ランエボブレンボキャリパー塗装承ってます

先日到着しておりました三菱ランサーCT9Aのブレンボキャリパー一式です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容は塗装と、オーバーホールの作業も承っています。

塗装内容については以下の通りとなります。

・キャリパー色=ポルシェ「リザードグリーン」(カラーコードM6B)
・ロゴ=「brembo」(フロント80mm・リヤ54mm) 色=ポルシェ「ウルトラバイオレット」(カラーコード:M4A)

下地処理とオーバーホールについてはいつものように、以前同じ工場で間借りしていたブレーキ屋さんにお願いする予定で、こちらについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

ブレーキキャリパーの下地処理

また今回は素地調整後、ロゴが入る正面はエポキシプライマーサーフェサーでの下地処理も承っています。特段これをやらなくても良いのですが(別途プライマーは全体に塗りますので)、打痕や深い傷、梨地が粗い場合などにお勧めとなります。

参考までにそういった場合の画像を紹介します。

こちらはスカイラインBNR32純正のフロントブレンボキャリパーですね。サンドブラストで塗膜が残っていないのでパッと見は良い状態に見えますが、これがこの後の塗装で仕上がると粗が目立つので、薄膜のプライマーの前にエポキシサフェで下地を整えておくようにします。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!

Mitsubishi Lancer brembo Blue

  いつもご贔屓頂いている業者様から御依頼頂いたランサーエボリューション用純正ブレンボキャリパー一式です。

現状色は褪色し、

またベースカラー(赤)とクリアーとの間で層間剝離が生じています。ブレンボあるあるですね。

ロゴは元の通りと承っていますので、予めサイズを測っておきます。

フロントの横幅が80mm、リヤは54mmとなります。

その後、ブレーキ専門の方に委託して、洗浄とサンドブラストを行って頂きました。

これについては以下リンク先の記事が判り易いかと思いますので宜しければご参照くださいませ。

ブレーキキャリパーの下地処理

そのままでも塗れる状態ではありましたが、塗装後に艶が極力残るようサンダーを使って表面を研磨します。

 大きな打痕や、

鋳造時のザラザラとした粗が目立つので、

正面の目立つ部分のみサーフェサーで下地を整える事にしました。

まずはエポキシプライマーサーフェサーを塗布し、

ウェットオンウェットでウレタンサーフェサーを塗布します。焼き上がった目玉焼きの上に、さらに新たに卵を重ねて焼いても完全に一体化はしませんが(最初に紹介した画像のような層間剥離と同じような感じ)、半生の状態で重ねると一体化する!というような感じですね。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、サンディングを行います。

最終番手は#800で均し、

キャリパー全体にシリコンオフを浴びせ、上から下に洗い流すようにして脱脂処理を行います。

そして全体にプライマーを塗布します。

その後、膜厚をつけたく無い箇所=ボディ取り付け部・ガスケット当たり面・ブレーキパッド固定シャフト穴にベースコートの黒を薄膜で塗布します。

テープフリーな状態になったらそれらをマスキングし、

ご指定の塗色=ダイハツ純正色「「ディープブルークリスタルマイカ」(カラーコード:B79)に粗目のメタリック(STANDOX原色MIX598)を少量入れた仕様の色を塗布します。

元と同じサイズでカットしたマスキングシートを使い、ロゴを白で塗装します。

最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

この後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

こちらの塗装を御依頼頂いたカーショップさんは何度もご贔屓を頂いておりまして、以前「うちで塗装したキャリパーで何かしらの問題が起きた事はありませんか?些細な事でも何かあれば言ってください」と伺ったところ、サーキットで使用しても全く問題無いとお墨付きを頂いております(かなりの台数を扱っている業界ではとても有名なショップさんです)。

Mitsubishi Lancer brembo Cnady Red

 三菱ランサー用のブレンボブレーキキャリパーです。

いつものようにクリアー層が剥がれる層間剝離が発生しています。

リヤの塗装はさらに酷い状態です。

いつものブレーキ屋さんにて洗浄~サンドブラスト~マスキングを行って頂きました。

以前の下請け的な仕事であればこのまま本塗りを行っていましたが、

当店をご指定頂いての御依頼の場合には、素地調整を行ってからの塗装としています。平面はダブルアクションサンダー#120~#180で研磨し、#240の手研ぎでアルミ素地を均しておきます。

