先日お預かりしておりましたスバルWRX用のドライカーボン製フロントグリル枠と、左右フロントグリルモールです。
ドライカーボン製のグリル枠は後からクリアーが塗られているので素地としては良好で、まずは#800の水研ぎで肌目を均しておきます。
チェリーピンクに塗られたグリルモールも素地は良好なので、こちらも#800で表面を均した後にペーパーでは当たり難い箇所をナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。車体を塗っていた時はこういう場面ではスコッチ(繊維に研磨粒子を塗着させて足付け処理用副資材)を使っていましたが、それよりも細かい箇所まで確実に足が付く(傷が付く)こちらの方法が気に入っています。
カーボングリル枠は裏側に両面テープが貼ってあって、今回はそれを活かしたいのでマスキングをしておきます。
それぞれを持って塗れるよう、芯棒に固定して台にセットします。
よく脱脂清掃します。
エアーブローを行って埃を飛ばします。
サイドモールは樹脂素地が露出している箇所があるのでプラスチックプライマーを塗布しておきます。
フチまでしっかり塗れるよう、裏側は広くスペースを空けて固定しています。
今回はこちらのSPFシルバーで承っていますので、
まずは下色としてベースコートの黒を塗布します。
肌を荒らさないようウェットコートに塗ってスベスベとした状態に仕上げます。
左が粒子が細かく輝度感の高いシルバーメタリック原色=JLM-906です。マツダのマシーングレーの原色に使われている物ですね。右はベースコート用の樹脂、色が着いていないベースコート=ベースクリアーとなります。これらを混ぜて使います。
また本塗時の確認用(テスト用)という事で、身近になった物を先行して塗装しています。
SPFシルバーは4コート程塗り重ねていきます。
コート毎に十分な乾燥時間=フラッシュオフタイムを設けています。
SPFシルバーはメタリック粒子が細かく、照明が明るくて透かしが黒い特徴があります。
ただそれ故にちょっとした凸凹が陰影になって目立ち、今回カーボン模様だと判らなかった(気付かなかった)歪が目立って見えてしまう!という弊害が起きました。中々判り難いのですが、画像中央辺りが凹んでいて、これが全体的にあるので表面が凸凹として目立つのです。
という事ですが、とりあえずどの程度なのか艶が無いと判り難いという事もあり、一旦は予定通りトップコート=クリアー塗装まで行う事にしました。
グリルモールも同じくクリアーまで仕上げています。
ちなみに全方向から光が当たると判り難いので、両壁の照明を消して光源を一方向だけにしてみると、金属っぽい感じなのが判るかと思います。
こちらは全方向から光が当たった状態と、
一方向のみにした場合です。光源を背にする事で透かしの黒味がはっきりと表れるので金属っぽく見える訳ですね。
尚、全体的な歪はやはりどうしても目立ってしまうので、一旦研磨してサーフェサーからやり直してみようと思います。元々塗られていたクリアーがぱっと見綺麗だったので油断してしまいましたね。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!