が入った原色を使って下塗りを行います。プライマーは明るいグレーなのでそのまま鮮やかな赤=ブレンボレッド近似色を塗っても隠蔽はし易いですが、黒の上だと中々染まらない為ですね(「染まる」は例えというか業界用語で実際に染色している訳ではありません)。

続けてブレンボレッド近似色を塗布します。

テープフリーな状態になったらロゴ入れを行います。ロゴは元と同じようフロント80mm、リヤ54mmでマスキングシートを作成しました。

ロゴの色は白=フォルクスワーゲンのキャンディホワイト(LB9A)を使用しています。

ロゴの白が塗り終わったらマスキングを剥がし、

タッククロス(不織布に粘着物質が塗布された物)で擦ってバリを取り除いておきます。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

ブレンボキャリパーの塗装は個人の方からは勿論、

ボディショップ(自動車板金塗装屋さん)やチューニングショップ、街の整備工場やディーラー内製工場(集中センター)など色々な所からご依頼を頂いております。

以前、これまでにも多くリピートを頂いてるショップさんに「当店で塗ったキャリパーで何か問題が起きた事とかないですか?」と伺ったところ、「サーキットでも使用しているが全く問題無いです」とお墨付きを頂いております。有名なショップさんなので信用度は高いと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、

後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

ランエボブレンボキャリパー塗装承ってます

先日到着しておりましたランエボIX純正ブレンボキャリパーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

状態としてはいつものような感じで、

ぱっと見は問題無さそうですが、クリアー層が殆ど剥がれた状態になっています。

白いロゴの所だけクリアーが残っている事からして、恐らくは最初に塗った赤に熱を入れた後、続けてロゴの白を塗装→ここで最初に塗った赤い部分は焼き切ってしまうので(完全硬化してしまうので)、半生状態の白にクリアーはくっつくけれども、完全に硬化した赤に足付け処理無しでは密着しなくなっている為、最初の頃は大丈夫だとしても経年で劣化した時に層間剥離が起きているのだと思います。

鮮やかな赤が残っている箇所はクリアーがまだ剥がれていない所で、

クリアー層が無くなってしまった箇所は白く粉が吹いたような状態になっています。

尚、下地処理(洗浄・サンドブラスト・マスキング)についてはいつものブレーキ屋さんへの外部委託で、これについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

ブレーキキャリパーの下地処理

色は元に近い、こちらの青黒い赤で承っています。

以前施工した時の画像がありますのでそちらを紹介しますね。

その他の画像はこちらの記事で見えますので宜しければご参照くださいませ。

ロゴも元と同じように白で、フロントは横幅約80ミリ、

リヤは約54mmでの塗装を想定しています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!