その後全体を溶剤(ノルマルヘキサン)で洗い流すようにして脱脂清掃し、

プライマーを塗布します。

その後膜厚をつけたく無い箇所=車体固定部やガスケット取り付け部、固定用ピンを差し込む穴等ですね。

まずは下色として、マツダの「ソウルレッドプレミアムメタリック 」(カラーコード:41V)のカラーベース(下色)を塗布します。

続けて当店規定のキャンディーレッド(ベースコート)を塗布します。

通常はここでロゴ入れを行いますが、キャンディーカラーはブリード(滲み)が発生するので、

一旦クリアーを塗って終了とします。

この後はいつも通り60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

塗膜が完全硬化したら、

キャリパーの正面部分を足付け処理します。

プレスライン部に、フチを浮かせたマスキングテープを貼り付けます。この手法についてはこちらの記事が判り易いかと思います。

元と同じサイズにカットしたbremboのマスキングシートを貼り、ベースコートの白を塗布します。

ロゴ入れには口径0.3mmのIWATAエアーブラシを使用しました。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

ロゴ部分は段差が出来ているので、この後完全硬化させた後にペーパーを掛けて均し、磨き処理を行っておきます。ボカシ際も同様に磨いて馴染ませます。

そして完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

下色をシルバー単体にしたキャディーレッドに比べると発色は弱くなりますが、その分コストは抑えられた仕様となります(数万円変わります)。

他に今回と同じ「ソウルレッド風」のキャンディーレッドとしては、同三菱のi(アイ)のヘッドカバーや、

RB26エンジパーツ一式などの塗装事例があります。

鮮やかな赤系のメタリック・パールは、一般的な2コート塗装で表現するのは難しく(顔料自体の特性)、なので今回の様な3コート塗装での表現が必要となります。

ランサーブレンボキャリパー塗装 完成

 大変お待たせしました!先日本塗りを終えていた三菱ランサーエボリューションXの純正ブレンボキャリパー一式のオーバーホールと塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は色が褪せてトップコートのクリアーが層間剥離した状態で、

その後いつものブレーキ屋さんにてサンドブラストとオーバーホールを行って頂きました。

色はランエボブレンボ純正の赤の近似色で承りました。

ロゴのサイズは元の通りに、色は白(VWキャンディホワイト)で塗装しています。

いつも塗っているランエボのブレンボはリヤのロゴサイズは横幅54mmですが、今回のキャリパーは41mmと小さくなっていました。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

ランサーブレンボキャリパー 本塗り

先日お預かりしておりました三菱ランサーエボリューションXの純正ブレンボキャリパー一式です。いつものブレーキ屋さんにてオーバーホールと下地作業(サンドブラスト・洗浄・マスキング)を行って貰い、戻って来ました。

そのままの状態でも塗れるのですが、塗り終わった後に艶が出るようダブルアクションサンダー#120~#180で平らな面を研摩し、#180~#240で手研ぎを行います。

 その後シリコンオフで全体を洗い流すように脱脂清掃し、本塗り準備完了です。

 まずは全体にプライマーを塗布します。

その後膜厚を着けたくない箇所にベースコートの黒を塗布し、

よく乾燥させた後、黒く塗った部分をマスキングします。

まずは適当な色で下塗りを行います。具体的にはフェラーリのローズメタリック(カラーコード:311C)で、別件で使って余っていた物に同じく余っていた白などを混ぜています。頻繁に使う色は在庫するようにしていますが(例えばフェラーリロッソコルサなど)、今後使う予定の無い色でもそのまま捨てる事は無く、こうやって再利用するようにしています(これによる弊害は全くありませんのでご安心ください)。

そしてランサー純正の赤(近似色)を塗ります。先日紹介したランサーのブレンボに採用した赤に比べると比較的青黒い赤となります。

そしてマスキングシートを貼り、

 ロゴを白で塗ります。具体的にはVW社のキャンディホワイト(LB9A)となります。

ここまでがベースコートとなります。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

マスキングシートは二回目のクリアーが塗り終わった直後に剥がしています(そのまま固まると汚くなりますしエッジがケガするくらい尖ります)。

ブレーキ屋さんが言っていましたが、ピストンはチタン製だろうとの事です(ランサーXは標準なのでしょうか)。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!